10月10日(日本時間11日)、ホワイトソックスはアメリカン・リーグ地区シリーズ第5戦でガーディアンズに0-2で敗れ、2026年のポストシーズンを終えました。クリーブランドでの最終戦は、ショーン・バークが5回2失点で踏ん張ったものの、打線が3安打21三振に封じられました。
ワイルドカードシリーズ2連勝、地区シリーズも敵地で2連勝と、ここまで4連勝で走ってきたチームがここで止まりました。DiamondStats(ダイヤモンドスタッツ)が注目したのは、勝ち負けそのものより投手の使い方です。7試合で登板した投手は13人。最初に投げた投手の平均投球回は2.52回で、3試合以上戦った9球団でいちばん短い数字でした。
DiamondStats編集部の結論:ホワイトソックスは「エースが7回まで投げる」型ではなく、「1番手が2〜3回、残りを多人数でつなぐ」型でポストシーズンを戦った。この型は4連勝を生み、同時に本拠地2連敗の原因にもなった。
ホワイトソックスが121敗から2年で地区シリーズに進むまでの歩みは別の記事でまとめています。本記事はその投手運用の中身を数字で見ていきます。
1番手の平均投球回2.52回は9球団で最短
今年のポストシーズンで3試合以上戦った9球団について、その試合で最初に投げた投手(オープナーを含む)の平均投球回をDiamondStats独自集計しました(MLB公式Statsの試合記録から、10月10日終了時点)。

| 日付 | 相手 | 球場 | スコア(ホワイトソックス-相手) | 結果 |
|---|---|---|---|---|
| 09/17 | タイガース | 本拠地 | 3-1 | 勝ち |
| 09/18 | タイガース | 本拠地 | 8-11 | 負け |
| 09/19 | タイガース | 本拠地 | 3-1 | 勝ち |
| 09/20 | タイガース | 本拠地 | 8-1 | 勝ち |
| 09/22 | ロイヤルズ | 敵地 | 14-11 | 勝ち |
| 09/23 | ロイヤルズ | 敵地 | 4-5 | 負け |
| 09/24 | ロイヤルズ | 敵地 | 9-1 | 勝ち |
| 09/25 | ロッキーズ | 本拠地 | 6-1 | 勝ち |
| 09/26 | ロッキーズ | 本拠地 | 6-9 | 負け |
| 09/27 | ロッキーズ | 本拠地 | 4-2 | 勝ち |
| 球団 | 1番手の平均投球回 | 1試合の投手数 | 試合数 |
|---|---|---|---|
| ホワイトソックス | 2.52回 | 5.14人 | 7試合 |
| ガーディアンズ | 3.60回 | 6.00人 | 5試合 |
| ブルワーズ | 4.00回 | 5.00人 | 4試合 |
| パドレス | 4.22回 | 4.83人 | 6試合 |
| フィリーズ | 4.44回 | 3.67人 | 3試合 |
| ブレーブス | 4.81回 | 4.86人 | 7試合 |
| ドジャース | 5.33回 | 5.00人 | 4試合 |
| レイズ | 5.44回 | 4.00人 | 3試合 |
| ヤンキース | 5.47回 | 4.00人 | 5試合 |
ヤンキースやレイズの1番手は5回半まで投げています。ホワイトソックスの1番手はその半分以下で、全投球回62回のうち1番手が投げたのは28%だけでした。
注目したいのは、対戦相手のガーディアンズです。1試合に使う投手の人数は6.00人とホワイトソックスより多いのに、1番手は3.60回まで投げています。「多人数の継投」と「1番手が短い継投」は別物で、ホワイトソックスの特徴は後者にあります。
13投手の内訳 1番手で投げたのが6人
7試合で登板した投手は13人、登板のべ回数は36回でした。先発の柱だったバークでさえ、地区シリーズ第2戦では3番手として5回1/3を投げています。
| 投手 | 登板 | 投球回 | 自責点 | 奪三振 | 四球 |
|---|---|---|---|---|---|
| ショーン・バーク | 3 | 14回1/3 | 6 | 18 | 1 |
| グラント・テイラー | 5 | 8回2/3 | 4 | 11 | 5 |
| ヘイゲン・スミス | 4 | 7回 | 1 | 6 | 8 |
| ショーン・ニューカム | 4 | 7回 | 2 | 7 | 1 |
| エリック・フェディ | 2 | 5回2/3 | 2 | 4 | 1 |
| ジョーダン・ヒックス | 4 | 4回2/3 | 1 | 7 | 1 |
| ノア・シュルツ | 1 | 3回 | 1 | 1 | 2 |
| タイラー・デービス | 2 | 3回 | 0 | 2 | 2 |
| アンソニー・ケイ | 4 | 2回2/3 | 3 | 0 | 3 |
| デービッド・サンドリン | 2 | 2回1/3 | 2 | 1 | 3 |
| ブライアン・ハドソン | 3 | 2回1/3 | 3 | 0 | 1 |
| デービス・マーティン | 1 | 1回 | 2 | 1 | 2 |
| ウアスカル・ブラゾバン | 1 | 0回1/3 | 0 | 1 | 0 |
