日本時間10月11日(米国10月10日)、アメリカン・リーグ地区シリーズ第5戦でガーディアンズのホセ・ラミレスが4回裏に先制2ランを放ち、チームはホワイトソックスを2-0で下して地区シリーズを突破しました。この一打の投球の高さは地上わずか27.1センチ。MLB公式Statsの投球追跡が残る2008年以降のポストシーズン1610本の本塁打で、最も低い球をすくい上げた本塁打です。
DiamondStats(ダイヤモンドスタッツ)は、この27.1センチがどれほど異例かを過去18年の記録と比べました。結論を先に書くと、これまでの最低はホームベース上29.8センチで、ラミレスはそれを2.7センチ下回っています。
2026年10月11日の一打 何が起きたか
0-0で迎えた4回裏、無死一塁。打席のラミレスはホワイトソックス先発ショーン・バークのカウント2-2からの5球目、ナックルカーブ(時速125.5キロ)を右翼席へ運びました。走者スティーブン・クワンが還り、この2点が試合の全得点になりました。
| 項目 | 数値(MLB公式Stats) |
|---|---|
| 投球の高さ | 地上27.1センチ |
| ラミレスのストライクゾーン下限 | 46.7センチ |
| ゾーン下限との差 | 19.6センチ下 |
| 球種・球速 | ナックルカーブ・時速125.5キロ |
| 打球速度 | 時速156.4キロ |
| 打球角度 | 23度 |
| 飛距離 | 106メートル(348フィート) |
ストライクゾーンの下限より19.6センチ低い球です。膝ではなく、すねの高さの球をライナーでフェンスの向こうへ運びました。
この第5戦はガーディアンズ投手陣の試合でもありました。先発ギャビン・ウィリアムズが5回2/3を1安打無失点、12奪三振。ケイド・スミスが1回2/3を4奪三振で締め、投手陣の奪三振は合計21。ホワイトソックスの安打は3本だけでした。地区シリーズは0勝2敗から3連勝での逆転突破です。0勝2敗から敵地で2連勝した流れはガーディアンズが0勝2敗から敵地2連勝で第5戦へにまとめています。
2008年以降のポストシーズン本塁打で最も低い球 歴代10本の比較
DiamondStats独自集計で、MLB公式Statsの投球追跡が残る2008年以降のポストシーズン本塁打1610本(2026年10月11日現在)を投球の高さで並べました。
| 順位 | 打者 | 日付(米国) | 投手 | 球種 | 高さ |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ホセ・ラミレス | 2026年10月10日 | ショーン・バーク | ナックルカーブ | 27.1センチ |
| 2 | ドルトン・バーショ | 2025年10月5日 | ウィル・ウォーレン | カーブ | 29.8センチ |
| 3 | ダニエル・マーフィー | 2015年10月18日 | ジェイク・アリエタ | カーブ | 32.4センチ |
| 4 | マイケル・ハリス2世 | 2026年10月1日 | アーロン・ノラ | シンカー | 33.9センチ |
| 5 | ピート・アロンソ | 2024年10月18日 | ジャック・フラハティ | スライダー | 34.0センチ |
| 6 | アンソニー・レンドン | 2019年10月9日 | クレイトン・カーショー | 4シーム | 35.4センチ |
| 7 | ホセ・アルトゥーベ | 2017年10月20日 | デービッド・ロバートソン | スライダー | 35.9センチ |
| 8 | エドゥアルド・ヌニェス | 2018年10月23日 | アレックス・ウッド | ナックルカーブ | 36.9センチ |
| 9 | マニー・マチャド | 2020年10月7日 | クレイトン・カーショー | スライダー | 37.7センチ |
| 9 | 松井秀喜 | 2009年10月29日 | ペドロ・マルティネス | カーブ | 37.7センチ |

2位との差は2.7センチ。歴代10本の中で、2位から10位までの9本は29.8センチから37.7センチの8センチの幅に収まっています。ラミレスの1本だけが、その幅の外側に飛び出しています。
2026年のレギュラーシーズンに置き換えても異例さは変わりません。今季のレギュラーシーズン本塁打5570本のうち、27.1センチ以下の球を打った本塁打は0本。30センチ以下でも3本しかありません(最低はラファエル・デバースの27.8センチ)。本塁打になった投球の平均の高さは73.7センチで、ラミレスの一打はその4割にも届かない高さでした。
ラミレス自身の今季12本と比べる 低い球への強さ
ラミレスの2026年レギュラーシーズンは125試合で打率.235、12本塁打、53打点、37盗塁、OPS.688(2026年10月11日現在)。通算297本塁打・324盗塁の実績から見ると、今季は打撃が上がらない1年でした。
