MLBは9月1日、レギュラーシーズン終盤のロースターを26人から28人へ拡大した。この枠拡大に合わせてドジャースが動かしたのが、外野のレギュラーだったテオスカー・ヘルナンデス(33)の起用法だ。今季ここまで12本塁打・46打点・打率.249・OPS.707と低迷しており、直近10試合では7試合が左翼スタート。右投手を苦手とする傾向を踏まえたプラトーン起用への切り替えとみられている。
その空いた出場機会の受け皿として名前が挙がるのが、傘下3Aオクラホマシティで打率.295・27本塁打・96打点・OPS.965を残す23歳のジェームズ・ティブス3世だ。ダイヤモンドスタッツ調べで、この2人の数字を並べて何が起きているのかを検証する。
5年連続20本塁打からの急減速
ヘルナンデスは2021年からドジャース移籍後の2025年まで、5年連続で20本塁打をクリアしてきた実績を持つ。

| シーズン | 所属 | 本塁打 | 打点 |
|---|---|---|---|
| 2021 | ブルージェイズ | 32 | - |
| 2022 | ブルージェイズ | 25 | 77 |
| 2023 | マリナーズ | 26 | 93 |
| 2024 | ドジャース | 33 | - |
| 2025 | ドジャース | 25 | - |
| 2026 | ドジャース | 12 | 46 |
2026年は5月28日付で左ハムストリングの肉離れ(グレード1)によりIL入りし、約1カ月離脱した影響もあるが、復帰後も本塁打ペースは戻っていない。9月に入った時点で12本というのは、この表の中で最も少ない数字だ。打率.249・OPS.707も、5年間で積み上げてきた長打力とはかけ離れた水準になっている。
3Aとメジャーの数字を並べると見える差
ティブス3世は2024年ドラフト1巡目(全体13位)でジャイアンツから指名された後、2025年6月にレッドソックス傘下、同年7月31日にドジャース傘下へと2度のトレードを経て移ってきた。7月31日のトレードでは、ドジャースからダスティン・メイがレッドソックスへ移った形になっている。
その現在地を、ヘルナンデスの今季ライン(3Aではなくメジャーの数字)と並べたのが下の表だ。
| 選手 | 所属リーグ | 試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | OPS |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ティブス3世 | 3A(オクラホマシティ) | 124 | .295 | 27 | 96 | .965 |
| ヘルナンデス | MLB(ドジャース) | シーズン中 | .249 | 12 | 46 | .707 |
OPSの差は単純計算で.258。リーグのレベル差はあるものの、ティブス3世は8月だけで打率.326と調子を上げており、この差がそのまま「起爆剤」への期待値として語られている。
起用法の変化が示すもの
直近10試合中7試合で左翼スタートという起用は、ヘルナンデスを完全に外すのではなく、負担を減らしながら戦力として残す判断だと読める。ドジャースは終盤の順位争いの中で、6連敗の中身を先発防御率のデータで分解した記事でも触れたように、打線と投手陣の両輪で綱渡りの起用が続いている。
外野の枠をどう埋めるかは、内野・捕手を含めたロースター全体の設計とも連動する。キム・ヘソンのポストシーズン構想を検証した記事でも見た通り、今のドジャースは実績のある選手を固定で使う余裕がない。ティブス3世の昇格が濃厚とされているのも、この文脈の延長にある。
よくある質問
Q. テオスカー・ヘルナンデスは今季不振なのか
打率.249・OPS.707は、5年連続20本塁打をクリアしてきた過去のシーズンと比べて明確に落ちている水準。5月末からのIL離脱も影響しているとみられる。
詳しくはマンシー、引退覚悟の過去を告白 放出後231本塁打の激変をデータ検証でまとめています。
Q. ジェームズ・ティブス3世とはどんな選手か
2024年ドラフト1巡目(全体13位)でジャイアンツに指名された外野手。その後レッドソックスを経て2025年7月31日にドジャース傘下入りした。3Aで打率.295・27本塁打・OPS.965の成績を残している。
Q. ヘルナンデスはメジャーから外れるのか
現時点で報じられているのはプラトーン起用への切り替えで、完全な出場機会消滅ではない。直近10試合中7試合が左翼スタートという起用データがその根拠になっている。
Q. ティブス3世はいつメジャー昇格するのか
9月1日のロースター拡大(26人→28人)を受けて昇格が有力視されているが、正式な昇格日は本記事時点で確定情報がない。
まとめ
ヘルナンデスの5年連続20本塁打という実績が、今季は12本というペースにまで落ち込んでいる。IL離脱という事情はあるものの、数字だけを見ればプラトーン起用への転換は自然な流れだ。一方でティブス3世は3Aでシーズンを通じて安定した数字を残しており、OPSで.258の差をどう埋めるかが今後の焦点になる。ドジャースの終盤戦は、こうした外野の入れ替えも含めて目が離せない。関連する打線・投手陣のデータは、上記の記事もあわせて読むと今季のドジャースの全体像がつかみやすい。
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文:DiamondStats 分析チーム(MLBデータ分析担当)|データ出典:MLB公式Stats(2026年9月時点)





