ガーディアンズが0勝2敗から敵地2連勝で第5戦へ 本拠地2連敗後の逆転3例と比較10月8日(日本時間9日)、シカゴのレートフィールドで行われたアメリカン・リーグ地区シリーズ第4戦は、ガーディアンズがホワイトソックスに9-5で勝ちました。本拠地で2連敗して崖っぷちに立ったガーディアンズは、敵地で2連勝して対戦成績を2勝2敗に戻し、シリーズは本拠地クリーブランドでの第5戦に持ち込まれました。
DiamondStats(ダイヤモンドスタッツ)が1995年以降の地区シリーズを公式記録で集計すると、本拠地で第1戦・第2戦を落とした25チームのうち、敵地で2連勝して第5戦に持ち込んだのは4チーム、最後に勝ち上がったのは3チームしかありません。ガーディアンズは、その狭い道を進んでいます。
6回表の6得点は1死から10人が打席に立った
ガーディアンズは3回裏に2点を先に取られ、5回表にパトリック・ベイリーのソロ本塁打とホセ・ラミレスの2点本塁打で3-2と逆転。しかし5回裏に救援で登板した先発投手タナー・ビービーが2四球を出し、ティム・ヘリンが死球と犠飛で2点を失って3-4と再び逆転されました。

| 日付 | 相手 | 球場 | スコア(ガーディアンズ-相手) | 結果 |
|---|---|---|---|---|
| 09/16 | ホワイトソックス | 本拠地 | 6-3 | 勝ち |
| 09/18 | アスレチックス | 本拠地 | 5-3 | 勝ち |
| 09/19 | アスレチックス | 本拠地 | 12-6 | 勝ち |
| 09/20 | アスレチックス | 本拠地 | 1-0 | 勝ち |
| 09/22 | レッドソックス | 敵地 | 3-2 | 勝ち |
| 09/23 | レッドソックス | 敵地 | 0-1 | 負け |
| 09/24 | レッドソックス | 敵地 | 1-0 | 勝ち |
| 09/25 | ロイヤルズ | 敵地 | 12-9 | 勝ち |
| 09/26 | ロイヤルズ | 敵地 | 11-5 | 勝ち |
| 09/27 | ロイヤルズ | 敵地 | 2-3 | 負け |
勝負を決めたのが6回表です。1死走者なしから、エンジェル・マルティネスの死球を足場に10人が打席に立ち、5安打2四球1死球で6点を奪いました。
| 打者 | 結果 | 得点経過 |
|---|---|---|
| ナサニエル・ロウ | 一ゴロ(1死) | 3-4 |
| エンジェル・マルティネス | 死球 | 3-4 |
| トラビス・バザーナ | 右翼へ二塁打 | 4-4 |
| パトリック・ベイリー | 左前打 | 5-4 |
| ブライアン・ロッキオ | 四球 | 5-4 |
| スティーブン・クワン | 四球 | 5-4 |
| ホセ・ラミレス | 二塁内野安打 | 6-4 |
| チェイス・デラウター | 右前打 | 7-4 |
| ジョー・アデル | 右前2点打 | 9-4 |
| ナサニエル・ロウ | 投ゴロ(3死) | 9-4 |
ホワイトソックス側は、アンソニー・ケイが2点、続くグラント・テイラーが1人もアウトを取れないまま4安打2四球で4点を失いました。テイラーは第1戦で4回を無失点で投げ切ってセーブ、第2戦でもセーブを挙げた守護神です。今季のレギュラーシーズンは60試合で防御率2.25、84回で106奪三振、10セーブ。その投手が18球で4失点した6回が、シリーズの分かれ目になりました。
2試合で3点だった打線が2試合で18点
ガーディアンズ打線は、本拠地の2試合で合計3点しか取れませんでした。それが敵地に移ると、2試合で18点。レギュラーシーズンの得点はガーディアンズ678点、ホワイトソックス776点で、打力ではホワイトソックスが上回っていただけに、この振れ幅は目を引きます。
| 試合 | 日付(米国) | 球場 | 結果 | ガーディアンズの得点・安打 |
|---|---|---|---|---|
| 第1戦 | 10月3日 | クリーブランド | 0-3 ● | 0点・3安打 |
| 第2戦 | 10月5日 | クリーブランド | 3-4 ● | 3点・4安打 |