その12本塁打を投球の高さで見ると、最も低い球は4月19日のチェンジアップ(50.9センチ)。12本の平均は76.4センチで、ストライクゾーンより下の球を本塁打にした例は1本もありません。27.1センチの球を本塁打にしたのは、今季の自分の最低記録を23センチ以上更新したことになります。
| 比較 | 投球の高さ | 球速 | 打球速度 | 飛距離 |
|---|---|---|---|---|
| 第5戦 10月10日 対バーク | 27.1センチ | 時速125.5キロ | 時速156.4キロ | 106メートル |
| 第4戦 10月8日 対ジョーダン・ヒックス | 99.6センチ | 時速160.8キロ | 時速165.9キロ | 115メートル |
| 今季レギュラーシーズン最低 4月19日 | 50.9センチ | 時速138.2キロ | 時速166.7キロ | 115メートル |

第4戦と第5戦の本塁打は対照的です。第4戦は時速160.8キロの速球を高さ99.6センチで捉え、第5戦は時速125.5キロの変化球を27.1センチですくい上げました。高さの差は72.5センチ、球速の差は時速35キロ。どちらも一塁走者クワンを還す2ランでした。
ラミレスの地区シリーズは5試合で18打数5安打、打率.278、2本塁打、7打点。ガーディアンズが地区シリーズで挙げた得点の多くに関わっています。ポストシーズンの打撃ランキングはMLBポストシーズン2026 個人成績ランキングで確かめられます。
投手側から見る バークのナックルカーブは今季被打率.207
打たれたバークにとって、ナックルカーブは今季の武器でした。2026年レギュラーシーズンに579球を投げ、平均球速は時速127.3キロ。打席の結果が出た116打数で許した安打は24本(被打率.207)、本塁打は2本だけです。
| バークのナックルカーブ(2026年レギュラーシーズン) | 数値 |
|---|---|
| 投球数 | 579球 |
| 平均球速 | 時速127.3キロ |
| 被打数・被安打 | 116打数24安打(被打率.207) |
| 被本塁打 | 2本 |
| 奪三振 | 40 |
ゾーン下限より24センチ低い場所に落ちたナックルカーブは、本来なら空振りか見逃しの球です。バークはこの試合、5回を4安打2失点、無四球と投球内容そのものは安定していました。失点はこの1球に集約されています。
DiamondStats編集部の独自視点!
27.1センチというと、ホームベース上に野球のボールを3個積んでもまだ届かない高さです。そこに落ちた球を、しゃがまずにライナーで右翼席へ運ぶ。レギュラーシーズン5570本に1本も無かった高さを、短期決戦の第5戦で出した点に、ラミレスの一打の重みがあります。
次に注目したいのは、この球をホワイトソックス以外のバッテリーがどう受け取るかです。リーグ優勝決定シリーズの相手レイズは今季98勝64敗。レイズの投手陣がラミレスに低めの変化球を続けるのか、ゾーン内で勝負するのかで、ラミレスの打席の見え方は変わります。
第1戦は日本時間10月13日午前9時、敵地タンパベイで始まります。ガーディアンズが今季85勝77敗で地区優勝を決めるまでの道のりはガーディアンズのマジックナンバー 2026|地区に残しています。
よくある質問
Q. ホセ・ラミレスが打った球の高さは何センチだった?
地上27.1センチです。MLB公式Statsの投球追跡で、ラミレスのストライクゾーン下限(46.7センチ)より19.6センチ低い球でした。
Q. ポストシーズンで最も低い球を打った本塁打はこれまで誰だった?
2025年10月5日のドルトン・バーショで、高さは29.8センチでした。ラミレスの27.1センチはこれを2.7センチ下回り、2008年以降のポストシーズン本塁打1610本で最低になりました。
Q. 2026年レギュラーシーズンに同じくらい低い球の本塁打はあった?
ありません。レギュラーシーズンの本塁打5570本のうち、27.1センチ以下の球を打ったものは0本。30センチ以下でも3本だけです。
Q. ガーディアンズの次の試合はいつ?
アメリカン・リーグ優勝決定シリーズ第1戦は日本時間10月13日午前9時、敵地でレイズと対戦します。
Q. ホセ・ラミレスの2026年の成績は?
レギュラーシーズンは125試合で打率.235、12本塁打、53打点、37盗塁(2026年10月11日現在)。地区シリーズは5試合で打率.278、2本塁打、7打点です。
まとめ
ホセ・ラミレスが地区シリーズ第5戦で放った先制2ランは、地上27.1センチの球を打ったものでした。2008年以降のポストシーズン本塁打1610本で最も低く、2位との差は2.7センチ。2026年レギュラーシーズン5570本にも同じ高さの本塁打は1本も無く、ラミレス自身の今季最低(50.9センチ)も23センチ以上更新しました。打たれたバークのナックルカーブは今季被打率.207の武器であり、本来なら打てない球が試合を決めました。データはMLB公式Statsを独自に集計しています。
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