ホワイトソックスが121敗から2年で地区シリーズ王手 100敗球団45例の2年後を検証ホワイトソックスは米国時間10月7日(日本時間8日早朝)、本拠地レートフィールドでガーディアンズとのアメリカン・リーグ地区シリーズ第3戦を迎える。敵地クリーブランドでの第1戦を3-0、第2戦を4-3で連勝し、シリーズは2勝0敗。あと1勝で2005年以来21年ぶりのリーグ優勝決定シリーズに進む。
この球団は2024年に41勝121敗という近代MLBで最も多い負け数を記録した。DiamondStats(ダイヤモンドスタッツ)は、2001年以降に100敗した45球団が2年後にどうなったかをMLB公式Statsで集計した。121敗からの2年後にポストシーズンで4連勝している例は、この45例の中にひとつもない。
100敗球団45例のうち、2年後にポストシーズンへ戻ったのは7球団。110敗以上からの復帰は2球団だけで、120敗以上からは2026年のホワイトソックスが初めて。
100敗球団45例の2年後 ポストシーズンに戻ったのは7球団
2001年から2024年までに100敗以上を記録したのは延べ45球団(2年後が2026年までに収まるもの)。そのうち2年後にポストシーズンの試合を戦ったのは7球団、割合にして16%にとどまる。

| 日付 | 相手 | 球場 | スコア(ホワイトソックス-相手) | 結果 |
|---|---|---|---|---|
| 09/17 | タイガース | 本拠地 | 3-1 | 勝ち |
| 09/18 | タイガース | 本拠地 | 8-11 | 負け |
| 09/19 | タイガース | 本拠地 | 3-1 | 勝ち |
| 09/20 | タイガース | 本拠地 | 8-1 | 勝ち |
| 09/22 | ロイヤルズ | 敵地 | 14-11 | 勝ち |
| 09/23 | ロイヤルズ | 敵地 | 4-5 | 負け |
| 09/24 | ロイヤルズ | 敵地 | 9-1 | 勝ち |
| 09/25 | ロッキーズ | 本拠地 | 6-1 | 勝ち |
| 09/26 | ロッキーズ | 本拠地 | 6-9 | 負け |
| 09/27 | ロッキーズ | 本拠地 | 4-2 | 勝ち |
| 100敗の年 | 球団 | その年の成績 | 2年後の成績 | 2年後のポストシーズン |
|---|---|---|---|---|
| 2006年 | レイズ | 61勝101敗 | 97勝65敗 | ワールドシリーズ進出 |
| 2013年 | アストロズ | 51勝111敗 | 86勝76敗 | 地区シリーズ敗退 |
| 2018年 | ホワイトソックス | 62勝100敗 | 35勝25敗 | ワイルドカード敗退(60試合制) |
| 2021年 | オリオールズ | 52勝110敗 | 101勝61敗 | 地区シリーズ敗退 |
| 2021年 | レンジャーズ | 60勝102敗 | 90勝72敗 | ワールドシリーズ制覇 |
| 2021年 | ダイヤモンドバックス | 52勝110敗 | 84勝78敗 | ワールドシリーズ進出 |
| 2024年 | ホワイトソックス | 41勝121敗 | 84勝78敗 | 地区シリーズ2勝0敗(10月7日現在) |
残る38球団は2年後もポストシーズンに届いていない。負け数が多いほど戻りにくく、2003年に119敗したタイガースは2年後も71勝91敗、2018年に115敗したオリオールズは2年後に25勝35敗だった。110敗以上から2年で戻ったのは2021年のオリオールズとダイヤモンドバックスだけで、121敗からの復帰は今回が最初になる。
興味深いのは2023年のダイヤモンドバックスだ。2年後の成績は84勝78敗と、今季のホワイトソックスとまったく同じ勝敗で、第6シードからワールドシリーズまで勝ち上がった。この並びは、84勝のチームが短期決戦で上位シードを倒す現象が珍しくないことを示している。
ワイルドカードシリーズでアストロズを2連勝で下した経緯は、ホワイトソックスが7対3でワイルドカード2連勝 1週間2度の祝杯を球団史で検証で球団史とあわせてまとめている。
地区シリーズ2試合の数字 ガーディアンズ打線を7安打に封じた
勝ち上がりの中身は投手陣にある。クリーブランドでの2試合で、ホワイトソックスの投手は18イニングを7安打3失点(自責2)、防御率1.00に抑えた。
| 試合 | 日付 | スコア | ホワイトソックスの投手 | ガーディアンズ打線 |