試合ごとに最初に投げた投手は、ヘイゲン・スミス3回、バーク2回、ケイ1回、ニューカム1回と6人が入れ替わりました。レギュラーシーズンで防御率1.29(28回)だった左腕スミスは、7回を1自責点に抑えつつ四球8個と制球に苦しみました。守護神テイラーは地区シリーズ第1戦で4回無失点のセーブを挙げた一方、第4戦はアウトを1つも取れず4失点と、同じ投手が最高と最悪の両方を経験しています。
勝った4試合と負けた3試合で何が違ったか
継投の型は7試合とも同じでしたが、結果は前半と後半で割れました。
| 区間 | 試合 | 投球回 | 失点 | 使った投手 |
|---|---|---|---|---|
| 敵地4試合(4勝0敗) | ワイルドカード第1・2戦、地区シリーズ第1・2戦 | 36回 | 9点 | 10人 |
| 本拠地2試合(0勝2敗) | 地区シリーズ第3・4戦 | 18回 | 18点 | 11人 |
| 敵地の最終戦(0勝1敗) | 地区シリーズ第5戦 | 8回 | 2点 | 3人 |
敵地の4試合は36回で9失点、1試合あたり2.25点でした。本拠地に戻った2試合は18回で18失点。第3戦はハドソンが1/3回で3失点、第4戦はテイラーが0回で4失点と、短いイニングを任せた投手が1人崩れるとそのまま失点が膨らみました。この2試合で、それまで出番のなかったシュルツ、デービス、マーティンの3人まで投入し、13人全員を使い切る形になっています。
最終戦は3人で8回2失点とまとめましたが、打線が沈黙しました。ワイルドカード2連勝の経緯はホワイトソックスが7対3でワイルドカード2連勝で詳しく書いています。
レギュラーシーズンから先発の投球回は30球団で最少だった
この継投は急ごしらえではありません。MLB公式Statsの先発・救援の分けで見ると、今季のホワイトソックスは先発の投球回が30球団で最も少なく、救援の投球回が最も多い球団でした(10月10日現在)。
| 項目 | ホワイトソックス | 30球団での順位 |
|---|---|---|
| 先発の投球回 | 674回2/3 | 30位(最少) |
| 先発の防御率 | 4.60 | 26位 |
| 救援の投球回 | 766回 | 1位(最多) |
| 救援の防御率 | 3.70 | 8位 |
先発より救援のほうが91回以上多く投げたチームは、今季ではホワイトソックスだけです。バークは172回1/3で防御率3.34、185奪三振と先発の軸でしたが、2番手以降はケイ4.44、マーティン3.95と平凡で、トレードで加わったルイス・カスティーヨは防御率5.85のまま9月24日に右肩の故障者リスト入り。先発を6回まで引っ張る戦い方ができない事情が、そのままポストシーズンの型になっています。
球団の勝敗は2024年41勝121敗、2025年60勝102敗、2026年84勝78敗。2年で43勝の上積みを支えたのは、救援防御率3.70という「量も質も」のブルペンでした。
DiamondStats編集部の独自視点!
1番手2.52回の継投は、敵地4連勝という結果を見れば成功です。ただ、本拠地2試合で18失点した事実も同じ型から出ています。短いイニングを多人数でつなぐ戦い方は、1人の失敗を次の投手で消せる日は強く、2人続けて崩れた日は立て直す枠がありません。
来季に向けて見るべきは、バークに続く「5回を任せられる2人目」が出てくるかです。ヘイゲン・スミスは奪三振の力があっても、7回で8四球では長いイニングは任せられません。ノア・シュルツがその候補になるのか、カスティーヨの肩が戻るのか。2027年のホワイトソックスは、13人の継投を続けるか、先発型に戻るかの分かれ道にいます。
まとめ
- ホワイトソックスは10月10日の地区シリーズ第5戦に0-2で敗れ、2026年のポストシーズンを終えた
- 7試合で13投手を使い、1番手の平均投球回2.52回は3試合以上戦った9球団で最短
- 敵地4試合は36回9失点で4連勝、本拠地2試合は18回18失点で2連敗
- レギュラーシーズンから先発投球回は30球団最少、救援投球回は最多で、ポストシーズンの型はその延長だった
データはMLB公式Statsを独自に集計しています。
よくある質問
Q. ホワイトソックスの2026年ポストシーズンの成績は?
ワイルドカードシリーズでアストロズに2勝0敗、地区シリーズでガーディアンズに2勝3敗でした。通算4勝3敗で、10月10日の第5戦で敗退が決まりました。
Q. ポストシーズンで何人の投手が登板した?
13人です。登板のべ回数は36回で、1試合あたり5.14人を使いました。最も多く投げたのはショーン・バークの14回1/3です。
Q. ホワイトソックスの先発投手の投球回はなぜ少ない?
今季の先発投球回674回2/3は30球団で最少でした。バーク以外に安定した先発がおらず、救援陣の防御率3.70(8位)が良かったため、早い回から継投に入る戦い方を選んでいます。
Q. 地区シリーズ第5戦の投手は誰?
ホワイトソックスはショーン・バークが5回2失点、ショーン・ニューカムが2回無失点、グラント・テイラーが1回無失点でした。ガーディアンズはギャビン・ウィリアムスが5回2/3を1安打12奪三振で勝ち投手です。
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