ゲリット・コールが投手契約総額2位 1位との差は1.6億円 トップ10の在籍成績を検証日本時間10月7日、ドジャースの山本由伸がブレーブスとの地区シリーズ第3戦で7回1失点10奪三振、ドジャースが3-1で勝って2勝1敗と先行しました。この登板をきっかけに、米国の記者から「12年3億2500万ドル(約515億円)は史上最高のお買い得契約」という声が出ています。
この記事で主役にするのは、その515億円にわずか1.6億円差で並ぶ投手契約総額2位、ヤンキースのゲリット・コールです。コールは2026年、トミー・ジョン手術から復帰して22先発で10勝9敗、防御率3.61。10月3日の地区シリーズ第1戦ではレイズ相手に5回1失点と踏ん張りながら0-1で敗戦投手になりました。契約総額トップ10の10人を、DiamondStats(ダイヤモンドスタッツ)が「契約期間中に何勝したか」で並べ直すと、順位はまったく別の顔になります。
結論から言うと、10月8日現在、契約総額ランキングはコールが2位(9年514億円)。契約期間中の1勝あたりの金額では、コールは10人中7番目の5.8億円です。
投手契約総額トップ10(10月8日現在)
まず契約総額の順位です。円換算は1ドル158.5円で統一しました(DiamondStats調べ)。

| 順位 | 投手 | 球団(契約時) | 年数 | 総額 | 年平均 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1位 | 山本由伸 | ドジャース | 12年 | 約515億円(3億2500万ドル) | 約42.9億円 |
| 2位 | ゲリット・コール | ヤンキース | 9年 | 約514億円(3億2400万ドル) | 約57.1億円 |
| 3位 | スティーブン・ストラスバーグ | ナショナルズ | 7年 | 約388億円(2億4500万ドル) | 約55.5億円 |
| 4位 | マックス・フリード | ヤンキース | 8年 | 約346億円(2億1800万ドル) | 約43.2億円 |
| 5位 | デービッド・プライス | レッドソックス | 7年 | 約344億円(2億1700万ドル) | 約49.1億円 |
| 6位 | クレイトン・カーショー | ドジャース | 7年 | 約341億円(2億1500万ドル) | 約48.7億円 |
| 7位 | マックス・シャーザー | ナショナルズ | 7年 | 約333億円(2億1000万ドル) | 約47.5億円 |
| 7位 | ディラン・シース | ブルージェイズ | 7年 | 約333億円(2億1000万ドル) | 約47.5億円 |
| 7位 | コービン・バーンズ | ダイヤモンドバックス | 6年 | 約333億円(2億1000万ドル) | 約55.5億円 |
| 10位 | ザック・グレインキー | ダイヤモンドバックス | 6年 | 約327億円(2億650万ドル) | 約54.6億円 |
1位と2位の差は100万ドル、約1.6億円しかありません。ただし年数は12年と9年で違うため、年平均ではコールの57.1億円がトップ10で最も高く、1位の42.9億円を14億円以上も上回ります。「総額1位」と「年平均1位」が別の投手だという点が、このランキングの最初の見どころです。
契約期間中の成績で並べ直す
総額は「約束した金額」にすぎません。球団が実際に受け取ったものは契約期間中の勝利と投球回です。MLB公式Statsの年度別成績を契約開始年から2026年まで足し合わせ、年平均額に経過シーズン数を掛けた金額を勝利数で割ったものを「1勝あたりの金額」として独自集計しました(10月8日現在、2026年レギュラーシーズン終了時点)。

| 投手 | 契約期間の成績 | 投球回 | 防御率 | 1勝あたり |
|---|---|---|---|---|
| シャーザー(2015〜21年) | 99勝47敗 | 1297回1/3 | 2.75 | 約3.4億円 |
| カーショー(2014〜20年) | 98勝30敗 | 1153回 | 2.26 | 約3.5億円 |
| フリード(2025年〜) | 24勝10敗 | 308回 | 2.83 | 約3.6億円 |
| 山本由伸(2024年〜) | 33勝19敗 | 448回2/3 | 2.61 | 約3.9億円 |
| グレインキー(2016〜21年) | 77勝39敗 | 1015回1/3 | 3.55 | 約4.3億円 |
| シース(2026年〜) | 11勝6敗 | 169回 | 2.40 | 約4.3億円 |
| コール(2020年〜) | 69勝37敗 | 886回 | 3.19 | 約5.8億円 |
| プライス(2016〜22年) | 53勝26敗 | 702回 | 3.78 | 約6.5億円 |
| バーンズ(2025年〜) | 3勝2敗 | 74回2/3 | 3.38 | 約37.0億円 |
