現地2026年10月18日午後5時8分、プログレッシブ・フィールド。快晴63度、風は左から右へ時速8マイル。観客36303人が見守ったアメリカンリーグ優勝決定シリーズ第5戦で、ヤンディ・ディアスは初回先頭から四シーム96.0mph(ゾーン11、回転2240)を捉えた。打球速度109.2mph、打ち上げ角16度、飛距離386フィートのライナーは左中間を破る二塁打になった。同じ打者が17日の第4戦9回に四シーム92.3mph(ゾーン6)を打球速度101.0mph、打ち上げ角36度、飛距離349フィートで本塁打にしていた。第5戦の方が打球は速く、飛距離も37フィート長い。それでも本塁打にならなかった理由は、入射角が20度低かったことにある。
同じ打者、同じ四シーム、違う入射角
第4戦の本塁打は気温46度、風は左から右へ時速5マイルの夜だった。第5戦は17度高く、風向きは同じ左から右で時速8マイル。環境だけ見れば第5戦の方が飛距離は伸びやすい。実際、386フィートは第4戦の349フィートを上回った。それでも本塁打帯に入らなかったのは、16度がライナーの領域で、36度がフライの本塁打帯だったからだ。公式の打球分類も第5戦はライナー、第4戦は本塁打である。
第5戦のレイズ3点は本塁打0で作られた。初回はディアスの386フィート二塁打のあと、ライアン・ビレード四球、チャンドラー・シンプソンのゴロ安打(打球速度89.3mph、打ち上げ角マイナス48度)、ジョニー・デルーカの四球(メッシクのシンカー94.4mph、ゾーン11)で1点。2回はベン・ウィリアムソンのゴロ安打(103.8mph、打ち上げ角2度、74フィート)とディアスのゴロ安打のあと、ジョナサン・アランダがシンカー92.9mph(ゾーン8、回転2057)を打球速度85.5mph、打ち上げ角3度、66フィートのゴロで左前へ運び1点。3回はシンプソンの二塁打(97.2mph、14度、263フィート)のあと、リアム・ヒックスがカーブ80.8mph(ゾーン7)を打球速度69.5mph、打ち上げ角34度、233フィートの中前へ落として1点。6回のガーディアンズ1点もチェイス・デラウターのゴロ(84.1mph、マイナス7度、14フィート)で、スティーブン・クワンが生還した。
| 打者・打球 | 打球速度(mph) |
|---|---|
| ディアス二塁打 | 109.2 |
| ウィリアムソンのゴロ安打 | 103.8 |
| シンプソン二塁打 | 97.2 |
| アランダのゴロ | 85.5 |
| ヒックスの中前打 | 69.5 |

| 打者・打球 | 飛距離(フィート) |
|---|---|
| ディアス二塁打 | 386 |
| シンプソン二塁打 | 263 |
| ヒックスの中前打 | 233 |
| ウィリアムソンのゴロ安打 | 74 |
| アランダのゴロ | 66 |

先発の球数とゴロ率
ドリュー・ラスムッセンは7回95球、ストライク69(率.730)、被安打4、自責1、与四球1、奪三振6。ゴロ10に対してフライアウトは1。球種は四シーム29球(平均95.8、最速97.2)、チェンジアップ27球(平均89.1、最速90.2)、カッター24球(平均90.1)、シンカー14球(平均95.2)。パーカー・メッシクは2回57球、ストライク34(率.600)、被安打5、自責2、与四球2、奪三振3、対戦13打者。チェンジアップ28、四シーム21(平均95.0、最速96.7)、シンカー7。球数57で2回しか消化できないと、入射角16度のライナー1本でも走者を溜め、押し出しとゴロ安打で点が進む。
ブライアン・ベイカーは9回14球9ストライク、被安打0、自責0、与四球1。試合時間2時間50分。公式記録はMLB公式Statsの試合番号849817(第5戦)と849816(第4戦)。ディアスのレギュラーシーズンは154試合で打率.293、出塁率.359、長打率.446、本塁打22。
DiamondStats編集部の独自視点!
見るべきなのは3対1という得点差ではなく、同じ打者の連続試合で「速い打球」と「本塁打」が一致しなかった境界線である。109.2mphは第4戦の本塁打より8.2mph速い。それでも16度では386フィート地点で地面に落ち、36度なら349フィートでスタンドに入る。前日のカミネロも410フィート・29度で中飛だった。秋のプログレッシブ・フィールドでは、100mph超だけでは本塁打にならない。16度と36度の差を先に見る打者が、この球場の夜を正しく読める。







