8月7日、米メディアがドジャースのポストシーズン・ロースター予想を公開した。そこに、韓国出身の内野手キム・ヘソンの名前は、示された2つの予想パターンのいずれにもなかった。韓国メディアは「目をこすっても名前がない」と落胆を伝えている。
昨季は71試合で打率.280、13盗塁と鮮烈な印象を残した守備・走塁型の内野手が、なぜ10月の舞台から外れると見られているのか。DiamondStatsが2026年の成績と、ベンチ枠を争う競合選手の顔ぶれをデータで検証する。
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2026年は43試合で打率.259 昨季からの明確な後退
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キム・ヘソンは今季、3Aオクラホマシティで開幕を迎え、4月5日にメジャー昇格。二塁を軸に遊撃・三塁・外野もこなす「スーパーユーティリティ」として起用された。しかし打撃が上がらず、5月下旬に3Aへ降格。2026年8月12日時点で、3か月以上メジャー再昇格の声はかかっていない。
MLBでの2年間を並べると、後退は数字にはっきり出ている。
| 期間(MLB) | 試合数 | 打率 | 本塁打 |
|---|---|---|---|
| 2025年 | 71 | .280 | 3 |
| 2026年 | 43 | .259 | 1 |
2026年のOPSは.651。長打がほぼ消え、昨季アピールした出塁と走力の起点となる打率も3割から2割5分台へ落ちた。降格後の3Aでも54試合で打率.263、OPS.662と復調しきれず、直近15試合に至っては打率.186、長打ゼロ。バットが湿ったまま夏を迎えたことが、ロースター予想から名前が消えた最大の理由だ。
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打球の質が示す不振 MLB公式Statsの数値
表面的な打率だけでなく、打球そのものの質も弱含みだった。MLB公式Statsの2026年打球データを見ると、強い打球を生めていないことが分かる。
| 指標(2026年MLB) | キム・ヘソン | 目安 |
|---|---|---|
| 平均打球速度 | 85.8 mph | リーグ平均を下回る |
| ハードヒット率(強い打球の割合) | 25.3% | 低め |
| バレル率(最も価値の高い打球) | 3.4% | 低め |
| xwOBA(打球の質から期待される成績) | .304 | 平均以下 |
打球の質から期待される成績を示すxwOBAは.304で、平均を下回る水準。もともと長打で貢献するタイプではないが、強い打球が少ないと内野安打や進塁の起点も減る。走力と小技を武器にする選手にとって、この打球の弱さは致命傷になりやすい。用語の詳細はMLB野球用語の完全解説にまとめている。
「守備の韓国内野手」でも枠がない理由 ベンチ競合比較
キム・ヘソンの本来の売りは守備だ。韓国では4年連続ゴールドグラブを受賞し、今季ドジャースの守備コーチが名手アンドレルトン・シモンズになぞらえて絶賛したと報じられた。それでもロースターに入れないのは、ドジャースのベンチが「守れて打てる」ベテランで埋まっているからだ。
予想されたベンチ5枠のうち、内野を守れるのはミゲル・ロハスとキケ・ヘルナンデス。二塁の先発予想はトミー・エドマンで、いずれも複数ポジションを高水準でこなす。キム・ヘソンの「複数守備+走力」という価値は、そのまま彼らと丸かぶりする。
| 選手 | 主な守備位置 | 強み | 現状 |
|---|---|---|---|
| キム・ヘソン | 二塁・遊撃・三塁・外野 | 韓国4年連続GG/走力 | 3Aで調整中 |
| M・ロハス | 二塁・三塁・遊撃 | 守備職人/GG級 | ベンチ予想入り |
| K・ヘルナンデス | 内野・外野 | 経験/PS実績豊富 | ベンチ予想入り |
| T・エドマン | 二塁・遊撃・中堅 | 走攻守/中軸 | 先発予想 |
ロハスは1年550万ドルで今季限りを表明し、2025年は遊撃10先発に対し二塁49先発・三塁20先発と、ユーティリティとして異例の起用実績を積んだ。キケも短期決戦での勝負強さで知られる。守備と汎用性が同格で、10月の実績と打撃で上回る先輩がいる以上、バットが湿ったキム・ヘソンが割って入る余地は現状きわめて薄い。ドジャースがどこまで勝ち上がるかはプレーオフ進出確率シミュレーションで追える。
まとめ
キム・ヘソンがポストシーズン・ロースター予想から外れたのは、単なる「不人気」ではなくデータの帰結だ。2026年はMLB43試合で打率.259・OPS.651、打球の質もxwOBA.304と弱く、頼みの3Aでも直近15試合.186と復調が見えない。そこへ、同じ「守れる内野手」の枠をロハス・キケという実績十分のベテランが占める。守備の評価が高くても、打撃と競合の壁がロースター入りを阻んでいる。ポストシーズンの仕組みは2026年MLBプレーオフ解説を参照してほしい。
DiamondStats編集部の独自視点!
守備の名手が「守備だけ」では10月の25人に残れない——これは短期決戦の非情さそのものだ。ドジャースのベンチは、失点を防ぎつつ一発で試合を動かせる万能型を好む。キム・ヘソンに足りないのは技術ではなく、あと一段の打撃の底上げだ。契約は残っており、鍵は3Aでの数字が上向くかどうか。二塁の主力に故障が出れば局面は一変する。走れて複数を守れる26歳の逆襲を、DiamondStats編集部は数字とともに追いかけていく。
データはMLB公式Statsを独自に集計。
よくある質問
Q. キム・ヘソンは2026年ポストシーズンのロースターに入れる?

8月時点の米メディア予想では2パターンとも構想外。3Aで打撃が明確に上向くか、内野の主力に故障が出ない限り、現状は難しい情勢だ。
Q. なぜ3Aに降格したままなの?
MLB43試合で打率.259・OPS.651と打撃が振るわず5月下旬に降格。3Aでも復調が遅れ、8月12日時点で3か月以上再昇格していない。
この点は打率・OPS・出塁率とは?MLBの打撃指標を実データで徹底解説【2026年】で詳しく整理しています。
Q. トレードの可能性は?
一部メディアは他球団移籍の必要性に言及している。ただし現時点で確定情報はなく、去就は決まっていない。
Q. 2025年と2026年で何が変わった?
昨季は71試合で打率.280・13盗塁。今季は打率・長打・打球の質がいずれも低下し、走塁の起点となる出塁自体が減った点が最大の違いだ。
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文:DiamondStats 分析チーム(MLBデータ分析担当)|データ出典:MLB公式Stats(2026年8月時点)





