8月29日(現地)、マリナーズのカル・ローリーが敵地トロントでブルージェイズのソリアーノから19号ソロを放った。今季は5月の右脇腹の故障で出遅れたが、8月に入ってから打球速度が急上昇し、24日には自己初の1試合3本塁打で球団史に名を刻んでいる。ここまでの数字をStatcastのデータで検証する。
ダイヤモンドスタッツ調べでは、ローリーの8月の平均打球速度は93.3マイルに達し、故障離脱前を大きく上回るだけでなく、2025年の絶好調シーズンの通算平均さえ超えていることが分かった。
8月だけ跳ね上がった打球速度
NBCスポーツのアナリスト、エリック・サムルスキー氏の分析によると、ローリーの平均打球速度は8月に入って明確に変化している。

| 期間 | 平均打球速度 |
|---|---|
| 4〜7月(8月に入る前) | 88.4mph |
| 8月 | 93.3mph(今季最高月) |
| 直近8試合 | 96.2mph |
| 2025年通算(参考) | 91.3mph |
直近8試合の平均96.2mphは、今季全体の平均89.5mphから約7mph上がっている計算になる。同分析では、直近8試合で打球になった14球のうち9球がハードヒット、5球がバレル(理想的な角度と速度の組み合わせ)だったことも示されており、たまたま当たりが良かったのではなく、接触の質そのものが上がっていることがうかがえる。
球団史に並んだ「2試合4本塁打」
8月24日(月)、ローリーはフィリーズ戦で3打席3安打3本塁打4打点1四球と自己初の1試合3本塁打を記録し、マリナーズは9-2で勝利した。翌25日(火)も初打席で本塁打を放ち、チームは4-1で連勝した。
この「2試合で4本塁打」は、球団史では5度目の到達となる。
| 選手 | シーズン |
|---|---|
| ケン・グリフィーJr. | 1993年/1996年/1997年(3度) |
| エドガー・マルティネス | 1999年 |
| マイク・キャメロン | 2002年 |
| 城島健司 | 2006年 |
| カル・ローリー | 2026年 |
殿堂入り候補のグリフィーJr.や、マリナーズ生え抜きのマルティネスと並ぶ結果になった。
故障からの回復と2025年との落差
ローリーは5月14日、右脇腹(オブリーク)の張りで10日間の故障者リスト入りし、6月16日に実戦復帰した。そこから今季は数字を落とし続けており、2025年との差は数字にはっきり表れている。
| 指標 | 2025年(通算) | 2026年 |
|---|---|---|
| 本塁打 | 60本 | 19本(8月29日時点) |
| OPS | .948 | .618(8月25日時点) |
| 平均打球速度 | 91.3mph | 89.8mph |
| ハードヒット率 | 49.6% | 38.1% |
| xwOBA | .371 | .310 |
シーズン全体の平均で見ればまだ2025年に届いていない。ただし8月単月の打球速度93.3mphだけを取り出せば、2025年の通算平均91.3mphを上回る。故障離脱前とも、絶好調だった昨季とも違う状態にあることが、この1か月の数字から読み取れる。
まとめ
ローリーは故障離脱の影響で今季の通算成績はまだ2025年に見劣りするが、8月の打球速度は今季最高、しかも2025年の通算平均を上回るペースまで戻ってきた。24日・25日の2試合4本塁打は球団史5人目という重みのある記録でもある。一方で8月29日・30日はブルージェイズに連敗し、30日は0-7で完封負けを喫しており、波はまだ大きい。地区首位のアストロズを追う展開の中で、ローリーの打棒がどこまで安定するかがマリナーズの残り試合を左右しそうだ。
よくある質問
Q. カル・ローリーはなぜ2026年シーズン打撃不振だったのですか?
5月14日に右脇腹(オブリーク)を痛めて故障者リスト入りし、6月16日に復帰した。離脱の影響で本塁打・OPSとも2025年から大きく数字を落としていた。
Q. 8月24日の3打席連続本塁打はどんな記録ですか?
ローリー自身キャリア初の1試合3本塁打(3打数3安打4打点1四球)。翌25日にも初打席で本塁打を放ち、2試合合計4本塁打は球団史上5人目の到達となった。
Q. 打球速度(エグジットベロシティ)とは何を表す数字ですか?
Statcastが計測する、バットに当たった瞬間の打球の速さ(mph)。数値が高いほど強い打球で、長打・本塁打につながりやすいとされる。
Q. ローリーの2026年の本塁打数は最終的にどうなりますか?
8月29日時点で19本。故障による離脱があったため2025年の60本には届かない見通しだが、8月のペースが続けば残り試合での上積みが期待できる。
Q. マリナーズの現在の状況は?
地区首位のアストロズを追う展開が続いている。ローリーが復調した8月下旬は連勝する場面もあったが、8月29日・30日はブルージェイズに連敗しており、まだ波がある状態だ。
ローリーの打球速度と本塁打数が9月にどこまで伸びるか、ダイヤモンドスタッツでは今後もStatcastのデータをもとに追跡していく。
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