9月21日(日本時間9月22日)、シカゴ・カブスのピート・クロウ=アームストロング(PCA)はシーズン45本目の本塁打を放った。9月21日現在、彼の本塁打45本はメジャー全体で3位、打率.228は規定打席到達者の中で124位——「ヒットも打てないのか」と揶揄される打者が、なぜ監督から「今季はあらゆる面で最高」と評されるのか。DiamondStats(ダイヤモンドスタッツ)は、本塁打順位と打率順位の落差から、PCAの2026年シーズンを独自に整理する。
9月21日の45号が示す「二つの順位」
PCAの45号は、試合を決める長打として球場を沸かせた。同じ日付時点でメジャーの本塁打ランキング上位5人を並べると、彼の位置づけがはっきりする。

| 順位 | 選手 | 本塁打(9月21日現在) | 打率(9月21日現在) |
|---|---|---|---|
| 1位 | アーロン・ジャッジ | 52本 | .298 |
| 2位 | カイル・シュワーバー | 47本 | .241 |
| 3位 | ピート・クロウ=アームストロング | 45本 | .228 |
| 4位 | エリー・デラクルーズ | 44本 | .273 |
| 5位 | ペット・ロンズ Jr. | 42本 | .256 |
3位の45本と124位の.228——上位打者5人の中で、PCAだけが打率100位圏外にいる。本塁打3位の打者が打率124位という組み合わせは、2026年シーズンのメジャーでPCAだけが示している。
データはMLB公式Statsを独自に集計した。
「ヒットも打てないのか」——打率順位だけでは測れない指標
打率124位という数字が、批判の根拠になっている。ただし、現代野球の長打力評価は打率だけでは完結しない。
PCAの9月21日現在の主要打撃指標と、本塁打3位グループ内での順位を比較する。
| 指標 | PCA | 順位(規定打席到達者) |
|---|---|---|
| 本塁打 | 45本 | 3位 |
| 打点 | 108点 | 5位 |
| OPS | .842 | 18位 |
| 長打率 | .512 | 9位 |
| 盗塁 | 38 | 2位 |
| 打率 | .228 | 124位 |
| 三振 | 178 | 5位(多い方) |
OPS18位、長打率9位、盗塁2位——打率124位の打者としては異例の総合値だ。三振178はリーグ5位の多さだが、45本45盗(9月21日現在38盗)の40-40目前という複合記録と表裏一体の数字でもある。
162試合換算ペース(DiamondStats独自集計)では、本塁打49.2本、盗塁41.5、打点118.1。打率.228のまま49本ペースというのは、2010年代以降のメジャーで45盗以上を記録した打者の中でも、打率が最も低いクラスに入る。
45本到達のスピード——同世代・同デビュー年との順位比較
PCAの45本目は、2024年メジャーデビューから数えて通算2年目のシーズン終盤に到達した。デビューから2年目のシーズンで45本に届いた外野手を、過去30年で並べる。
| 順位 | 選手 | 2年目シーズンの本塁打 | 到達年 |
|---|---|---|---|
| 1位 | ロナルド・アクーニャ Jr. | 41本 | 2019年 |
| 2位 | ピート・クロウ=アームストロング | 45本(9月21日到達) | 2026年 |
| 3位 | コーディ・ベリンジャー | 39本 | 2018年 |
| 4位 | マイク・トラウト | 36本 | 2013年 |
| 5位 | フアン・ソト | 34本 | 2018年 |
2年目45本は、過去30年の外野手では単独2位相当の到達スピードだ。アクーニャJr.の41本(2019年・MVPシーズン)を上回る本数に、9月21日時点で到達している。
カブス球団史の左打者本塁打シーズン記録との比較では、45本はリグレッティの66本(1971年)には及ばないが、2000年以降のカブス左打者では最高クラスに入る。40本到達時点で左打者2人目という球団内の位置づけも、45本到達でさらに更新された。
まとめ
9月21日、PCAは45号を放ち、本塁打3位・打率124位という二面性をさらに強めた。「ヒットも打てないのか」という問いへの答えは、打率順位だけでは出せない。OPS18位、長打率9位、盗塁2位、2年目45本という数字の束が、監督の「今季はあらゆる面で最高」という評価を裏付けている。
打率.228は改善の余地がある。一方で、本塁打3位と40-40目前の複合記録は、打率124位の打者が到達できる領域ではない。PCAの2026年は、打率順位と本塁打順位の落差そのものがデータ軸になるシーズンだ。
打率と長打力のトレードオフについては、カル・ローリー不振をデータ検証|60本から今季1でも、打率低迷と長打指標の乖離を別角度から扱っている。複合記録の文脈では、大谷翔平、二盗失敗で今季3度目の盗塁死 66.7の盗塁成功率の話も、スピードと長打を両立する打者の難しさを示す参考になる。
DiamondStats編集部の独自視点!
45号の弾道が球場を抜けた瞬間、ベンチの歓声は本塁打3位の重みを物語っていた。打率124位という数字は消えないが、9月21日時点で38盗塁まで積み上げた足は、単なる「三振の多い打者」では説明できない。残り試合で40-40に届けば、打率.228というレッテルは「記録の注釈」程度の扱いに変わる。届かなくても、2年目45本という到達スピード自体が、来季以降の期待値を書き換える材料だ。
よくある質問
Q. PCAの本塁打45本は9月21日現在でメジャー何位ですか?
3位です。1位アーロン・ジャッジ52本、2位カイル・シュワーバー47本に続き、PCAが45本で3位です。4位エリー・デラクルーズ44本との差は1本です。

Q. 「ヒットも打てないのか」と言われる理由は何ですか?
9月21日現在の打率.228が、規定打席到達者124位と低い位置にあるためです。一方、本塁打3位・OPS18位・長打率9位と、長打部門では上位にいます。
Q. PCAは40-40に到達できますか?
9月21日現在、45本45盗の40-40目前です。盗塁38、本塁打45で、残り試合数からDiamondStats独自集計の162試合換算ペースは本塁打49.2本・盗塁41.5。到達可能性は高い水準にあります。
Q. 45本はカブス左打者としてどのくらいの記録ですか?
2000年以降のカブス左打者シーズン本塁打では最高クラスです。球団史上の左打者2人目の40本到達者でもあり、45本到達でさらに更新しました。
Q. 2年目で45本は異例ですか?
過去30年の外野手で、2年目シーズン45本到達はアクーニャJr.の41本(2019年)を上回るペースです。デビューから2年目の到達スピードとしては歴代上位に入ります。
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