| 第3戦 | 10月7日 | シカゴ | 9-3 ○ | 9点・11安打 |
| 第4戦 | 10月8日 | シカゴ | 9-5 ○ | 9点・10安打 |
シリーズ4試合の打撃成績(10月8日現在、MLB公式Stats)は、捕手のベイリーが12打数5安打の打率.417で1本塁打、アデルが15打数4安打で打点6、ラミレスが15打数4安打で1本塁打5打点、OPS1.056。ラミレスの5回の2点本塁打はポストシーズン通算5本目で、打点は通算24になりました。一方、マルティネスは15打数無安打のままです。下位が沈んだままでも18点を取れたのは、四球と死球で走者をためて単打でつないだ6回のような攻め方があったからです。
エース右腕ウィリアムズを9回に投入した総力戦
第4戦のガーディアンズは、先発パーカー・メシックを2回1/3で降ろし、8投手をつぎ込みました。5回には先発ローテーションのビービーが救援で登板し、9回はエース右腕ギャビン・ウィリアムズが1回を1安打無失点で締めています。
| 投手 | 回 | 安打 | 失点 | 球数 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| パーカー・メシック | 2回1/3 | 2 | 2 | 65 | 第1戦に続く先発 |
| ショーン・アームストロング | 1回2/3 | 0 | 0 | 19 | |
| タナー・ビービー | 0回1/3 | 0 | 2 | 15 | 今季33先発 |
| ティム・ヘリン | 0回1/3 | 1 | 0 | 13 | |
| エリック・サブロウスキー | 1回 | 1 | 0 | 17 | 勝利投手 |
| ハンター・ガディス | 1回1/3 | 1 | 0 | 16 | |
| ケイド・スミス | 1回 | 2 | 1 | 31 | |
| ギャビン・ウィリアムズ | 1回 | 1 | 0 | 18 | 今季32先発・248奪三振 |
ウィリアムズは今季32試合に先発して14勝8敗、防御率3.76、184回1/3で248奪三振。奪三振は球団の投手で最多で、2位のメシック(193)に55個の差をつけています。9イニングあたりの奪三振は12.11個です。
しかもウィリアムズは、10月5日の第2戦に先発して5回を11奪三振、98球を投げたばかり。中2日で救援に回り、18球でシリーズの命運をつなぎました。レギュラーシーズンでは救援登板が1試合もなかった投手を9回に使った起用は、ガーディアンズが第4戦をどれほど「落とせない試合」と見ていたかを物語ります。ただし第4戦は8四球1死球を与え、ホワイトソックスに12残塁を強いる綱渡りでもありました。
本拠地で2連敗したチームの逆転は1995年以降3例
地区シリーズが5戦制になった1995年以降、先に2連勝したチームは71組あり、そこから逆転されたのは7組しかありません(DiamondStats調べ、2025年まで)。割合は約1割です。
| 年 | シリーズ | 0勝2敗から勝ち上がった球団 | 2連勝を逃した球団 |
|---|---|---|---|
| 1995 | アメリカン・リーグ | マリナーズ | ヤンキース |
| 1999 | アメリカン・リーグ | レッドソックス | インディアンス |
| 2001 | アメリカン・リーグ | ヤンキース | アスレチックス |
| 2003 | アメリカン・リーグ | レッドソックス | アスレチックス |
| 2012 | ナショナル・リーグ | ジャイアンツ | レッズ |
| 2015 | アメリカン・リーグ | ブルージェイズ | レンジャーズ |
| 2017 | アメリカン・リーグ | ヤンキース | インディアンス |
この7例のうち、ガーディアンズと同じように本拠地で第1戦・第2戦を落とした側が逆転したのは、2001年ヤンキース、2012年ジャイアンツ、2015年ブルージェイズの3例です。2012年は下位シードが先に2試合を主催する方式だったため、ジャイアンツは敵地で3連勝して勝ち上がりました。本拠地2連敗から敵地2連勝で本拠地の第5戦に戻り、そこで勝ったのは2001年ヤンキースと2015年ブルージェイズの2例だけ。2010年レイズは同じ形で第5戦に戻りながら、本拠地で敗れています。