| ストラスバーグ(2020〜22年) | 1勝4敗 | 31回1/3 | 6.89 | 約388.3億円 |
コールは契約7年目までで69勝、防御率3.19。2023年には15勝4敗、防御率2.63でサイ・ヤング賞級の成績を残しましたが、2025年は手術で1試合も投げられませんでした。この空白の1年が1勝あたりの金額を5.8億円まで押し上げています。トップ10の中で、コールより1勝が高くついているのはプライス、バーンズ、ストラスバーグの3人だけです。
対照的に、山本由伸は3季で33勝、1勝あたり約3.9億円。年平均額が10人中9番目に低い契約で、防御率2.61は現役組で2番目です。「お買い得」という評価は、総額ではなく年平均額の低さと投球回の多さから来ていると分かります。
2026年に投げたのは10人中7人
契約総額トップ10のうち、2026年のレギュラーシーズンで登板したのは7人。ストラスバーグは2024年4月に引退、プライスは2022年限りで引退、グレインキーは2023年を最後に登板がありません。
| 投手 | 2026年成績 | 防御率 | 投球回 |
|---|---|---|---|
| シース | 11勝6敗 | 2.40 | 169回 |
| 山本由伸 | 14勝9敗 | 2.53 | 185回 |
| フリード | 5勝5敗 | 2.80 | 112回2/3 |
| コール | 10勝9敗 | 3.61 | 127回 |
| シャーザー | 4勝9敗 | 5.74 | 84回2/3 |
| バーンズ | 0勝0敗 | 7.84 | 10回1/3 |
| カーショー | 2025年限りで引退 | ー | ー |
2026年の防御率でトップ10の投手を並べると、1番はシース(メジャー全体4位の2.40、239奪三振は全体3位タイ)。コールは7人中4番目です。復帰1年目としては十分な数字ですが、ポストシーズンでは第1戦の0-1負けで、契約7年目にして初めてヤンキースを勝たせる機会を逃しました。地区シリーズはレイズが2勝0敗で先行しています(10月8日現在、第3戦の結果は含みません)。
今オフの契約動向は、MLB FA・移籍 一覧 2026-27で毎日更新しています。
DiamondStats編集部の独自視点!
今回のランキングで編集部が面白いと思ったのは、総額1位と2位の差が1.6億円なのに、1勝あたりの金額では1.9億円も開いている点です。コールの契約は2028年まで残り2年。69勝を2年で何勝に伸ばせるかで、この9年契約の評価は決まります。年15勝のペースを取り戻せば99勝前後、シャーザーの99勝と並ぶ着地です。2025年の空白を埋める数字が出るかどうか、来季の開幕から追いかけます。
もう1つ。1勝あたりの金額が低い上位3人、シャーザー、カーショー、フリードは、いずれも契約期間に年平均150回以上を投げています。「お買い得」を決めるのは防御率より投球回。この見方は来オフのFA市場を読むときにも使えます。
まとめ
- 10月8日現在、投手契約総額の2位はゲリット・コール(9年約514億円)。1位との差は約1.6億円、年平均額では57.1億円でトップ10の最高額
- 契約期間中の1勝あたりの金額(DiamondStats独自集計)では、コールは約5.8億円で10人中7番目。最も安いのはシャーザーの約3.4億円
- 2026年に登板したのは10人中7人。防御率1番はシースの2.40で、コールは3.61
- 評価の分かれ目は投球回。年平均150回以上投げた3人が1勝あたりの金額で上位を独占した
よくある質問
Q. MLBで投手の契約総額が最も大きいのは誰ですか?
10月8日現在、ドジャースの山本由伸の12年3億2500万ドル(約515億円)です。2位はヤンキースのゲリット・コールで9年3億2400万ドル(約514億円)、差は100万ドルです。
Q. ゲリット・コールの契約はいつまでですか?
2020年から2028年までの9年契約です。2026年までの7シーズンで69勝37敗、防御率3.19。2025年はトミー・ジョン手術で登板がありませんでした。
Q. 年平均の金額が最も高い投手契約は?
契約総額トップ10の中では、ゲリット・コールの約57.1億円が最高です。ストラスバーグとバーンズが約55.5億円で続きます。
Q. 契約総額トップ10で、1勝あたりの金額が最も安いのは誰ですか?
DiamondStats独自集計ではマックス・シャーザー(2015〜21年、99勝、約3.4億円)です。次がクレイトン・カーショーの約3.5億円、マックス・フリードの約3.6億円です。
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文:DiamondStats 分析チーム(MLBデータ分析担当)|データ出典:MLB公式Stats(2026年10月時点)





