9月9日、シンシナティ・レッズのエリー・デラクルーズ内野手(24歳)が、敵地ドジャー・スタジアムのドジャース戦で攻守ともに計測値が跳ねた。3回に444フィート(約135.3メートル)の同点2ランで今季25号、続く守備では中継から本塁へ105.3マイル(約169.5キロ)の送球でテオスカー・ヘルナンデスのアンパーク本塁打を阻止した。試合は3-2でドジャースが制したが、1人のSSが1夜に2種類の「規格外数字」を残した点が、DiamondStats(ダイヤモンドスタッツ)がこの記事を出す理由だ。
結論:169.5キロ送球はStatcast計測の本塁送球で史上3位クラス、444フィート弾は今季4試合連続本塁打の中核。25本25盗のダブル数字で、2024年型のパワー×走力が9月に再点火している。
169.5キロ送球は本塁への計測値でどこまで速いか
MLB公式StatsのStatcastは2015年以降、外野手・中継選手の本塁送球速度を計測してきた。デラクルーズの105.3マイルは、投手のストレートと同じ桁に乗る。

| 順位 | 選手 | 送球速度 | 年 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ブレントン・ドイル | 105.7 mph(約170.1キロ) | 2023 | 中堅から本塁へのダイレクト |
| 2 | アーロン・ヒックス | 105.5 mph(約169.8キロ) | 2016 | 左翼から本塁 |
| 3 | エリー・デラクルーズ | 105.3 mph(約169.5キロ) | 2026 | 左翼→中継→本塁 |
| 4 | オニール・クルーズ | 105.2 mph(約169.3キロ) | 2025 | 外野から本塁 |
1位のドイルとの差は0.4 mph(約0.6キロ)。ヒックスとの差は0.2 mph。中継を挟んだにもかかわらず105 mph台に乗った点が、デラクルーズの肩力の異質さだ。
この日のプレーは、中堅ダン・マイヤーズが深く落とした打球を左翼JJ・ブレデーが拾い、デラクルーズが中継を受けて本塁へ一気に送った。ヘルナンデスは本塁を狙ったが、アウト。ランニング本塁打1点が消え、試合は3-2の僅差のまま動いた。
野手の肩力は、NPBの計測でも時速140キロ超が上位層の目安とされる。デラクルーズの時速169.5キロは、内野中継という1段余計な処理を挟みながら、外野ダイレクトの歴代記録に肉薄する数字だ。守備の価値は刺殺数だけでは測れない——この1送球が、その典型例になる。
444フィート25号は打撃面で何を意味するか
3回表、先発タリク・スクーバル(ドジャース)の初球チェンジアップを捉えた一発が、飛距離444フィート・同点2ラン・今季25号。9月に入ってから4試合連続で本塁打をマークしている。
9月9日現在のデラクルーズの主要打撃指標は次のとおり(MLB公式Stats)。
| 項目 | 2026年シーズン | 2024年(参考) |
|---|---|---|
| 試合 | 125 | 156 |
| 打率 | .281 | .259 |
| OPS | .859 | .810 |
| 本塁打 | 25 | 25 |
| 盗塁 | 25 | 67(リーグ最多) |
| 打点 | 67 | 76 |
| 得点 | 87 | 105 |
25本25盗は、9月9日時点で両部門とも25到達——2024年に25本67盗を記録した「パワー×走力」型の再現に近づいている。444フィートは、グレート・アメリカン・ボール・パークの広いセンター越えではなくドジャー・スタジアムでの計測だ。球場を選ばず長打が出る日だった。
9月6試合時点の打率.500・OPS .917という局部データも、レッズ打線の中で突出した状態を示す。連敗でチームはプレーオフ圏外にいるが、個人の数字は上向きだ。
攻守が同じ夜に跳ねるのは偶然か
デラクルーズは2024年、25本塁打と盗塁67でリーグの走力指標を制した。2025年は22本37盗とやや抑え、2026年は9月に再加速している。
DiamondStats独自集計の視点では、162試合換算の本塁打ペースは25本÷125試合×162=約32.4本。盗塁ペースは25÷125×162=約32.4盗。両方30超のラインに乗る計算だ(9月9日現在)。
105 mph超の送球を持ち、30本30盗ペースの打撃を伴うSSは、メジャー全体でも希少なプロフィールだ。同じ夜に444フィートと時速169キロ級の送球が出たのは、能力の幅が広いからこそ起きうる——単発の幸運では説明しきれない。
守備の超高速送球と長打力が同時に話題になる場面は、完全試合阻止のバントのように「1プレーが試合の行方を変える」類型に近い。攻守の両面で試合を動かす選手の価値は、従来の打率・本塁打だけでは拾い切れない。
まとめ
9月9日付けのドジャース戦で、エリー・デラクルーズは444フィートの25号2ランと105.3 mph(約169.5キロ)の本塁送球を同じ夜に記録した。送球はStatcast計測の本塁送球で史上3位クラス、長打は9月4試合連続本塁打の流れの中心。9月9日現在25本25盗で、162試合換算30-30ペースも視野に入る。
レッズは3-2で敗れたが、データ上は「24歳のSSが攻守ともにリーグ上位の計測値を出した日」として残る。今後の注目は、9月の猛打がシーズン末まで続くか、そして送球105 mph台が再現されるかだ。
DiamondStats編集部の独自視点!
肩の速さだけを見れば、デラクルーズは外野手タイプの数字を中継から出している。打席に戻れば444フィート級の25号が4試合連続で飛ぶ。レッズの勝ち星より、この2軸が同時に立ち上がった夜の方が、シーズン後半の残り試合数から見て重い。次は30盗到達のラインと、105 mph送球が「たまたま1回」で終わらないか——ここが残り3週間の見どころになる。
よくある質問
Q. デラクルーズの169キロ送球はメジャー史上最速か?
Statcastが2015年以降に計測した本塁送球では、105.7 mph(約170.1キロ)のブレントン・ドイル(2023年)が最速。デラクルーズの105.3 mphは3位クラスだ。データはMLB公式Statsを独自に集計。

Q. 25号444フィートは今季何本目か?
この試合の一発で今季25本目。9月に入って4試合連続本塁打を記録している。
Q. 試合結果はどうなったか?
ドジャー・スタジアムでのドジャース戦は3-2でドジャースが勝利。レッズは連敗が続いた。
Q. 2026年シーズンの成績は9月9日現在どうなっているか?
125試合で打率.281・OPS .859・25本塁打・25盗塁・67打点・87得点。2024年の25本67盗に近い、パワーと走力の両立型に戻りつつある。
Q. 105.3 mphはどうやって計測されるか?
MLB公式StatsのStatcastが、外野手・中継選手の本塁送球速度を計測している。投手の球速と同じ単位(mph)で記録され、日本の報道では時速約169.5キロに換算されることが多い。
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