|---|---|---|---|---|
| 第1戦 | 10月3日 | 3-0 | ヘイゲン・スミス2回2/3無失点、グラント・テイラー4回無失点6奪三振でセーブ | 3安打12三振 |
| 第2戦 | 10月5日 | 4-3 | ショーン・バーク5回1/3を1安打1失点6奪三振、テイラーが2試合連続セーブ | 4安打9三振 |
第1戦は先発スミスが51球で降板した後、4人の救援でつないだ。最後を締めたテイラーは4イニング42球で6三振を奪い、ポストシーズンでは珍しい4イニングのセーブを記録した。第2戦はアンソニー・ケイを1/3イニングだけ投げるオープナーに使い、ショーン・ニューカム2イニングを挟んでバークが6回途中まで投げた。
ガーディアンズ打線は2試合で61打数7安打、打率.115、21三振。ホセ・ラミレスは6打数無安打2四球、スティーブン・クワンは7打数1安打に封じられている。2安打のチェイス・デラウター(8打数)とジョー・アデル(7打数2安打1三塁打)以外に複数安打の打者がいない。
一方のガーディアンズ投手陣も悪くはない。第2戦のガビン・ウィリアムズは5回で11奪三振、第1戦のパーカー・メシックは4回1/3で6奪三振。差がついたのは救援で、第1戦7回のコルソン・モンゴメリーの適時二塁打、第2戦6回のブレイデン・モンゴメリーの2点二塁打とチェイス・マイドロスの適時打はいずれも救援のエリック・サブロウスキーから生まれた。
レギュラーシーズンの比較 得点力はアメリカン・リーグ1位と24位の対決
シーズンの数字を並べると、この組み合わせは「打のホワイトソックス、投のガーディアンズ」という構図がはっきりする。
| 項目(2026年レギュラーシーズン) | ホワイトソックス | ガーディアンズ |
|---|---|---|
| 勝敗 | 84勝78敗(地区2位・第6シード) | 85勝77敗(地区優勝・第3シード) |
| 得点 | 776(アメリカン・リーグ1位・MLB5位) | 678(MLB24位) |
| 本塁打 | 211 | 162 |
| チーム防御率 | 4.12 | 3.77 |
| 投手の奪三振 | 1,337 | 1,530 |
| 本拠地成績 | 48勝33敗 | 41勝40敗 |
| 直接対決 | 7勝6敗 | 6勝7敗 |
得点776はアメリカン・リーグの最多で、ポストシーズンに進んだアメリカン・リーグ6球団のうち、ガーディアンズの678は最も少ない。本塁打も211本と162本で49本の差がある。ところが地区シリーズでは、その打線より投手陣が目立つ結果になっている。得点力と投手力を同時に出せるかどうかが、シリーズを決める。
ガーディアンズが地区優勝を決めるまでの道のりは、ガーディアンズのマジックナンバー 2026|地区優勝決定と月別成績で月別成績とあわせて確かめられる。
ホワイトソックスの得点の伸びも見ておきたい。2024年は507得点、2025年は647得点、2026年は776得点。2年で269得点を上乗せしたことになる。
| 年 | 勝敗 | 得点 | 失点 |
|---|---|---|---|
| 2024年 | 41勝121敗 | 507 | 813 |
| 2025年 | 60勝102敗 | 647 | 742 |
| 2026年 | 84勝78敗 | 776 | 720 |
第3戦の見どころ 本拠地で5年ぶりのポストシーズン
ホワイトソックスは今ポストシーズン4戦全勝だが、4試合すべてが敵地だった。ワイルドカードはヒューストンで6-3、7-3、地区シリーズはクリーブランドで3-0、4-3。4試合で20得点9失点になる。
本拠地でポストシーズンの試合を戦うのは、2021年10月12日の地区シリーズ第4戦(アストロズに1-10)以来5年ぶり。今季の本拠地成績48勝33敗は、敵地の36勝45敗と12勝差がある。
第3戦の先発はMLB公式の予告で、ホワイトソックスがショーン・ニューカム、ガーディアンズがダニエル・エスピノ。ニューカムは第2戦で2イニングを1安打3奪三振、エスピノは第1戦で2/3イニングを投げた救援で、両軍ともブルペン主体の投手運用になる可能性がある。
両球団がポストシーズンで対戦するのは、MLB公式Statsの試合記録で確かめる限り史上初めてで、同じアメリカン・リーグ中地区のライバル同士がシリーズの行方を争う。トーナメント全体の位置づけはMLBポストシーズン2026 トーナメント表と結果で確認できる。
DiamondStats編集部の独自視点!
