ブルージェイズは12月のルール5ドラフトを前に、40人枠に入れて他球団の指名から守るマイナーの選手を決める時期に入りました。海外では10月27日に、ブルージェイズが守るべき4人を挙げた分析が出ています。名前が挙がったのは、ノーラン・ペリー、ゲージ・スタニファー、ジョシュ・カセビッチ、ダニエル・ゲラの4人です。
DiamondStats(ダイヤモンドスタッツ)がMLB公式Statsで4人の2026年の成績を集計し直すと、投手3人はそろって9イニングあたり12個以上の三振を奪っていました。そのなかでも数字が抜けているのはペリーです。
ルール5ドラフトの仕組みと、ブルージェイズの40人枠
ルール5ドラフトは、40人枠に入っていないマイナーの選手を他球団が指名できる制度です。指名された選手は、翌シーズンのあいだメジャーの26人枠に置き続けなければなりません。置けなければ元の球団へ返します。

| 日付 | 相手 | 球場 | スコア(ブルージェイズ-相手) | 結果 |
|---|---|---|---|---|
| 09/16 | タイガース | 本拠地 | 5-1 | 勝ち |
| 09/18 | レンジャーズ | 敵地 | 1-7 | 負け |
| 09/19 | レンジャーズ | 敵地 | 2-6 | 負け |
| 09/20 | レンジャーズ | 敵地 | 7-2 | 勝ち |
| 09/21 | オリオールズ | 敵地 | 3-4 | 負け |
| 09/23 | オリオールズ | 敵地 | 2-4 | 負け |
| 09/23 | オリオールズ | 敵地 | 2-4 | 負け |
| 09/25 | レッズ | 本拠地 | 6-5 | 勝ち |
| 09/26 | レッズ | 本拠地 | 1-5 | 負け |
| 09/27 | レッズ | 本拠地 | 5-1 | 勝ち |
※9月23日は2行とも誤りではありません。この日はオリオールズ戦のダブルヘッダーで、2試合とも2-4で敗れました(MLB公式Stats)。
対象になるまでの年数は、契約したときの年齢で変わります。
| 契約時の年齢 | 対象になるまで | 4人のうち当てはまる選手 |
|---|---|---|
| 18歳以下 | 5回目のルール5ドラフトから | ペリー・スタニファー・ゲラ |
| 19歳以上 | 4回目のルール5ドラフトから | カセビッチ(大学卒・21歳で契約) |
ペリーとスタニファーは2022年に高校から指名され、ゲラは同じ2022年にベネズエラから18歳で契約しました。3人とも、今年の冬に初めて対象になります。
MLB公式の40人枠の名簿には、10月28日現在、負傷者リストの選手も含めて48人が載っています。シーズンが終わると60日の負傷者リストが無くなるため、その選手たちも40人に数え直されます。枠を空けなければ、新しく守る選手は入れられません。同じ問題を抱えた球団の例は、ジャイアンツの40人枠が長期離脱者の復帰で膨らんだ検証記事で整理しています。
投手3人の2026年成績 奪三振はそろってリーグ上位の水準
3投手の2026年の成績を、全階級の合計で並べました(DiamondStats独自集計・データはMLB公式Stats)。
| 選手 | 最終階級 | 投球回 | 防御率 | 奪三振 | 奪三振率 | 9回あたり奪三振 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ノーラン・ペリー | 2A | 82.2 | 2.50 | 117 | 36.0% | 12.74 |
| ゲージ・スタニファー | 3A | 100.2 | 4.83 | 140 | 30.7% | 12.52 |
| ダニエル・ゲラ | 3A | 78.1 | 3.33 | 107 | 32.3% | 12.29 |
※10月28日現在。2026年のマイナー全階級の合計。奪三振率は対戦打者に占める三振の割合。
奪三振の多さは3人とも変わりません。差が出たのは失点です。マイナーリーグ全階級の合計で、ペリーの防御率2.50に対し、スタニファーは4.83でした。スタニファーは四球が66個あり、対戦打者の14.5%に歩かせています。
一方で、スタニファーは2025年に110イニングで161三振、防御率2.86でした。今季の数字だけで見限るのは早い投手です。
ペリーは昇格するたびに打たれなくなった
ペリーの2026年は、1Aから始まって2Aまで上がった1年でした。階級ごとに並べると、上がるほど打たれにくくなっています。
| 階級 | 投球回 | 防御率 | 奪三振 | 奪三振率 | 被打率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1A(ダニーデン) | 21.0 | 1.71 | 32 | 41.0% | .114 |
| 1A上級(バンクーバー) | 30.2 | 3.23 | 46 | 36.5% | .237 |
