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ドジャースがABSチャレンジ6回中2回成功 ポストシーズン成功率59%との差をデータ検証

2026 10/13
順位・記録
2026年10月13日

ワイルドカードシリーズと地区シリーズの全25試合(現地9月29日〜10月10日)が終わり、今季から導入された自動ボール・ストライク判定(ABS)チャレンジの集計が10月12日(現地)に出そろった。チャレンジは121回で、判定が覆ったのは71回。成功率は59%で、レギュラーシーズンの54%を5ポイント上回った。1試合あたりの回数も4.3回から4.8回に増えている。

その中でロサンゼルス・ドジャースは、地区シリーズまでに6回申し立てて成功2回。成功率33%は、リーグ優勝決定シリーズに進んだ4球団でいちばん低い。DiamondStats(ダイヤモンドスタッツ)は、MLB公式Statsのチャレンジ記録を独自に集計し、ポストシーズン全体の傾向とドジャースの数字がなぜこれほど離れたのかを比べた。

結論: ポストシーズンで成功率を押し上げたのは打者側のチャレンジ(49%→57%)であり、ドジャースの失敗4回はムーキー・ベッツ以外の打者と捕手に集中している。

目次

ポストシーズンとレギュラーシーズンの比較(10月10日現在)

まず全体の数字を並べる。レギュラーシーズンは全2,430試合、ポストシーズンはワイルドカードシリーズ9試合と地区シリーズ16試合の計25試合が対象だ。

区分 試合数 チャレンジ 覆った判定 成功率 1試合平均(DiamondStats調べ)
レギュラーシーズン 2,430 10,557 5,686 53.9% 4.3回
ポストシーズン(地区シリーズまで) 25 121 71 58.7% 4.8回

成功率の差は4.8ポイント。1試合平均は0.5回増えた。ただし、増えた分の中身は打者側と守備側で違う。

申し立てた側 レギュラーシーズン ポストシーズン 差
打者 2,328/4,765回(48.9%) 29/51回(56.9%) +8.0ポイント
守備側(捕手・投手) 3,358/5,792回(58.0%) 42/70回(60.0%) +2.0ポイント

守備側の成功率はほとんど変わっていない。上がったのは打者側で、レギュラーシーズンでは「2回に1回も当たらなかった」打者のチャレンジが、ポストシーズンでは57%まで上がった。打者側の1試合平均は1.96回から2.04回に増えており、回数を増やしながら精度も上げている。

リーグ優勝決定シリーズ4球団の成功率 ドジャースは33%で最下位

リーグ優勝決定シリーズに進んだ4球団の、地区シリーズ終了時点の記録を並べる。比較のため、レギュラーシーズンの成功率と30球団中の順位も添えた。

球団 ポストシーズン(成功/回数) 成功率 レギュラーシーズン成功率 30球団中の順位
レイズ 3/5回 60.0% 52.8% 18位
ガーディアンズ 7/13回 53.8% 48.7% 29位
ブルワーズ 8/16回 50.0% 52.8% 19位
ドジャース 2/6回 33.3% 54.5% 14位

ポストシーズンのABSチャレンジ成功率(%)(本文の表の数字をもとにDiamondStatsが作成)

ドジャースはレギュラーシーズンでは310回申し立てて169回成功し、成功率54.5%で30球団中14位だった。4球団の中ではいちばん高い。それがポストシーズンでは33.3%まで落ち、唯一レギュラーシーズンを下回った。

反対にガーディアンズは、レギュラーシーズン29位の48.7%からポストシーズンは53.8%へ上げている。レギュラーシーズンの成功率が低い球団ほど、ポストシーズンで慎重に申し立てて精度を上げた形だ。

なお、地区シリーズまででチャレンジが最も多かったのはブレーブスの22回(成功14回・63.6%)。7試合を戦ったぶん回数が伸びた。参考までに30球団の成功率はレッズの61.6%が最高で、パイレーツの47.0%が最低だった。

ドジャースの6回を1回ずつ見る 失敗4回はすべてベッツ以外

ドジャースの申し立てを選手別に分けると、成功2回はどちらも打者のムーキー・ベッツだった。

立場 選手 申し立て 成功 レギュラーシーズン
打者 ムーキー・ベッツ 2回 2回 12/18回(66.7%)
打者 アンディ・パヘス 1回 0回 11/25回(44.0%)
打者 ウィル・スミス 1回 0回 1/2回(50.0%)
打者 大谷翔平 1回 0回 6/14回(42.9%)
捕手 ウィル・スミス 4回 2回 36/59回(61.0%)

上の表はMLB公式Statsの10月11日(現地)時点の集計で、リーグ優勝決定シリーズ第1戦の3回(成功2回)を含む。地区シリーズまでの6回のうち、成功したのはベッツの2回だけで、残る打者3人は全員失敗している。

