8月5日(現地)、カブス戦の初回。大谷翔平が放った先頭打者としての一発は、ドジャース移籍後29本目の「1番打者本塁打」だった。この1本で、球団史に長く名を刻んできたデイビー・ロペスの28本を抜き、単独2位に浮上した。
ここでいう29本は、レギュラーシーズンにドジャース所属選手として試合の先頭打席で放った本塁打の累計であり、エンゼルス時代を含むMLB通算とは別の集計である。球団順位と本数はMLB公式の記事およびMLB公式Statsに基づく。
さかのぼること約1か月前の7月12日、ダイヤモンドバックス戦の初回にも大谷は437フィート・打球速度111.8マイルの1番打者弾を放っており、これが今季10号・ロペスとの28本タイだった。そこからわずか1本差し、記録を独り占めした形になる。
首位はムーキー・ベッツの32本(MLB公式Stats・MLB公式記事)。大谷はあと3本でベッツに並ぶ位置につけた。
7月→8月、わずか1か月弱でタイから単独へ
| 日付 | 対戦相手 | 出来事 |
|---|---|---|
| 2026年7月12日 | ダイヤモンドバックス戦 | 今季10号の1番打者弾。ロペスと並び球団史2位タイ(ドジャース所属時28本) |
| 2026年8月5日 | カブス戦 | 今季11号。ドジャース所属時29本目となり、ロペスを抜き単独2位 |

グラフはMLB公式の大谷翔平選手ページに掲載された試合別Statsと、各試合のMLB公式ゲームデイ・StatcastデータをもとにDiamondStatsが作成した。
わずか24日の間に記録を並べ、そして抜いた。ペースの速さが数字に表れている。
ドジャース球団史「1番打者本塁打」ランキング
| 順位 | 選手 | ドジャース所属時の通算1番打者本塁打 |
|---|---|---|
| 1位 | ムーキー・ベッツ | 32本 |
| 2位 | 大谷翔平 | 29本 |
| 3位 | デイビー・ロペス | 28本 |
出典はMLB公式StatsおよびMLB公式のドジャース球団記録記事。比較対象は各選手がドジャース所属時に記録したレギュラーシーズンの1番打者本塁打であり、他球団所属時の本数やポストシーズンは含まない。
3本差。大谷が現在のペースを保てば、シーズン中の首位交代も十分に射程内にある。ベッツ自身も現役選手であるため、今後も両者の差は動き続ける“進行中の記録争い”になる。ただし、今季11本という途中経過をそのまま残り期間へ当てはめた見通しであり、打順、出場数、故障、相手投手などによってペースは変動する。
ダイヤモンドスタッツ独自集計:2026年の本塁打ペースも異常値
1番打者弾だけでなく、今季の大谷は本塁打自体のペースも上がっている。8月上旬時点(105試合消化)で26本塁打。ダイヤモンドスタッツ調べで、ここまでの出場ペースと本塁打率が162試合を通じて一定と仮定すると、
26本 ÷ 105試合 × 162試合 = 約40本ペース
となる。これは実績値ではなく単純換算による目安であり、残り試合の出場状況や調子の変化は織り込んでいない。さらにMLB公式Statsによれば、8月22日終了時点で本塁打数は30本まで伸び、打率.289・OPS.940を記録している。投手として今季すでに14試合先発・85回2/3を投げながらこの数字であることを踏まえると、8月上旬の単純換算を上回る推移を見せている。
なお、同じMLB公式Statsを使った個別試合の読み解き方は、詳しくはネトの5安打7打点をMLB公式Statsで徹底分析、44年ぶり球団SS記録の価値に迫るでまとめています。大谷の記録そのものを扱う関連記事は記事末尾に掲載している。
MLB通算でも上位圏、ヘンダーソンの背中を追う
視点をドジャースだけでなくMLB全体に広げる場合は、球団記録の29本にエンゼルス所属時の6本を加える必要がある。8月5日の一発は、レギュラーシーズンに試合の先頭打席で放った本塁打としてMLB通算35本目にあたる。テレ東スポーツとフルカウントも同日の一発を「通算35本目」と報じており、スタットミューズの試合別集計でも35本と確認できる。したがって、ドジャース所属時29本とMLB通算35本は、集計範囲の異なる記録である。
「歴代23位タイ」は、スタットミューズの通算1番打者本塁打ランキングを8月5日終了時点で比較した順位。現役選手を含むため順位は今後変動し得るほか、データ提供元によってニグロリーグの扱いなど集計範囲が異なる場合がある。
MLB公式がエライアス・スポーツ・ビューロー提供値として掲載しているMLB通算の歴代1位はリッキー・ヘンダーソンの81本。大谷との差は46本あり、長期間にわたって1番打者を務め続ける必要がある歴史的な大記録であることが分かる。参考までに、1シーズンでの1番打者本塁打の歴代最多はカイル・シュワーバーが2024年に記録した15本。大谷が今季すでに11本(8月5日時点)を記録していることを踏まえると、あと4本で並び、5本で更新となる。ただし、残り試合でも1番で起用されることが前提であり、更新を確実視できる数字ではない。
まとめ
大谷翔平は7月12日にロペスと並び、8月5日にはそれを単独で抜き、ドジャース所属時の「1番打者本塁打」ランキングで単独2位に立った。29本はドジャース所属時、35本はエンゼルス時代を含むMLB通算であり、両者は集計範囲が異なる。首位ベッツとの差は3本。本塁打自体のペースも162試合換算で約40本規模まで上がっており、投打二刀流の負荷がありながらこの数字を残している点が際立つ。
DiamondStats編集部の独自視点!
