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ジェイコブ・ミジオロウスキーが100マイル超1115球でトラッキング史上最多

2026 10/11
順位・記録
2026年10月11日

ブルワーズのジェイコブ・ミジオロウスキーが2026年レギュラーシーズンに投げた100マイル(約161キロ)以上の投球は1115球。投球速度が全球記録されるようになった2008年以降で、1シーズンの最多記録です。これまでの最多は2018年にジョーダン・ヒックス(当時カージナルス)が救援で投げた673球で、ミジオロウスキーはその1.66倍を1人で積み上げました(10月10日現在、MLB公式Statsを独自集計)。

DiamondStats(ダイヤモンドスタッツ)が投球追跡データを1球ずつ集計すると、この数字は「速い球を何球か投げた」話ではなく、全投球の42.1%が100マイル以上という投手としての設計そのものの話だと分かります。

目次

100マイル超1115球の中身を数字で分ける

ミジオロウスキーの2026年レギュラーシーズンの総投球数は2649球。そのうち1115球が100マイル以上でした。速度の段階ごとに分けると次のとおりです。

ジェイコブ・ミジオロウスキーの成績推移(MLB公式Statsの実測値をもとにDiamondStatsが作成)

速度の段階 球数 全投球に占める割合
100マイル以上 1115球 42.1%
101マイル以上 743球 28.0%
102マイル以上 365球 13.8%
103マイル以上 143球 5.4%
104マイル以上 22球 0.8%

※2026年レギュラーシーズン・DiamondStats独自集計(MLB公式Stats)

102マイル以上だけでも365球。これは2016年のアロルディス・チャップマン(当時ヤンキース・カブス)が記録した100マイル以上の572球の6割を超えます。

球種で見ると、1115球のうち1113球がフォーシーム、残り2球はシンカーでした。フォーシームは今季1677球投げて平均100.6マイル。つまりミジオロウスキーのフォーシームは3球に2球(66.4%)が100マイル以上でした。

最速は現地6月26日のカブス戦で計測した105.5マイル。先発投手としては追跡史上最速で、全投手でも歴代3位タイの数字です。

歴代の上位と比べる 2位ヒックスとの差は442球

1シーズンの100マイル以上の球数を、2008年以降の主な速球派で集計しました。

順位 投手 年 100マイル以上 総投球数 割合 役割
1 ジェイコブ・ミジオロウスキー 2026 1115球 2649球 42.1% 先発
2 ジョーダン・ヒックス 2018 673球 1282球 52.5% 救援
3 アロルディス・チャップマン 2016 572球 976球 58.6% 救援
4 メイソン・ミラー 2026 518球 1154球 44.9% 救援
5 メイソン・ミラー 2024 510球 1037球 49.2% 救援
6 アロルディス・チャップマン 2015 503球 1169球 43.0% 救援
7 アロルディス・チャップマン 2014 497球 935球 53.2% 救援
8 ヨアン・ドゥラン 2023 474球 1034球 45.8% 救援
9 ジョーダン・ヒックス 2023 470球 1124球 41.8% 救援
10 ジャスティン・マルティネス 2024 426球 1201球 35.5% 救援

※レギュラーシーズン・DiamondStats独自集計(MLB公式Stats)。主な速球派の投球を集計

1位と2位の差は442球。2位から10位までの9人は全員が救援投手で、年間の総投球数は1000球前後です。ミジオロウスキーは先発として2649球を投げ、その4割強を100マイル以上で通しました。「割合」ではチャップマンの58.6%やヒックスの52.5%が上ですが、球数の母数が2倍以上あるため、合計で誰も届かない数字になりました。

先発投手としての従来の最多は、2022年のハンター・グリーン(レッズ)の337球。ミジオロウスキーはその3.3倍です。MLB公式Statsの集計では、2008年以降に1シーズン500球以上の100マイル超を投げた救援投手はチャップマン、ミラー、ヒックスの3人だけで、先発投手で通算1000球に達した投手もいませんでした。それを1シーズンで超えたのが今季の数字です。

1000球目は9月8日のカブス戦 月ごとの積み上げ

1000球目に達したのは現地9月8日のカブス戦。この試合の3回、32球目の100マイル超で大台に乗りました。この日は93球のうち45球が100マイル以上でした。

月ごとの積み上げを見ると、夏場に割合が跳ね上がっています。

月 総投球数 100マイル以上 割合 フォーシーム平均速度
3・4月 555球 109球 19.6% 99.0マイル
5月 531球 241球 45.4% 100.7マイル
6月 391球 219球 56.0% 101.5マイル
7月 333球 193球 58.0% 101.9マイル
8月 460球 169球 36.7% 100.3マイル
9月 379球 184球 48.5% 100.8マイル