| 2A(ニューハンプシャー) | 31.0 | 2.32 | 39 | 32.2% | .163 |
※10月28日現在。MLB公式Statsを独自に集計。
奪三振率は階級が上がるにつれて下がりましたが、どの階級でも30%を超えています。2Aの被打率は.163でした。2022年の12巡目指名でも、この数字なら他球団が26人枠に置いてでも欲しがる水準です。
野手カセビッチは「三振しない遊撃手」
4人のうち、ただ1人の野手が遊撃手のカセビッチ(25歳)です。2026年は3Aバッファローで130試合に出ました。
| 項目 | 2026年 3A |
|---|---|
| 打席 | 572 |
| 打率/出塁率/長打率 | .282/.364/.363 |
| 本塁打 | 4 |
| 打点 | 47 |
| 三振 | 65(11.4%) |
| 四球 | 58(10.1%) |
※10月28日現在。MLB公式Stats。
三振65に対して四球58で、ほぼ1対1です。打率と出塁率の差は.082あります。長打は少ないものの、打席の内容は3Aでも崩れていません。
カセビッチは大学卒で2022年に契約したため、昨年12月のルール5ドラフトですでに対象でした。それでも指名されずにブルージェイズに残っています。今年は3Aで1年通して打った分、昨年より他球団に指名されやすくなりました。
守らなかった選手が戦力になった例 ジャイアンツのマイルズ
守る判断が重いのは、ブルージェイズ自身がルール5で戦力を得たからです。ブルージェイズは2025年12月10日のルール5ドラフトで、ジャイアンツの右腕スペンサー・マイルズを指名しました。
| 選手 | 2026年 | 登板 | 先発 | 投球回 | 防御率 | 奪三振 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| スペンサー・マイルズ | ブルージェイズ | 49 | 8 | 95.2 | 2.73 | 93 |
※MLB公式Stats。
マイナーで守られなかった投手が、メジャーで95イニング以上を防御率2点台で投げています。ペリーたちを守らなければ、今度は他球団にマイルズのような使い道を与えることになります。
DiamondStats編集部の独自視点!
3投手の中で、40人枠の1枠をまず使いたいのはペリーです。昇格のたびに被打率を下げた投手は、メジャーの26人枠で1年置いてもらえる可能性が高く、他球団にとっていちばん取りやすい相手になります。
スタニファーは四球の多さが気になりますが、2025年の161三振を見れば、ブルペンの投手として欲しがる球団は出てきます。
次に注目したいのは、負傷者リストの選手が40人枠に戻ったあと、何人分の枠が空くかです。4人全員を守るなら、少なくとも4人を枠から外す必要があります。ブルージェイズはFA野手で得点力不足を補う必要もあり、そちらにも40人枠を使います。守る若手とFAの補強で、枠の取り合いになります。
まとめ
- 3投手はそろって9イニングあたり12個以上の三振を奪った
- ペリーはマイナーリーグ3階級の合計82.2回で防御率2.50、どの階級でも奪三振率は30%超え
- スタニファーは四球率14.5%で防御率が4.83まで悪化したが、2025年は防御率2.86
- カセビッチは3Aで三振65・四球58、2年目の対象
- ブルージェイズは前回のルール5でマイルズを指名し、防御率2.73の戦力にした
よくある質問
Q. ルール5ドラフトはいつ行われますか?
例年はウィンターミーティングの最終日に行われます。今年は12月9日の予定と伝えられていますが、労使協定の交渉によって日程が変わる可能性があります。
Q. ルール5ドラフトの対象になるのはどんな選手ですか?
40人枠に入っていないマイナーの選手で、18歳以下で契約した選手は5回目、19歳以上で契約した選手は4回目のルール5ドラフトから対象になります。
Q. ルール5で指名された選手はどうなりますか?
指名した球団は、翌シーズンのあいだその選手をメジャーの26人枠に置き続けなければなりません。外す場合は元の球団に返します。
Q. ノーラン・ペリーの2026年の成績は?
マイナーリーグの1Aから2Aまでの合計で82.2回を投げ、防御率2.50、117奪三振でした(MLB公式Stats・10月28日現在)。
ブルージェイズの40人枠の動きは、ルール5ドラフトが近づくにつれて決まっていきます。今季のチームがどこでつまずいたかは、ブルージェイズの得点と本塁打がメジャー最下位だった再建の検証でまとめています。DiamondStatsでは、各球団の補強や選手の成績の変化を引き続きデータで追っていきます。
⚾ 試合を観るには: MLB配信サービスの比較・視聴方法はこちら
文:DiamondStats 分析チーム(MLBデータ分析担当)|データ出典:MLB公式Stats(2026年10月時点)