ロペスと並んでから抜くまで、わずか1か月弱。この短さが今の大谷の長打ペースを物語っている。一方、1番打者弾は打者個人の能力だけでなく、1番での起用試合数や相手投手との組み合わせにも左右される記録であり、「集中力」や「立ち上がりの状態管理」を直接測る指標ではない。投手としての登板が続く中でも、初回の先頭打席から長打を生み出した具体的な結果として評価するのが適切だろう。
ベッツまでの3本差は、シーズンの残り試合数を考えれば十分に埋まる距離だ。ただし、ベッツも現役で数字を伸ばす可能性があり、打順変更によって両者の機会数も変わる。もし今季中に首位交代が起きれば、大谷は移籍からわずか3年で、ドジャース所属時の通算1番打者本塁打数における球団最多記録を更新することになる。次にこの1番打者弾が出る試合、そしてベッツとの差がどう動いていくかを、引き続き追っていきたい。
よくある質問
Q. 大谷翔平の「1番打者本塁打」とは何ですか?
その試合で1番打者として1回の先頭打席に立ち、そこで放った本塁打を指します。初球を打ったかどうかは関係ありません。本記事の通算値と歴代順位はレギュラーシーズンを対象とし、ポストシーズンは含めていません。
Q. ドジャース球団史の1位は誰ですか?
ムーキー・ベッツで、ドジャース所属時に通算32本(MLB公式Stats・MLB公式記事)。大谷はドジャース所属時29本で単独2位です。他球団所属時の本数は、この球団ランキングには加算されません。

この図は、MLB公式の大谷翔平選手ページにある試合別記録と各試合のMLB公式ゲームデイに掲載された安打・本塁打数を照合し、8月22日終了時点の直近10試合をDiamondStatsが集計したもの。
Q. 大谷は今季何本の1番打者弾を放っていますか?
8月5日時点で今季11本目です。デイビー・ロペスと並んだ7月12日の1本が今季10号でした。
Q. MLB全体で見た大谷の順位は?
8月5日終了時点で、エンゼルス時代の6本とドジャース所属時の29本を合わせたMLB通算は35本。スタットミューズの同日時点の通算ランキングでは歴代23位タイです。MLB公式がエライアス・スポーツ・ビューロー提供値として掲載している通算1位はリッキー・ヘンダーソンの81本です。現役選手の記録を含むため、順位は今後変動します。
Q. 2026年の本塁打ペースはどれくらいですか?
8月上旬時点(105試合消化・26本塁打)のダイヤモンドスタッツ独自集計で162試合換算約40本ペース。8月22日終了時点では本塁打数が30本まで伸びています。約40本は「26本÷105試合×162試合」による単純換算であり、将来の出場数や成績を保証する予測ではありません。
大谷のナ・リーグMVP争いの最新状況は大谷翔平のナ・リーグMVP級の数字をデータで検証した記事、通算記録を歴代名手と比較した分析は大谷翔平の6年連続30本塁打、日本人初の快挙をデータで検証するでも扱っている。直近の日本人選手全体の動向は8月18日 MLB日本人選手 試合後データレポートにまとめている。
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データはMLB公式Stats、MLB公式ゲームデイ、MLB公式記事を独自に集計。球団記録はMLB公式記事、MLB通算35本はテレ東スポーツ、フルカウントおよびスタットミューズ、歴代23位タイは8月5日終了時点のスタットミューズ通算ランキングを参照しています。球団記録はドジャース所属時、MLB通算記録はエンゼルス時代を含むレギュラーシーズンを集計対象としています。
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