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ピート・クロウ=アームストロングが満票級MVP評価 45本41盗塁を歴代40-40と比較

2026 10/08
データ検証・分析
2026年10月8日
目次

ピート・クロウ=アームストロングが満票級MVP評価 45本41盗塁を歴代40-40と比較9月22日(米国時間)、米記者ジェフ・パッサン氏が毎年恒例の独自表彰を発表し、カブスのピート・クロウ=アームストロングを「全盛期のマイク・トラウトの再来」部門に選びました。文面は「MVPは満票で獲るべき」「今季は誰が見ても球界最高の選手」と断言する強いものです。同じ日に出たMLB公式の専門家38人によるMVP最終投票でも、ナショナル・リーグの1位票は38票すべてが彼に集まりました。

DiamondStats(ダイヤモンドスタッツ)がMLB公式Statsで確かめた結論は、この評価が「印象」ではなく「数字の独占」で説明できるということです。 ナショナル・リーグの主要6部門で1位、歴代7人目の40-40、前年から2.5倍に増えた四球率。満票級という言葉の裏側を、表で並べます。

9月に何が起きたか 45号と40盗塁の日付

まず出来事の時系列をMLB公式の試合記録で確かめます。

ピート・クロウアームストロングの成績推移(MLB公式Statsの実測値をもとにDiamondStatsが作成)

日付(米国時間) 出来事 相手
9月20日 今季45号(本塁打は打ち止め) レッズ戦(敵地)
9月22日 独自表彰と公式投票で満票級の評価 ─
9月24日 40個目の盗塁で40-40達成 マーリンズ戦(本拠地)
9月25日 41個目の盗塁(最終) レッドソックス戦(敵地)

つまり表彰の時点で本塁打は45本で止まっており、盗塁は38でした。「満票で獲るべき」と書かれた2日後に40-40へ届いた順番です。最終成績は162試合全出場、打率.280、45本塁打、107打点、119得点、41盗塁、OPS.942(10月8日現在、レギュラーシーズン最終)。

カブスはこの活躍で2位からワイルドカードに入りましたが、9月29日と30日にパドレスへ2連敗してシーズンを終えました。その最終2試合の内訳は「カブスが2連敗でシーズン終了 最終2試合の得失点」にまとめています。

歴代40-40の7人と比較 45本は3番目・OPSは5番目

40本塁打と40盗塁の同時達成は、MLB史上でこれが7人目です。先に達成した6人の成績をMLB公式Statsから引き、同じ列で並べました。

年 選手 球団 本塁打 盗塁 得点 OPS
1988 ホセ・カンセコ アスレチックス 42 40 120 .960
1996 バリー・ボンズ ジャイアンツ 42 40 122 1.076
1998 アレックス・ロドリゲス マリナーズ 42 46 123 .920
2006 アルフォンソ・ソリアーノ ナショナルズ 46 41 119 .911
2023 ロナルド・アクーニャJr. ブレーブス 41 73 149 1.012
2024 大谷翔平 ドジャース 54 59 134 1.036
2026 ピート・クロウ=アームストロング カブス 45 41 119 .942

比べて分かることが3つあります。

  • 本塁打45本は7人の中で3番目(大谷54、ソリアーノ46に次ぐ)。「走れる打者」ではなく「打てる走者」寄りの40-40
  • 盗塁41はソリアーノと並ぶ5番目。盗塁死7は7人の中でボンズ(7)と並んで最も少なく、成功率は85.4%(DiamondStats独自集計)
  • OPS.942は5番目。打撃の質ではボンズ・大谷・アクーニャに届かない。ここが「史上最高の40-40」ではなく「満票級のMVP」と呼ばれる線引きです

カブスの選手としては球団史上初の40-40で、得点119はソリアーノの2006年とぴったり同じ数字です。

ナショナル・リーグ6部門で1位 2位との差を表にする

満票級と呼ばれる最大の根拠は、リーグの主要部門をどれだけ独占したかです。10月8日現在の公式最終値です。

部門 クロウ=アームストロング 2位 差
本塁打 45 カイル・シュワーバー 45 同数1位
得点 119 ジェームズ・ウッド 106 +13
塁打 357 マット・オルソン 314 +43
長打 84 マット・オルソン 75 +9
長打率 .570 ハンター・グッドマン .529 +.041
OPS .942 ジェームズ・ウッド .891 +.051
盗塁 41 (1位ナシム・ヌニェス 49) 2位

塁打357で2位に43差というのは、ほぼ本塁打11本分の開きです。本塁打王を分け合ったシュワーバーは盗塁3、塁打292。同じ45本でも「打席に立った後に塁上で何をしたか」で差がついています。

もう1つ、103勝のブルワーズが同じ地区にいながら、ナショナル・リーグの個人部門の顔がカブスの選手になった点も見逃せません。ブルワーズの球団史上初の103勝は「ブルワーズが最高勝率103勝の球団史上初シーズン」で検証しています。

前年からの変化 四球率4.5%から11.4%へ

2025年のクロウ=アームストロングは31本35盗塁ながら出塁率.287でした。何が変わったのかを前年と並べます。

ピート・クロウアームストロング 直近10試合の安打と本塁打(2026年・MLB公式Statsの実測値)

