バエス、8月15日にMLB史上初「3打席連続本塁打」デビュー
2026年8月15日(現地時間)、リグリー・フィールドで行われたカブス対カージナルス戦で、23歳の外野手ジョシュア・バエスがMLBの歴史を塗り替えた。
その日の朝にトリプルA・メンフィスから昇格したばかりのバエスは、第1打席の初球を完璧にとらえて中堅方向へ449フィート弾を放り込んだ。続く第2打席でも本塁打。さらに第3打席でも本塁打。初打席から3打席連続本塁打というMLBで一度も達成されたことのない記録が、この夜に生まれた。
詳しくは7月2日 MLB日本人選手 成績まとめ|鈴木 誠也1本塁打でまとめています。
この記事で分かること
バエスの3本塁打の打球データ(飛距離・初速)、MLB史上初の根拠となる75年越えの比較記録、マイナーのStatcast指標が示すパワーの実態。
詳しくは7月10日 MLB日本人選手 成績まとめ|鈴木 誠也1本塁打でまとめています。
デビュー戦3本塁打の全打球データ
2026年8月15日現在、バエスはカブス戦で4打数3安打・3本塁打・5打点を記録した。3本すべてがカブスの先発マシュー・ボイドから奪ったものだ。
詳しくは日本人メジャーリーガーの記録はなぜ凄いのか:262安打・50-50・WS MVP、数字の「文脈」を徹底解説でまとめています。
| 打席 | 回・状況 | 球種 | 方向 | 飛距離 | 打球初速 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第1打席 | 1回2死一塁(初球) | 速球(93.4mph) | 中堅方向 | 449ft(約137m) | 108.6mph |
| 第2打席 | 4回先頭 | チェンジアップ | 左翼ポール際 | 382ft(約116m) | ─ |
| 第3打席 | 6回無死一塁 | スライダー | 右翼方向 | 368ft(約112m) | 99.8mph |
| 第4打席 | 8回無死走者なし | ─ | 左直 | ─ | ─ |
初球の449フィート弾は、MLBが飛距離計測を始めた2006年以降、デビュー戦本塁打の歴代3位の記録だ。
| 順位 | 選手 | 年 | 飛距離 |
|---|---|---|---|
| 1位 | ジェイソン・ヘイワード | 2010年 | 476ft |
| 2位 | アーロン・ジャッジ | 2016年 | 457ft |
| 3位 | ジョシュア・バエス | 2026年 | 449ft |
ヘイワードとジャッジという球史に残るスラッガーのデビュー弾に次ぐ数字を、昇格当日に叩き出した。
MLB史上初「3連続弾」の根拠:75年を超えた記録
「デビュー戦・初打席から連続本塁打」で唯一残っていた記録がある。ボブ・ニーマン(1951年9月14日)だ。
ニーマンはブラウンズのルーキーとしてフェンウェイパークに乗り込み、第1打席でグリーンモンスター上段へ本塁打を放った。翌回の第2打席でもランズダウンストリートへ飛び込む本塁打。「初打席から2打席連続本塁打」は75年間にわたり唯一の記録として残り続けた。
バエスはそれを超えた。
| 記録 | 選手 | 日付 | 球団 |
|---|---|---|---|
| 初打席から3打席連続HR(史上初) | ジョシュア・バエス | 2026年8月15日 | カージナルス |
| 初打席から2打席連続HR(75年間の唯一) | ボブ・ニーマン | 1951年9月14日 | ブラウンズ |
「初打席本塁打」そのものは稀なことではない。しかし「そのまま2打席目・3打席目も続ける」は前人未到の領域だった。
今季8勝2敗と好調だったボイドから3本すべてを奪った点も記録の重みを増す。球種は速球・チェンジアップ・スライダーと異なり、投手が球を変えても対応し続けた。
バエスの「パワーは本物か」をStatcastで読む
バエスが昇格前に残していた2026年トリプルA・メンフィスの成績は以下のとおり(MLB公式Stats)。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| 試合数 | 103 | ─ |
| 打率 | .256 | ─ |
| 本塁打 | 34本 | 3A全体トップ |
| 打点 | 90 | ─ |
| 盗塁 | 21 | ─ |
| OPS | .901 | ─ |
