9月24日(米国時間)、ニューヨーク・メッツは、元ミネソタ・ツインズの球団運営トップだったデレク・ファルビーを上級アドバイザー(球団運営)として迎え入れた。低迷が続く球団のフロントにテコ入れが入り、デビッド・スターンズ球団運営担当社長の直下で幅広い意思決定に関わる。9月24日現在、メッツは73勝86敗・ナショナル・リーグ東地区5位で、ポストシーズン争いからはすでに脱落している(MLB公式Stats)。単なる人事発表ではなく、3年間で89勝から73勝台へ落ち込んだスターンズ政権が、どこを立て直そうとしているのかを数字で読む。
スターンズ政権3年間の成績推移
デビッド・スターンズがメッツの球団運営トップに就いてから3年、勝率は大きく上下している。2024年は89勝73敗(勝率.549)で地区3位からワイルドカードを勝ち抜き、ナショナル・リーグチャンピオンシップシリーズまで進んだ。2025年は83勝79敗(.512)と6勝落ち、地区2位ながらワイルドカード3位のレッズと同じ勝敗で並び、出場を逃した。2026年は9月24日現在73勝86敗(.459)で、地区最下位に沈んでいる。

MLB公式Statsの勝敗から計算すると、2026年の73勝86敗を162試合に換算すると約74勝88敗ペースになる。2024年から換算勝数だけを見ると約15勝分の後退に相当する。3年通算では245勝238敗(勝率.507)だが、1年目の躍進が薄れ、直近2年で勝ち越し幅がほぼ消えた形だ。
| シーズン | 勝 | 負 | 勝率 | 地区順位 | ポストシーズン |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024 | 89 | 73 | .549 | 3位 | 地区シリーズ突破・リーグ優勝決定戦 |
| 2025 | 83 | 79 | .512 | 2位 | 圏外(ワイルドカード3位と同率) |
| 2026(9月24日現在) | 73 | 86 | .459 | 5位 | 脱落済み |
数字はMLB公式Stats。2024年の89勝は、2015年以降では2022年の101勝、2015年の90勝に次ぐ勝数だった。ところが2026年は現時点で負け越し13となり、2017年(70勝92敗)以来の大きな負け越しになっている。成績の落ち込みと人事のタイミングが重なった形だ。
ファルビー・ツインズ時代との勝率比較
迎えたファルビーは、ツインズで球団運営を率いた人物だ。2017年から2025年までの9シーズンの通算は690勝666敗(勝率.509、MLB公式Statsの年度別勝敗の合計)。ポストシーズン出場は4回(2017・2019・2020・2023年)、アメリカン・リーグ中地区優勝は3回(2019・2020・2023年)を記録している。
| 項目 | デビッド・スターンズ(メッツ3年) | デレク・ファルビー(ツインズ9年) |
|---|---|---|
| 通算勝敗 | 245勝238敗 | 690勝666敗 |
| 通算勝率 | .507 | .509 |
| ポストシーズン出場 | 1回/3年 | 4回/9年 |
| 地区優勝 | 0回 | 3回 |
| 最高勝数 | 89勝(2024年) | 101勝(2019年) |
通算勝率はほぼ同じだが、地区優勝とポストシーズン定着という点ではファルビーの方が実績が厚い。2019年は101勝61敗で地区優勝を果たした。一方、2025年のツインズは70勝92敗と大きく崩れた。メッツ側が求めているのは、101勝シーズンを作った組織づくりのノウハウなのか、それとも2025年以降の立て直し経験なのか、役割分担次第で見え方は変わる。
スターンズとの共闘歴とフロント再編の意味
2人はともにクリーブランド(当時インディアンス)のフロントで働いた経験を持つ。その後スターンズはミルウォーキー・ブルワーズで球団運営トップとなり、2018年の96勝を最多に、2018年と2021年に地区優勝を果たした(MLB公式Stats)。2024年シーズンからはメッツの球団運営を率いている。ファルビーはツインズで2017年から2025年まで9シーズン、球団運営の責任者を務めた。
今回の役職は「上級アドバイザー(球団運営)」で、スターンズ直属の信頼できる助言役として、選手獲得・育成・スカウトなど広い領域に口を出す構図だ。球団運営トップ同士として別球団を率いた経験を持つ2人が、再び同じフロントに並ぶのはメジャーリーグでも珍しい例だ。
メッツの勝率.459は、9月24日現在でMLB30球団のうち下から6番目にあたる(MLB公式Stats)。低迷の流れは2年連続でポストシーズン圏外となったメッツの記事や、1973年メッツとの比較記事でも整理している。
まとめ
9月24日、メッツはデレク・ファルビーを上級アドバイザーとして迎え、スターンズ球団運営の右腕を固めた。球団は73勝86敗(9月24日現在)と地区最下位で、2024年の89勝から換算すると約15勝分後退している。ファルビーはツインズ9シーズンで690勝666敗(.509)・ポストシーズン4回・地区優勝3回と、スターンズのメッツ3年(245勝238敗・.507)と勝率はほぼ同じだが、地区優勝の実績は上回る。クリーブランドで同じフロントにいた2人が、2026年オフに向けて再び組む形になった。
DiamondStats編集部の独自視点!
ファルビー起用でいちばん注目したいのは、101勝を作ったフロントの型が、73勝台のメッツにどこまで移植できるかだ。勝率.507と.509という数字だけ見れば似ているが、メッツは2024年の一季の花火のあと、2年連続で勝ち越し幅を削っている。ツインズ時代のファルビーは2019年の101勝のあとも地区優勝を重ね、2023年にはワイルドカードシリーズでブルージェイズに2勝0敗で勝ち上がった。来オフの補強方針、若手の評価基準、トレードの判断速度——スターンズ一人で抱えていた部分に、同等の経験値を持つ人物が横に入った意味は大きい。2027年の開幕まで、フロントの追加人事があるかどうかも含めて見ていきたい。
よくある質問
Q. デレク・ファルビーはメッツで何を担当するのか
A. 上級アドバイザー(球団運営)として、デビッド・スターンズ球団運営担当社長に直属し、選手獲得・育成・スカウトなど球団運営全般の意思決定に助言する役割だ。球団運営トップではなく、スターンズを補佐するポジションとして発表されている。
Q. スターンズとファルビーは以前も一緒に働いていたのか
A. 2人ともクリーブランド(当時インディアンス)のフロントで働いた経験がある。メッツで再び同じフロントに並ぶ。
Q. メッツの2026年成績はどの程度悪いのか
A. 9月24日現在73勝86敗・勝率.459・地区5位で、ポストシーズン争いからは脱落済みだ。2024年の89勝から換算すると約15勝分の後退ペースで、負け越し13は2017年以来の大きさだ。
Q. ファルビーのツインズ時代の主な実績は
A. 2017年から2025年までの9シーズンで690勝666敗(勝率.509)。ポストシーズン4回、地区優勝3回(2019・2020・2023年)。2019年は101勝61敗だった。
Q. なぜシーズン終盤にフロント人事なのか
A. 2026年は73勝86敗と急落した。来オフの補強・ドラフト・組織再編を見据え、シーズン残り試合と並行して新体制を組むタイミングと読める。勝敗の数字はMLB公式Statsによる。
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