ミルウォーキー・ブルワーズは、レイズとのワールドシリーズ第3戦(米国時間10月26日、日本時間10月27日)に10-1で大勝しました。これで対戦成績は3勝0敗となり、初めての世界一まであと1勝です。第4戦は日本時間10月28日に行われています。
ワールドシリーズへの進出で、球団の運営は変わるのでしょうか。手がかりは、ここまで勝ってきた形にあります。レギュラーシーズンの数字を見ると、ブルワーズは本塁打に頼らず、得点と失点の差で勝つ球団でした。DiamondStats(ダイヤモンドスタッツ)は、その形をMLB公式Statsで確かめました。
得失点差+214はメジャー1位(10月27日現在)
ブルワーズは今季、103勝59敗(勝率.636)で全30球団の最高勝率でした。得点832、失点618で、得失点差は+214です。これは30球団で最も大きい数字です。

| 日付 | 相手 | 球場 | スコア(ブルワーズ-相手) | 結果 |
|---|---|---|---|---|
| 09/17 | パイレーツ | 敵地 | 4-7 | 負け |
| 09/18 | オリオールズ | 敵地 | 6-5 | 勝ち |
| 09/19 | オリオールズ | 敵地 | 1-0 | 勝ち |
| 09/20 | オリオールズ | 敵地 | 3-0 | 勝ち |
| 09/22 | フィリーズ | 敵地 | 4-6 | 負け |
| 09/23 | フィリーズ | 敵地 | 4-1 | 勝ち |
| 09/24 | フィリーズ | 敵地 | 5-1 | 勝ち |
| 09/25 | カージナルス | 本拠地 | 8-4 | 勝ち |
| 09/26 | カージナルス | 本拠地 | 3-2 | 勝ち |
| 09/27 | カージナルス | 本拠地 | 6-4 | 勝ち |
| 順位 | 球団 | 勝敗 | 得点 | 失点 | 得失点差 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ブルワーズ | 103勝59敗 | 832 | 618 | +214 |
| 2 | ドジャース | 100勝62敗 | 801 | 600 | +201 |
| 3 | カブス | 89勝73敗 | 850 | 703 | +147 |
| 4 | ヤンキース | 93勝68敗 | 739 | 601 | +138 |
| 5 | ブレーブス | 94勝68敗 | 742 | 626 | +116 |
| 参考 | レイズ | 98勝64敗 | 736 | 650 | +86 |
2位ドジャースとの差は13点です。ワールドシリーズで戦っているレイズとは128点の差がありました。
得点と失点から期待される勝率(ピタゴラス勝率、指数1.83)を出すと.633でした。162試合に直すと約102.5勝です(DiamondStats独自集計)。実際の103勝とほとんど同じなので、運に助けられた勝ち星ではなく、得点と失点の差がそのまま勝ちになったと言えます。ただし、ピタゴラス勝率は1年分の得点と失点の合計だけから出す目安です。1点差の試合の勝ち負けや、大差の試合がいくつあったかまでは表しません。
103勝の中身はブルワーズの球団新103勝をピタゴラス勝率で検証した記事にもまとめています。
本塁打は少ないが得点はメジャー2位
ブルワーズの攻撃は、ほかの強豪とはっきり違います。
| 項目(2026年レギュラーシーズン) | ブルワーズ | 順位 | レイズ | 順位 |
|---|---|---|---|---|
| 得点 | 832 | 2位 | 736 | 12位 |
| 本塁打 | 154 | 28位 | 169 | 22位 |
| 盗塁 | 162 | 5位 | 164 | 2位 |
| 打率 | .258 | ― | .258 | ― |
| 出塁率 | .341 | ― | .326 | ― |
本塁打はメジャー28位の154本です。最多のアストロズ(226本)とは72本の差がありました。それでも得点は、850点のカブスに次ぐ2位です。
その差を埋めたのは出塁と走塁でした。出塁率.341はレイズより15ポイント高く、盗塁162はメジャー5位です。本塁打が少なくても、塁に出て足でかき回せば点は取れることを、この数字が示しています。
投手陣は奪三振2位・失点4位
守りの側も見てみます。
| 項目(投手) | ブルワーズ | 順位 | レイズ | 順位 |
|---|---|---|---|---|
| 失点 | 618 | 4位 | 650 | 6位 |
| 防御率 | 3.51 | 2位 | 3.70 | 7位 |