※2026年レギュラーシーズン・DiamondStats独自集計(MLB公式Stats)

開幕直後の3・4月はフォーシーム平均99.0マイルで、100マイル以上は5球に1球でした。5月に平均が100マイルを超え、7月は平均101.9マイル、100マイル以上が58.0%まで上がりました。8月に一度落ちたあと、9月に再び48.5%へ戻しています。「シーズン後半に速度が落ちる」という先発投手の一般的な傾向とは逆の形です。

1試合単位でも記録を塗り替えました。現地7月26日のロッキーズ戦は83球のうち66球が100マイル以上(79.5%)。1試合の最多記録で、101マイル以上63球、102マイル以上54球、103マイル以上33球も同時に1試合の最多です。この日は立ち上がりから7者連続三振を奪い、最速104.7マイルを計測しました。

日付(現地) 相手 総投球数 100マイル以上 割合
7月26日 ロッキーズ 83球 66球 79.5%
6月12日 フィリーズ 95球 58球 61.1%
7月7日 カージナルス 103球 57球 55.3%
5月25日 カージナルス 96球 57球 59.4%
6月26日 カブス 107球 55球 51.4%

※1試合の100マイル以上の球数・上位5試合(2026年レギュラーシーズン・DiamondStats独自集計)

球団1チーム分を1人で投げた 1年前の自分との比較

ブルワーズの投手陣が2026年に投げた100マイル以上の球は合計1206球。そのうちミジオロウスキーが1115球で、球団全体の92.5%を1人で占めました。2番手はアブネル・ウリベの76球です。

ジェイコブ・ミジオロウスキー 直近5登板の奪三振と自責点(2026年・MLB公式Statsの実測値)

2026年より前の「1チームの1シーズン最多」は2018年カージナルスの673球で、その673球はすべてヒックスが投げたものでした。ミジオロウスキーの1115球は、過去のどの球団の年間合計よりも多い数字です。

1年前の自分との比較も、変化の大きさを示します。

年 先発 投球回 総投球数 100マイル以上 割合 防御率 奪三振
2025 14 66回 1165球 213球 18.3% 4.36 87
2026 30 174回2/3 2649球 1115球 42.1% 1.80 252

※レギュラーシーズン・MLB公式Stats

2025年はメジャー1年目で100マイル以上が213球。2026年はその5.2倍に増え、割合も18.3%から42.1%へ2.3倍になりました。速度を上げながら防御率を4.36から1.80に下げたのが、この1115球の価値です。防御率1.80の中身はこちらの記事で詳しく集計しています。

速さは結果に結びついたか 防御率・被打率でも1位

100マイル以上を1115球投げたうえで、ミジオロウスキーの2026年レギュラーシーズンは16勝5敗・防御率1.80・252奪三振。防御率と奪三振の両方でメジャー1位でした(防御率2位はキャム・シュリットラーの1.95、奪三振2位はギャビン・ウィリアムズの248)。

項目 ミジオロウスキー 2026 比較
被打率 .157 2000年ペドロ・マルティネス .167
WHIP 0.80 2000年ペドロ・マルティネス 0.74/2019年ジャスティン・バーランダー 0.80
奪三振率(9回あたり) 12.98 2026年メジャー1位の252奪三振
与四球 44 174回2/3で

※レギュラーシーズン・MLB公式Stats

被打率.157は、2000年のペドロ・マルティネス(レッドソックス)の.167を下回ります。WHIP0.80は2019年のバーランダーと同じ数字で、1995年のグレッグ・マダックス(0.81)より良い値です。

速球派の先発にありがちな「速いが制球が荒れる」型ではなく、174回2/3で与四球44。100マイル以上の球を4割投げながら、9イニングあたりの四球は2.27個でした。

ポストシーズンでも続く 104.8マイルは追跡史上最速

レギュラーシーズンが終わっても、球数は積み上がっています。現地10月3日のパドレスとの地区シリーズ初戦では、88球のうち52球が100マイル以上。初回にフェルナンド・タティスJr.へ投げた104.8マイルは、ポストシーズンの追跡史上最速でした(これまでの最速は2025年のメイソン・ミラーの104.5マイル)。この試合の投球内容は地区シリーズ初戦の記事で分けて集計しています。

ポストシーズンを含めると、2026年の100マイル以上は10月10日現在で1167球です。ブルワーズは地区シリーズを3勝1敗で勝ち上がり、ドジャースとのリーグ優勝決定シリーズに進みました。球団史上初の100勝を支えた投手陣の全体像は、100勝到達の記事にまとめています。

100マイルの球を「たまに出す」投手と「土台にする」投手の違いは、救援のエドウィン・ディアスが2年ぶりに100マイルを超えたときのこちらの記事と並べると分かりやすいです。救援投手にとって100マイルは山場で出す一球、ミジオロウスキーにとっては1試合に40球から60球投げる通常の球です。

DiamondStats編集部の独自視点!