121敗の球団が2年後に地区シリーズで王手をかけている事実は、それだけで十分に珍しい。ただ編集部が注目したいのは、この4連勝が「打のチーム」の看板どおりではなく、18イニング自責2の投手陣で作られたことだ。
ワールドシリーズまで進んだ2023年のダイヤモンドバックスも84勝78敗で、投手陣の救援が短期決戦で機能した。テイラーの4イニングセーブに象徴される救援の起用法は、レギュラーシーズンの防御率4.12からは想像しにくい形だ。本拠地で打線が776得点の力を出し、投手陣が同じ水準を保てるかが第3戦の焦点になる。
ガーディアンズ側は、ラミレスとクワンという打線の軸が2試合で13打数1安打。ここが目を覚ませばシリーズはまだ長くなる。第3戦を落とした側に明日はない組み合わせではないが、2勝0敗からの逆転は3連勝が必要で、ガーディアンズにとっての条件は厳しい。
まとめ
ホワイトソックスは2024年の41勝121敗から2年で地区シリーズに勝ち上がり、敵地で4連勝して王手をかけた。2001年以降の100敗球団45例のうち2年後にポストシーズンへ戻ったのは7球団で、120敗以上からの復帰は今回が初めてになる。地区シリーズ2試合は投手陣が18イニング自責2、ガーディアンズ打線を打率.115に封じた。第3戦は本拠地で5年ぶりのポストシーズン。今季本拠地48勝33敗の数字がそのまま出るかが鍵になる。
ポストシーズンの個人成績はMLBポストシーズン2026 個人成績ランキングで毎日更新している。
よくある質問
Q. ホワイトソックスは2024年に何勝何敗だったか?
41勝121敗で、近代MLBで最も多い負け数だった。得点は507、失点は813。2025年は60勝102敗、2026年は84勝78敗でポストシーズンに進んだ。
Q. 100敗した球団が2年後にポストシーズンへ戻った例はどれくらいあるか?
DiamondStats調べで、2001年から2024年に100敗した45球団のうち2年後にポストシーズンを戦ったのは7球団。110敗以上からは2021年のオリオールズとダイヤモンドバックスの2例だけで、120敗以上からは2026年のホワイトソックスが初めて。
Q. ホワイトソックスとガーディアンズの地区シリーズ第3戦はいつ、どこで行われるか?
米国時間10月7日(日本時間8日早朝)、シカゴの本拠地レートフィールドで行われる。MLB公式の予告先発はホワイトソックスがショーン・ニューカム、ガーディアンズがダニエル・エスピノ。
Q. ホワイトソックスが地区シリーズを突破すると何年ぶりのリーグ優勝決定シリーズか?
2005年以来21年ぶり。2005年はワールドシリーズを制覇している。2008年と2021年は地区シリーズ、2020年はワイルドカードシリーズで敗退した。
Q. 今季のホワイトソックスとガーディアンズの直接対決の成績は?
レギュラーシーズン13試合でホワイトソックスの7勝6敗。ポストシーズンでの両球団の対戦は史上初めて。
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文:DiamondStats 分析チーム(MLBデータ分析担当)|データ出典:MLB公式Stats(2026年10月時点)





