フィラデルフィア・フィリーズの左腕ヘスス・ルサルドは、9月12日(現地時間)にアトランタ・ブレーブス戦の先発予定だったが、左肩の張りのため登板を回避した。球団は故障者リスト入りは不要とし、数日の追加休養のうえ来週の復帰を目指す方針だ。異変が表面化したのは、9月7日に109球を投げて通算150先発目で初の完投・完封をマークしたわずか5日後である。今季169.2回を投げて投球回はMLB全体4位(9月12日現在)に入るエース級の負荷が、一気にリスクとして浮上した一日だった。
9月7日の109球完封|その日の成績と試合の中身
ルサルドが異変の起点となったのは、フィラデルフィアでのブレーブス戦(9月7日・現地時間)だ。9回2安打1四球12奪三振109球の完投・完封で1-0の勝利に貢献し、試合時間は1時間51分。今季最速タイの試合だった。

その日の成績は9.0回2安1四12K、自責点0。9回表まで無四球だったのも特徴だ。8回にカイル・シュワーバーが8号ソロで先制点を打ち、ルサルドは9回2者アウトまで無失点のまま最後のアウトを取った。通算149先発まで9回を一度も投げ切れなかった左腕が、150先発目で初めて完投・完封に到達した。
| 項目 | 9月7日 vs ATL | 2026年通算(9月12日現在) |
|---|---|---|
| 投球回 | 9.0 | 169.2 |
| 自責点 | 0 | 57 |
| 防御率 | 0.00 | 3.02 |
| 被安打 | 2 | 139 |
| 奪三振 | 12 | 209 |
| 投球数 | 109 | - |
| 勝敗 | 14勝5敗(試合後) | 14勝5敗 |
9回換算の被安打率は、その日0.67本、通算7.38本。奪三振率はその日12.0、通算11.09。109球109回完投は球数効率も良く、78球がストライクだった。
9月12日に先発回避|左肩の張りと球団の判断
9月12日、ルサルドは30先発目の予定だったが、左肩の張りで登板が取り消された。前日の軽いブルペンでも十分に肩がほぐれず、本人は投げられる感覚があったものの、球団は先発を避けた。
ドン・マッティングリー監督は、故障者リスト入りは想定せず追加休養を選択したと説明している。完投直後の疲労を「肩が入らない」状態として扱い、悪化させない判断だ。9月7日の完投前、ルサルドは直近10先発で防御率1.85と好調だった。8月のNL最優秀投手にも選ばれており、ポストシーズン目前の主力として扱われていた。
投球回169.2回はMLB4位|9月12日現在の負荷
データはMLB公式Statsを基に、DiamondStatsが独自に整理した。
9月12日現在、ルサルドの投球回169.2はMLB全体4位だ。28先発、209奪三振、WHIP1.12。フィリーズは残り14試合で地区首位ブレーブスに5ゲーム差と、エースの稼働が勝敗に直結する局面にある。
| 順位 | 投手 | 球団 | 投球回(9/12現在) | 先発 | 防御率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | サンディ・アルカンタラ | マーリンズ | 170.2超 | - | - |
| 2 | - | - | - | - | - |
| 3 | - | - | - | - | - |
| 4 | ヘスス・ルサルド | フィリーズ | 169.2 | 28 | 3.02 |
| 5 | マイケル・ワacha | ロイヤルズ | 150.2前後 | - | - |
※上位1・5位付近は同日時点のMLB公式Stats順位。2・3位は169.2回より多い投手が存在する。
DiamondStats調べの162試合換算ペースは、28先発169.2回から約193回(1先発6.04回×32先発想定)。4位の負荷のままシーズンを完走すれば、200回に近い稼働になる。
完投直後の休養パターン|109球が意味すること
109球の完投・完封は、ルサルド自身にとって通算初の9回完投だ。それまで8回が上限だった場面が3度あり、9回の経験値そのものが今回初めてだった。
同じく左腕のクリス・セールは、8月27日の9回完投後8日間休み、9月4日のフィリーズ戦に再登板している。ルサルドは9月7日完投から5日後の9月12日登板予定だったが回避され、セールより短い間隔だった。109球は決して過剰な球数ではないが、初完投の反動が肩の張りとして出た可能性がある。
| 投手 | 完投日 | 投球回 | 次登板予定 | 実際 |
|---|---|---|---|---|
| ヘスス・ルサルド | 9/7 | 9.0(109球) | 9/12(5日後) | 回避 |
| クリス・セール | 8/27 | 9.0 | 9/4(8日後) | 登板 |
フィリーズの打線支援については、アラエス移籍直後の2安打など打線の動きも、ルサルドのような長回投手の価値を左右する要素になる。
DiamondStats編集部の独自視点!
150先発目の初完投は記録として美しいが、169.2回・MLB4位の肩に109球を載せた直後の反応は無視できない。本人が投げられると言っても、地区首位争いの9月に「悪化の芽」を残す理由はない。8月の最優秀投手が9月に肩の張りを訴えた時点で、数字の美しさより10月に何回投げられるかが本題になる。来週のブルペンの様子が、フィリーズの冬を左右する。
まとめ
9月7日、ルサルドは109球12Kの完投・完封で1-0勝利、14勝5敗・防御率2.87(試合後)まで好調を伸ばした。9月12日、その5日後に左肩の張りで先発回避。投球回169.2・MLB4位(9月12日現在)の負荷と、通算初完投が重なったタイミングが焦点だ。故障者リスト入りは避けつつ追加休養とのことで、残り14試合の起用設計が試される。
よくある質問
Q. ルサルドはいつ肩の張りで先発回避した?
9月12日(現地時間)のアトランタ・ブレーブス戦の先発予定だったが、左肩の張りのため登板を取り消された。9月7日の109球完投・完封から5日後の出来事だ。
Q. 9月7日の完封の内容は?
フィラデルフィアでのブレーブス戦で、9.0回2安1四12K109球の完投・完封。1-0勝利、試合時間1時間51分。通算150先発目で初の完投・完封だった。
Q. 今季の投球回順位は?
9月12日現在、169.2回でMLB全体4位。28先発、14勝5敗、防御率3.02、209奪三振、WHIP1.12(MLB公式Stats)。
詳しくはWHIP0.76の驚異。防御率1位ミジオロウスキーとセールの今季データを徹底分析でまとめています。
Q. 故障者リスト入りする?
球団は現時点で故障者リスト入りは不要としている。数日の追加休養のうえ、来週の復帰を目指す方針だ。
Q. 109球完投は多すぎる?
109球の9回完投は現代MLBでは効率的な部類だ。問題は球数より、通算初の9回完投が169.2回・MLB4位のシーズン負荷の直後に来た点で、肩の張りとして表面化した可能性が高い。
⚾ 試合を観るには: MLB配信サービスの比較・視聴方法はこちら
文:DiamondStats 分析チーム(MLBデータ分析担当)|データ出典:MLB公式Stats(2026年9月時点)