| 奪三振 | 136 | 課題 |
Statcastの指標をさらに見る。
| Statcast指標 | バエス(2026年3A) | 参考 |
|---|---|---|
| バレル数 | 55(3A全体1位) | 2位以下は43以下 |
| 最高打球初速 | 115.4mph | ─ |
| 90パーセンタイルEV | 108.5mph | マイク・トラウト・村上宗隆と同水準 |
「90パーセンタイルEV 108.5mph」は力強い打球をコンスタントに飛ばす能力を示す。この日の449フィート弾(108.6mph)はそのEVをほぼそのまま再現した一打だった。
一方、136奪三振という数字は見逃せない課題だ。コンタクト率が改善できなければ、左投手やブレーキの鋭い変化球に苦しむ場面が増える。
セントルイス・カージナルス完全ガイドでは、カージナルス2026年の選手情報と球団データをまとめている。また、同じく2026年にメジャー1年目で記録を刻んでいる岡本和真のMLB1年目ペース分析も合わせて参考にしてほしい。
まとめ
2026年8月15日、カージナルスの23歳・ジョシュア・バエスが「初打席から3打席連続本塁打」というMLB史上初の記録を刻んだ。75年間誰も破れなかったニーマンの「2連続」を超え、3本目まで続けた。3本すべて同じ投手(ボイド)から、異なる球種で仕留めている。スコアは8-4でカージナルスが快勝した。
マイナーのStatcastが示すパワーの水準は疑いなく本物だ。136奪三振というコンタクト面の粗さをMLBのマウンドでどう埋めるか、それがこれからの評価を決める。
DiamondStats編集部の独自視点!
バエスの3連発で注目したいのは、3本の球種がすべて違うという点だ。速球・チェンジアップ・スライダー。ボイドが球を変えるたびに対応し、スタンドへ運んだ。「初見の投手に、初の打席から3打席で全球種を攻略する」のは偶然では成立しない。
第4打席(左直アウト)に少しだけ「現実」が顔を出した。完璧な日ではなく4打席目があった。それも含めて、バエスの本当の評価はこれから先の50打席・100打席が決める。
90パーセンタイルEV 108.5mphという数字はトップスラッガーと並ぶ水準で、昇格当日の449フィート弾はそれをそのまま証明した。問題は136奪三振が示すコンタクト面。MLBの投手が変化球の精度を上げてくる後半戦以降、どう対応するかが最大の焦点だ。
ニーマンの記録を75年越しに塗り替えた夜、カージナルスには久しぶりにワクワクする名前が加わった。
よくある質問
Q. ジョシュア・バエスとはどんな選手ですか?
カージナルス傘下のトリプルA・メンフィスに所属していた23歳の外野手。2026年にトリプルA本塁打トップの34本を記録し、8月15日にMLB昇格と同時にデビューした。90パーセンタイルEVがマイク・トラウトと並ぶ108.5mphを記録するパワーヒッター。
Q. 「MLB史上初」とはどういう意味ですか?
「初打席から3打席連続本塁打をデビュー戦で達成した選手は存在しなかった」という意味。「初打席から2打席連続本塁打」はボブ・ニーマン(1951年)が75年間唯一の記録だったが、バエスはその上を行く3連続を達成した。
Q. バエスのデビュー戦のスコアと対戦相手は?
2026年8月15日(現地時間)、リグリー・フィールドでのカブス対カージナルス戦。最終スコアはカブス4─カージナルス8。バエスは5番・左翼でスタメン出場し、3本塁打・5打点を記録。
詳しくはブレグマン初の3本塁打7打点 全弾左方向を弾道分析でまとめています。
Q. 3本塁打はすべて同じ投手から打ちましたか?
3本すべてカブス先発のマシュー・ボイドから打ったもの。球種は第1打席が速球、第2打席がチェンジアップ、第3打席がスライダーと異なる。4打席目にはレイ投手が登板し、バエスは左直でアウトになった。
Q. バエスのトリプルA成績はどれくらいでしたか?
2026年シーズン、トリプルA・メンフィスで103試合・打率.256・34本塁打・90打点・OPS.901。34本塁打はトリプルA全体トップ。Statcastのバレル数も55で全体1位(2位以下は43以下)、90パーセンタイルEVはマイク・トラウト・村上宗隆と並ぶ108.5mph。
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