| 奪三振 | 1544 | 2位 | 1322 | 19位 |
| WHIP | 1.18 | ― | 1.14 | ― |
奪三振1544はフィリーズ(1577)に次ぐ2位です。防御率3.51も、ヤンキース(3.23)に次いで2位でした。
攻撃では本塁打を打たずに走り、守りでは三振を取る。この組み合わせが、得失点差+214のもとになっています。
ポストシーズンは10勝1敗(10月27日現在)
この形は短期決戦でも変わっていません。終わった11試合を、シリーズごとに並べました(第4戦は試合中のため入れていません)。
| シリーズ | 相手 | 勝敗 | 得点 | 失点 |
|---|---|---|---|---|
| 地区シリーズ | パドレス | 3勝1敗 | 13 | 10 |
| リーグ優勝決定シリーズ | ドジャース | 4勝0敗 | 21 | 11 |
| ワールドシリーズ(第3戦まで) | レイズ | 3勝0敗 | 18 | 7 |
| 合計 | ― | 10勝1敗 | 52 | 28 |
1試合あたりの得点は約4.7、失点は約2.5です。今季のレギュラーシーズン(得点約5.1、失点約3.8)と比べると、失点が大きく減っています。ポストシーズンで勝つ形は、投手陣が支えています。
ポストシーズンでのチーム盗塁は18個です(MLB公式Stats、10月27日現在)。短期決戦でも、走る野球をやめていません。
ブルワーズは短期決戦でも走る野球を続けています。この戦いぶりを中継で見たい方は、こちらから探せます。
第3戦の10得点についてはブルワーズが3勝0敗としたワールドシリーズの記事で詳しくまとめています。
進出で運営は変わるのか
世界一に近づくと、来季に向けて「大型補強で長打を足すべきか」という話が出てきます。ただ、数字を見る限り、ブルワーズは長打の不足を出塁・走塁・奪三振で補う形で、30球団最高の勝率を出しました。
本塁打を増やすために、この形を変える必要は数字の上では見当たりません。補強の金額や契約の中身は、公式の発表がまだありません。
| 見るところ | 今季の数字 | 来季も見たい点 |
|---|---|---|
| 得失点差 | +214(1位) | +150以上を保てるか |
| 盗塁 | 162(5位) | 走る野球を続けるか |
| 奪三振 | 1544(2位) | 投手陣の顔ぶれが残るか |
| 本塁打 | 154(28位) | 長打を足すか、今の形を守るか |
DiamondStats編集部の独自視点!
本塁打28位の球団が、30球団で最も大きい得失点差をつくりました。これは、たまたま勝てた1年ではありません。
第4戦に勝てば4連勝で世界一です。そのとき見てほしいのは、ホームランよりも四球と盗塁、そして三振の数です。ブルワーズが「本塁打以外」で勝ち続けられるのか、最後の1勝まで追いかけます。
まとめ
- ブルワーズはワールドシリーズ第3戦に10-1で勝ち、3勝0敗とした(日本時間10月27日)
- 今季は103勝59敗、得失点差+214でどちらも30球団で1位
- 本塁打は28位でも、得点2位・盗塁5位・奪三振2位
- ポストシーズンは10勝1敗、得点52・失点28(10月27日現在)
データはMLB公式Statsを独自に集計しています。シリーズ前の比較はレイズ対ブルワーズのワールドシリーズ勝率の記事、出塁の強さはブルワーズの出塁率.347を比べた記事もあわせてどうぞ。
よくある質問
Q. ブルワーズの2026年の成績は?
レギュラーシーズンは103勝59敗、勝率.636で30球団最高でした。得点832、失点618、得失点差+214もメジャー1位です。
Q. ワールドシリーズの対戦成績は?
10月27日現在、ブルワーズがレイズに3勝0敗です。第1戦3-2、第2戦5-4、第3戦10-1で勝っています。
Q. ブルワーズは本塁打が少ないのに、どうして得点が多いの?
本塁打はメジャー28位の154本ですが、出塁率.341と盗塁162(5位)で点を取りました。得点832はメジャー2位です。
Q. ブルワーズのポストシーズンの成績は?
第3戦までで10勝1敗です。地区シリーズはパドレスに3勝1敗、リーグ優勝決定シリーズはドジャースに4勝0敗でした。
Q. ピタゴラス勝率とは?
得点と失点から、期待される勝率を出す計算です。ブルワーズは.633で、162試合では約102.5勝になり、実際の103勝とほぼ同じでした。
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文:DiamondStats 分析チーム(MLBデータ分析担当)|データ出典:MLB公式Stats(2026年10月時点)