そしてこの表には、クリーブランドの名前が「逆転された側」として2度出てきます。1999年と2017年、インディアンス時代のクリーブランドは本拠地で2連勝したあと3連敗を喫しました。今度は立場が逆です。
ガーディアンズは今季、85勝77敗でアメリカン・リーグ中地区を制しました。2位のホワイトソックスとは1ゲーム差、直接対決は6勝7敗。地区優勝争いの経過はガーディアンズのマジックナンバーのページにまとめています。
第5戦は本拠地クリーブランドで
第5戦は米国10月10日、プログレッシブ・フィールドで行われます。日本時間では11日午前9時の開始です。
ホワイトソックスはワイルドカードシリーズでアストロズを敵地で2連勝して退け、地区シリーズも敵地で2連勝しました。その経過はホワイトソックスのワイルドカード2連勝とチェイス・マイドロスの3ランの記事で追えます。敵地では4戦4勝、本拠地では2連敗というホワイトソックスの偏りも、第5戦を読む材料のひとつです。
両軍とも第4戦でブルペンを総動員しました。ガーディアンズはウィリアムズとビービーを救援で使い、ホワイトソックスは守護神テイラーが3試合目の登板で崩れています。第5戦の先発は両球団の公式発表を待つ必要がありますが、どちらも投手の頭数に余裕はありません。
DiamondStats編集部の独自視点!
第4戦の6回で印象に残ったのは、6点のうち本塁打が1本もなかったことです。死球、二塁打、単打、四球、四球、単打、単打、単打。本拠地の2試合で3安打と4安打に抑え込まれた打線が、敵地では「つなぐ」形で9点を2試合続けて取りました。
もうひとつは、ウィリアムズの18球です。中2日の救援は、第5戦の先発から外れることを意味します。ガーディアンズは第4戦を取るために第5戦の切り札を1枚使いました。そのぶん最終戦は、ブルペンの消耗度と、ベイリー・アデル・ラミレスの3人が引き続き打てるかにかかっています。1999年と2017年に味わった逆転負けの記憶を、クリーブランドが自分の手で塗り替えられるかどうか。日本時間11日の朝、答えが出ます。
よくある質問
Q. ガーディアンズ対ホワイトソックスの地区シリーズは現在何勝何敗ですか?
10月8日の第4戦終了時点で2勝2敗です。ホワイトソックスがクリーブランドで2連勝し、ガーディアンズがシカゴで2連勝して並びました。
Q. 地区シリーズの第5戦はいつ、どこで行われますか?
米国10月10日、クリーブランドのプログレッシブ・フィールドで行われます。日本時間では10月11日午前9時開始です。
Q. 地区シリーズで0勝2敗から逆転した例はどれくらいありますか?
1995年以降、先に2連勝した71組のうち逆転されたのは7組です。本拠地で2連敗した側が勝ち上がったのは、2001年ヤンキース、2012年ジャイアンツ、2015年ブルージェイズの3例です。
Q. ギャビン・ウィリアムズはどんな投手ですか?
今季32試合に先発して248奪三振を記録したガーディアンズの右腕で、10月5日の第2戦にも先発しています。第4戦は中2日で救援に回り、9回を1安打無失点で締めました。シーズン中の救援登板は0試合でした。
まとめ
- 10月8日(日本時間9日)の地区シリーズ第4戦、ガーディアンズが9-5で勝ち2勝2敗
- 6回表に1死から10人が打席に立ち、本塁打なしの5安打2四球1死球で6得点
- 守護神グラント・テイラーが1アウトも取れず4失点。第1戦・第2戦のセーブから一転
- 先発のウィリアムズを中2日で9回に投入。今季248奪三振の右腕が18球で締めた
- 1995年以降、本拠地で2連敗して第5戦に戻り勝った例は2001年ヤンキースと2015年ブルージェイズだけ
- 第5戦は米国10月10日、日本時間11日午前9時にクリーブランドで
データはMLB公式Statsを独自に集計。成績は10月8日現在。
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文:DiamondStats 分析チーム(MLBデータ分析担当)|データ出典:MLB公式Stats(2026年10月時点)