2025年 2026年 変化
試合 157 162 +5
打率 .247 .280 +.033
出塁率 .287 .372 +.085
長打率 .481 .570 +.089
OPS .768 .942 +.174
本塁打 31 45 +14
盗塁 35 41 +6
四球 29 83 +54
三振 155 187 +32
四球率(独自集計) 4.5% 11.4% 2.5倍
三振率(独自集計) 24.0% 25.8% +1.8pt

四球が29から83に増え、四球率は2.5倍になりました。三振率はほとんど変わっていないので、「振らなくなった」のではなく「ボール球を見送れるようになった」変化です。出塁率が.085上がった分だけ盗塁の機会も増え、本塁打が14本増えても盗塁が減らなかった背景がここにあります。

月別推移 6月と8月の2つの山

月 試合 本塁打 盗塁 OPS
3・4月 31 3 6 .669
5月 29 4 6 .761
6月 26 11 8 1.249
7月 24 6 6 1.011
8月 28 14 6 1.069
9月 24 7 9 .905

開幕から5月末までは60試合で7本、OPS.700台でした。6月に11本、8月に14本と2つの山があり、後半だけで45本中27本を打っています。前半で「満票」の話は出ていなかったのに9月に全票が集まったのは、この後半の山が理由です。盗塁は月6〜9個でほぼ一定で、こちらは年間を通じて落ちていません。

本拠地と敵地の差も大きく、リグレー・フィールドでは81試合で27本、OPS1.045。敵地は81試合で18本、OPS.846でした。盗塁は本拠地20、敵地21でほぼ同数です。

守備 中堅の刺殺393はリーグ1位 失策は2から6に増えた

打撃だけではありません。中堅手として1370イニングを守り、刺殺393はナショナル・リーグの中堅手で1位(2位ジャクソン・メリル389)。MLB公式の投票記事でも「どの守備位置を含めても最高の守備者」と評されました。

ただし数字は正直で、失策は2025年の2個から6個に増え、守備率は.995から.985に下がっています。守備範囲の広さと堅実さは別の指標で、2026年は前者で勝った年です。

DiamondStats編集部の独自視点!

満票級の評価を支えた数字は、派手な本塁打より「四球83」だと編集部は考えています。1年で四球率が2.5倍になった選手は、投手の攻め方が変わっても崩れにくい。来季に45本を打てるかは分かりませんが、出塁率.372を保てるなら盗塁と得点は再現できます。

もう1つの注目は、歴代40-40の7人のうち翌年も40-40を続けた選手が1人もいないこと。アクーニャは2024年に負傷し、大谷は2025年に投手へ戻りました。クロウ=アームストロングは24歳で、7人の中では若い側です。「2年連続」という誰もやっていない線を次の目標に置けるのは、今のところ彼だけです。

よくある質問

Q. クロウ=アームストロングの2026年の成績は?

162試合で打率.280、45本塁打、107打点、119得点、41盗塁、OPS.942です(MLB公式Stats、レギュラーシーズン最終)。本塁打はナショナル・リーグでシュワーバーと並ぶ1位、得点・塁打・長打・長打率・OPSは単独1位です。

Q. 40-40を達成したのは史上何人目?

7人目です。カンセコ(1988年)、ボンズ(1996年)、アレックス・ロドリゲス(1998年)、ソリアーノ(2006年)、アクーニャJr.(2023年)、大谷翔平(2024年)に続き、カブスの選手では初めてです。達成日は9月24日(米国時間)のマーリンズ戦でした。

Q. 2025年から何が一番変わった?

四球が29から83に増え、四球率は4.5%から11.4%へ2.5倍になりました。出塁率は.287から.372に上がっています。三振率は24.0%から25.8%とほぼ横ばいです。

Q. MVPは満票で決まるのか?

公式のMVPは記者投票で11月に発表されます。9月22日時点ではMLB公式の専門家38人全員が1位票を入れ、独自表彰でも「満票で獲るべき」と書かれましたが、正式な結果はまだ出ていません。

まとめ

  • 9月22日の独自表彰と公式投票で満票級の評価。2日後の9月24日に40-40へ到達
  • 45本41盗塁は歴代7人目。本塁打は7人中3番目、OPSは5番目
  • ナショナル・リーグの主要6部門で1位。塁打は2位に43差
  • 四球率が4.5%から11.4%へ。後半だけで27本の2つの山が評価を決めた

カブスの最終2試合の数字は「カブスが2連敗でシーズン終了 最終2試合の得失点」、同じ地区で103勝したブルワーズの検証は「ブルワーズが最高勝率103勝の球団史上初シーズン」で読めます。データはMLB公式Statsを独自に集計しました。

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文:DiamondStats 分析チーム(MLBデータ分析担当)|データ出典:MLB公式Stats(2026年10月時点)


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DiamondStats編集部は、MLB(メジャーリーグベースボール)を「データ」の視点から深掘りする日本語メディアです。全30球団の試合と選手の成績を対象に、順位表・個人成績・放送情報・用語解説など、MLBを楽しむために必要な情報を発信しています。

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数値・記録は公開時点の公式データに基づいて作成し、誤りに気づいた場合は速やかに該当箇所を修正します。集計方法に起因する重要な訂正がある場合は、記事内にその旨を明記します。特定の球団・選手への偏りを避け、中立的な立場での情報提供を心がけています。

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