1115球という数字は、来年以降の記録の物差しを変えます。2位のヒックスの673球は救援投手が1年間ほぼ全力で投げて届いた数字で、先発投手がそれを超えるには、1試合で40球以上の100マイル超を30試合続ける必要がありました。ミジオロウスキーはそれをやったうえで、7月は投球の58%が100マイル以上でした。

編集部が注目しているのは、来季のフォーシームの割合です。今季のフォーシームは1677球で全投球の63%。カッター369球、スライダー297球、カーブ273球が残りを占めます。相手が100マイルの球を待ち構えるようになれば、フォーシームを減らして変化球を増やす選択も出てきます。そのとき100マイル超の球数が1000球を割るのか、それとも投球回を増やして上積みするのか。1115球は到達点ではなく、来季の比較の基準になります。

まとめ

  • ミジオロウスキーの2026年レギュラーシーズンの100マイル以上は1115球。2008年以降の1シーズン最多で、2位ジョーダン・ヒックス(2018年・673球)の1.66倍
  • 全投球2649球の42.1%が100マイル以上。フォーシーム1677球のうち1113球(66.4%)が100マイル超
  • 1試合の最多は現地7月26日ロッキーズ戦の66球。1000球目は現地9月8日カブス戦の3回
  • ブルワーズ全体の1206球のうち92.5%を1人で投げ、過去のどの球団の年間合計も上回った
  • 速度だけでなく、防御率1.80・252奪三振・被打率.157でメジャー1位(10月10日現在)

よくある質問

Q. ミジオロウスキーの100マイル超は何球ですか?

2026年レギュラーシーズンで1115球です。2008年に投球の全球追跡が始まってからの1シーズン最多記録です。ポストシーズンの地区シリーズ初戦の52球を加えると、10月10日現在で1167球になります。

Q. これまでの記録は誰が持っていましたか?

2018年のジョーダン・ヒックス(当時カージナルス)の673球です。ヒックスは救援で73試合に登板し、1282球のうち673球が100マイル以上でした。3位は2016年のアロルディス・チャップマンの572球です。

Q. ミジオロウスキーの最速は何マイルですか?

レギュラーシーズンの最速は現地6月26日のカブス戦で計測した105.5マイル(約169.8キロ)です。先発投手としては追跡史上最速です。ポストシーズンでは現地10月3日に104.8マイルを計測し、ポストシーズンの追跡史上最速になりました。

Q. 1試合で100マイル以上を何球投げましたか?

最多は現地7月26日のロッキーズ戦の66球です。この試合の総投球数は83球で、約8割が100マイル以上でした。101マイル以上63球、102マイル以上54球、103マイル以上33球も1試合の最多記録です。

Q. 2026年の成績はどうでしたか?

30試合に先発し16勝5敗、防御率1.80、174回2/3で252奪三振です。防御率と奪三振の両方でメジャー1位でした。被打率.157、WHIP0.80もメジャー1位の数字です(レギュラーシーズン・MLB公式Stats)。

データはMLB公式Statsを独自に集計。数字は2026年10月10日現在。

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DiamondStats編集部は、MLB(メジャーリーグベースボール)を「データ」の視点から深掘りする日本語メディアです。全30球団の試合と選手の成績を対象に、順位表・個人成績・放送情報・用語解説など、MLBを楽しむために必要な情報を発信しています。

記事の数値はMLB公式Statsから取得した内容に基づき、報道記事の転載や要約は行わず、全球団・全選手を対象にした独自集計・分析を継続的に行っています。放送・配信情報についても各社の公式発表を出典に、日々更新しています。

数値・記録は公開時点の公式データに基づいて作成し、誤りに気づいた場合は速やかに該当箇所を修正します。集計方法に起因する重要な訂正がある場合は、記事内にその旨を明記します。特定の球団・選手への偏りを避け、中立的な立場での情報提供を心がけています。

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