ベッツのレギュラーシーズン成功率66.7%はドジャースの打者で最も高く、18回申し立てた選手の中でも球団トップだった。レギュラーシーズンで最も多く申し立てたパヘス(25回)は成功率44.0%で、ポストシーズンでも1回を落とした。

捕手のスミスは、レギュラーシーズンに59回申し立てて36回成功(61.0%)と、守備側の平均58.0%を上回っていた。ポストシーズンは4回で2回にとどまっている。ドジャースがレギュラーシーズン終盤に三振判定を25回覆した戦術については、ドジャースがABSで三振判定を25回覆した戦術のデータ検証で詳しく扱った。

ドジャースは申し立ての回数そのものが少ない

成功率だけでなく、回数にも特徴がある。ドジャースの地区シリーズは4試合で6回。1試合あたり1.5回で、ポストシーズン全体の1球団あたり2.4回(4.8回の半分。DiamondStats調べ)を下回る。

球団 試合数 チャレンジ 1試合あたり(DiamondStats調べ)
ブレーブス 7 22回 3.1回
ブルワーズ 5 16回 3.2回
ガーディアンズ 5 13回 2.6回
ドジャース 4 6回 1.5回
レイズ 4 5回 1.3回

1試合あたりのABSチャレンジ回数(回)(本文の表の数字をもとにDiamondStatsが作成)

申し立てが少ないこと自体は悪いことではない。チャレンジの権利は1試合2回で、成功すれば減らない仕組みなので、確信のある場面だけに使えば回数は自然に減る。ただ、ドジャースの場合は少ない回数で成功率も低いため、権利を温存した効果が出ていない。

ドジャースがリーグ優勝決定シリーズに進むまでの経緯はドジャースが3年連続リーグ優勝決定シリーズ進出にまとめている。対戦相手のブルワーズは地区シリーズまで16回申し立てて8回成功と、回数ではドジャースの2.7倍だ。

DiamondStats編集部の独自視点!

今回の集計でいちばん注目したいのは、打者側の成功率が57%まで上がった点だ。レギュラーシーズンの打者は49%で、申し立てるほど損をする水準だった。それがポストシーズンでは、守備側の60%に迫るところまで来ている。短期決戦では打者が「使うべき場面」を絞っている証拠で、1球の価値が上がるほどチャレンジの精度も上がるという仮説が数字で裏づけられた。

ドジャースにとっては、ベッツの2回が示すように、申し立てる人を絞れば成功率は戻る。ブルワーズとのシリーズは捕手スミスの4回がどう転ぶかにも注目したい。相手のウィリアム・コントレラスは捕手として12回申し立てて6回成功と回数が多い。捕手同士の申し立ての精度が、1点を争う試合の結果を分ける場面が出てくるはずだ。

よくある質問

Q. ポストシーズンのABSチャレンジの成功率は何%ですか?

地区シリーズ終了(現地10月10日)時点で121回中71回が覆り、成功率は59%です。レギュラーシーズンの54%より5ポイント高い数字です。

Q. ドジャースのABSチャレンジの成績は?

地区シリーズまでで6回申し立てて成功2回(33%)です。成功2回はどちらも打者ムーキー・ベッツのもので、リーグ優勝決定シリーズ第1戦を含めると9回中4回になります。

Q. ABSチャレンジは1試合に何回できますか?

各球団に1試合2回の権利があり、成功した場合は権利が減りません。申し立てられるのは打者・捕手・投手で、ベンチからの指示は認められていません。

Q. 打者と捕手ではどちらの成功率が高いですか?

レギュラーシーズンは守備側(捕手・投手)が58.0%、打者が48.9%で守備側が高い結果でした。ポストシーズンでは打者が56.9%まで上がり、守備側の60.0%との差が縮まっています。

まとめ

ポストシーズンのABSチャレンジは、回数が1試合4.8回に増え、成功率も59%に上がった。押し上げたのは打者側の精度向上だ。その流れの中でドジャースは、地区シリーズまで6回中2回と成功率33%にとどまり、リーグ優勝決定シリーズ進出4球団で最下位。レギュラーシーズンでは4球団中最高の54.5%だっただけに、落差が際立つ。成功した2回はいずれもベッツで、申し立てる人の選び方が短期決戦の結果に直結している。

ポストシーズンの対戦表と結果はMLBポストシーズン2026 トーナメント表で、選手ごとの成績はポストシーズン個人成績ランキングで毎日更新している。チャレンジの数字と合わせて確かめてほしい。

データはMLB公式Statsを独自に集計(10月11日現地時点)。

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記事の数値はMLB公式Statsから取得した内容に基づき、報道記事の転載や要約は行わず、全球団・全選手を対象にした独自集計・分析を継続的に行っています。放送・配信情報についても各社の公式発表を出典に、日々更新しています。

数値・記録は公開時点の公式データに基づいて作成し、誤りに気づいた場合は速やかに該当箇所を修正します。集計方法に起因する重要な訂正がある場合は、記事内にその旨を明記します。特定の球団・選手への偏りを避け、中立的な立場での情報提供を心がけています。

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