8月5日(日本時間6日)、敵地でのカブス戦に6-7で競り負け、ドジャースは今季ワーストの6連敗に沈んだ。「なぜいない」「どうしちゃった」と主力の状況が話題になっているが、DiamondStats(ダイヤモンドスタッツ)は連敗の中身を投手陣のデータで分解する。結論から言えば、この6連敗は打線以上に失点の急増が引き金だった。8月6日時点で69勝46敗、地区首位は辛うじて維持しているが、連敗中の失点は6試合で42。1試合平均7.0失点は、優勝を争うチームの数字ではない。
背景は「球速だけでは通用しない」と話題の佐々木朗希、MLB適応度を実投球データで検証|奪三振99・防御率4.56の中身で解説しています。
6連敗の中身:42失点はどこから出たのか
まず、6試合の失点を「先発が背負った分」と「救援が背負った分」に分けた。単なる敗戦の羅列ではなく、どの局面で試合が壊れたのかを見るためだ。
| 日付 | 相手 | スコア | 先発投手 | 先発失点 | 救援失点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 7/31 | ボストン | ●4-9 | ヘンリケス(オープナー) | 0 | 9 |
| 8/1 | ボストン | ●2-3 | 山本由伸 | 3 | 0 |
| 8/2 | ボストン | ●4-8 | シーハン | 5 | 3 |
| 8/3 | シカゴC | ●5-10 | ロブレスキー | 7 | 3 |
| 8/4 | シカゴC | ●1-5 | スクバル | 2 | 3 |
| 8/5 | シカゴC | ●6-7 | ラウアー | 6 | 1 |
| 合計 | 22得点/42失点 | — | 23 | 19 |
先発が背負った失点は23、救援が19。ほぼ半々に見えるが、投球回で割ると景色が変わる。連敗中の先発は26.0回で23自責、防御率7.96。救援は25.0回で16自責、防御率5.76。つまり「回あたりの被害」は先発のほうが深刻だった。得点差で見ても、6敗のうち4敗が4点差以上の大敗で、接戦は8/1と8/5の1点差2試合だけ。序盤で主導権を失う展開が連敗を長引かせた。
先発防御率7.96という異常値を、平均と比べる
数字は「比べて初めて」意味を持つ。連敗中の各区分を、今季のMLB平均ERA(4.18)を100とした簡易指標(park未調整・ダイヤモンドスタッツ調べ)で並べた。100より大きいほど平均より悪い。
| 区分 | 6連敗中ERA | 対平均指数(100=平均) |
|---|---|---|
| 先発陣 | 7.96 | 190 |
| 救援陣 | 5.76 | 138 |
| 投手全体 | 6.88 | 165 |
| (参考)今季通算 | 3.74 | 89 |
| (参考)MLB平均 | 4.18 | 100 |
今季通算の指数は89。本来ドジャースはリーグ平均を1割上回る優秀な投手陣だ。それが連敗の6試合だけ切り取ると、先発は平均の約1.9倍失点するチームに豹変していた。7/31はオープナー起用で先発の自責が0に見えるが、実際は2番手の"バルク"投手が9失点しており、先発運用そのものが計算通りにいかなかった一戦だ。ロブレスキーの7失点(8/3)、ラウアー6失点(8/5)、シーハン5失点(8/2)と、先発が5失点以上を喫した試合が3つ。これでは打線が何点取っても足りない。
なお、通常運転ならロサンゼルス・ドジャース完全ガイドで示した通り、彼らはリーグ屈指の得点力と防御力を両立するチームである。今回はその両輪のうち、失点抑制が明確に崩れた。
この点はロサンゼルス・ドジャース完全ガイド|ロサンゼルス(カリフォルニア州)・ナ・リーグ西地区で詳しく整理しています。
救援も無傷ではない/山本由伸の好投は報われず
「先発が悪いだけ」とも言い切れない。救援陣の連敗中防御率5.76は平均の1.4倍で、リードを守るどころか傷口を広げた試合も目立った。特に8/4のカブス戦は先発スクバルが6回2自責と試合を作りながら、救援が2回で3失点し1-5に。先発が試合を作った日ですら勝てない——これが連敗の閉塞感の正体だ。
象徴的なのが8/1の山本由伸。8回3自責という文句なしのクオリティスタートを演じながら、打線の援護は2点だけで2-3の惜敗に終わった。彼の投球内容は山本由伸の無四球完投を徹底分析で見せた支配力と地続きで、決して崩れてはいない。エースの好投が1つも白星につながらない巡り合わせもまた、連敗という現象の一部である。
詳しくは山本由伸の無四球完投を徹底分析|2年連続10勝目の投球内容と今永昇太の好投をデータ検証でまとめています。
まとめ
6連敗の主因は、打線の沈黙以上に先発防御率7.96・投手全体6.88という失点の急増だった。先発が23、救援が19失点を分け合い、4試合を大差で落とした。ただし今季通算の投手指数は依然89と平均以上で、この6試合は明らかに"平常運転からの逸脱"である。地区首位は保っており、MLBプレーオフ進出確率シミュレーションが示す通りポストシーズンの座はまだ大きく揺らいでいない。問われているのは、先発が5失点する試合をどれだけ減らせるかだ。
(数値はMLB公式Statsを独自に集計。8月6日時点)
DiamondStats編集部の独自視点!
連敗は「打てない」と語られがちだが、今回のドジャースはデータ上、まずマウンドが崩れたチームだった。先発が平均の倍近く失点し、救援がそれを拭えない——この二段構えの綻びが、1点差2試合を含む6連敗を形づくった。裏を返せば、山本由伸クラスの投球が1つでも白星に変われば流れは一気に戻り得る。首位を守りながら迎えるこの局面で、次の先発が"平常運転"を取り戻せるか。連敗の出口は、打線よりも先にマウンドから見えてくるはずだ。
よくある質問
Q. ドジャースは今、何連敗していますか?
8月5日のカブス戦(6-7)で6連敗となりました。8月6日時点で今季ワーストの連敗ですが、69勝46敗でナ・リーグ西地区の首位は維持しています。
Q. 連敗の主な原因は打線ですか、投手ですか?
データ上は投手陣の失点急増が中心です。6試合で42失点(1試合平均7.0)、先発の防御率は7.96まで悪化しました。得点は6試合で22と少なめですが、失点の増加幅のほうが大きいのが実態です。
Q. 山本由伸は連敗中も打たれていましたか?
いいえ。8月1日のレッドソックス戦で8回3自責の好投を見せています。ただし打線の援護が2点にとどまり、2-3で敗れました。内容は崩れていません。
Q. 首位から転落する可能性はありますか?
8月6日時点では地区2位に一定のゲーム差があり、首位は維持しています。ただし連敗が続けば差は縮まるため、先発陣が本来の防御率に戻せるかが今後の焦点です。
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あわせて大谷翔平 MLB通算300号は歴代5位の速さ 打者として1,102試合で到達も参考になります。
文:DiamondStats 分析チーム(MLBデータ分析担当)|データ出典:MLB公式Stats(2026年8月時点)





