ブルワーズは10月15日(日本時間16日)、ドジャースとのナショナル・リーグ優勝決定シリーズ第4戦に6-4で勝ち、4連勝でシリーズを制しました。前年の同じシリーズでは、ドジャースがブルワーズを4連勝で下しています。
その直後からSNSで「今年のブルワーズと去年のドジャースの打撃成績が完全に同じ」という指摘が広がり、MLB.comも取り上げました。DiamondStats(ダイヤモンドスタッツ)がMLB公式Statsで確かめたところ、打席・打数・安打・打率・出塁率の5項目がぴたりと一致していました。この記事では一致の正体を出塁率の分解で突き止め、違った部分と、1995年以降の4連勝チームとの比較まで掘り下げます。
ドジャースの0勝4敗そのものは「ドジャースが初の0勝4敗 リーグ優勝決定シリーズ」で扱っています。
一致した5項目と違った項目|シリーズ4試合の打撃成績比較
まず両チームの4試合合計を並べます(数字はシリーズ終了時点、MLB公式Stats)。
| 項目 | ドジャース(2025年) | ブルワーズ(2026年) | 一致 |
|---|---|---|---|
| 打席 | 149 | 149 | ◯ |
| 打数 | 128 | 128 | ◯ |
| 安打 | 32 | 32 | ◯ |
| 打率 | .250 | .250 | ◯ |
| 出塁率 | .347 | .347 | ◯ |
| 四球 | 17 | 18 | ✕ |
| 死球 | 2 | 1 | ✕ |
| 二塁打 | 7 | 4 | ✕ |
| 本塁打 | 6 | 7 | ✕ |
| 得点 | 15 | 21 | ✕ |
| 三振 | 37 | 45 | ✕ |
| 長打率 | .461 | .445 | ✕ |
| OPS | .808 | .792 | ✕ |
出塁率が一致した理由は、四球と死球の合計が同じだったことです。出塁率は「安打+四球+死球」を「打数+四球+死球+犠飛」で割って求めます。両チームとも犠飛は0。ドジャースは四球17+死球2=19、ブルワーズは四球18+死球1=19。安打32を足した分子はどちらも51、分母はどちらも147で、51÷147=.347になります。
打席数149も、打数128に四死球19と犠打2を足した数で、これも両チーム同じです。つまり「打数・安打・四死球の合計・犠打」の4つがそろったことで、5項目の一致が生まれました。
試合ごとの出塁数は違う道筋で51にそろった
4試合合計は同じでも、試合ごとの積み上げ方は別物でした。DiamondStatsが各試合の公式ボックススコアから出塁数(安打+四球+死球)を集計したのが下の表です。
| 試合 | ドジャース2025年 出塁数 | ドジャース2025年 出塁率 | ブルワーズ2026年 出塁数 | ブルワーズ2026年 出塁率 |
|---|---|---|---|---|
| 第1戦 | 15 | .385 | 11 | .355 |
| 第2戦 | 17 | .415 | 19 | .452 |
| 第3戦 | 8 | .250 | 11 | .297 |
| 第4戦 | 11 | .314 | 10 | .270 |

ドジャースは第1戦で四球8個を選び、第2戦も17出塁と敵地の2試合で稼ぎました。本拠地に戻った第3戦は8出塁で、三振15個の苦しい試合を3-1で拾っています。
ブルワーズは第2戦の19出塁(安打12・四球6・死球1)が最大で、7得点で勝ちました。第1戦と第3戦は11出塁ずつ、第4戦は10出塁と大きな谷がなく、4試合とも10出塁以上を続けています。ドジャースは「2試合で稼ぐ」型、ブルワーズは「毎試合10以上を保つ」型で、同じ51に届いたことになります。
得点は21対15|一致しなかった数字が勝ち方の違いを示す
出塁率が同じで、得点はブルワーズが6点多い21。この差は長打の形と走塁に出ています。
| 項目 | ドジャース(2025年) | ブルワーズ(2026年) |
|---|---|---|
| 得点 | 15 | 21 |
| 本塁打 | 6 | 7 |
| 盗塁 | 2 | 5 |
| 併殺打 | 4 | 1 |
| 残塁 | 32 | 26 |
| 失点(投手陣) | 4 | 11 |
| 防御率(投手陣) | 1.00 | 2.25 |
ブルワーズは盗塁5、併殺打1、残塁26と、出た走者を本塁まで運ぶ場面が多くありました。ドジャースは残塁32、併殺打4と走者を残しましたが、投手陣が4試合で4失点、防御率1.00に抑えたため、15得点で足りました。
ブルワーズの投手陣は11失点、防御率2.25。今季のブルワーズは得点で押し切り、前年のドジャースは失点を消して勝った。打撃成績は同じでも、4連勝の作り方は正反対だったと言えます。
ブルワーズの今季の打線については「ブルワーズが最高勝率103勝の球団史上初シーズン」も合わせてお読みください。
1995年以降のナ・リーグ優勝決定シリーズ4連勝チーム6球団との比較
ナ・リーグ優勝決定シリーズを4連勝で決めたチームは、ワイルドカード制が始まった1995年以降で6球団だけです。DiamondStatsがその6球団の打撃成績を出塁率順に並べました。
| チーム(年) | 相手 | 打率 | 出塁率 | OPS | 得点 |
|---|---|---|---|---|---|
| ブレーブス(1995年) | レッズ | .282 | .352 | .768 | 19 |
| ドジャース(2025年) | ブルワーズ | .250 | .347 | .808 | 15 |
| ブルワーズ(2026年) | ドジャース | .250 | .347 | .792 | 21 |
| メッツ(2015年) | カブス | .269 | .333 | .833 | 21 |
| ナショナルズ(2019年) | カージナルス | .274 | .327 | .742 | 20 |
| ロッキーズ(2007年) | ダイヤモンドバックス | .222 | .316 | .627 | 18 |

出塁率.347は6球団の中で2位タイ。1位は1995年ブレーブスの.352で、差はわずか.005です。得点21はメッツの2015年と並ぶ最多で、ブルワーズは「出塁率2位タイ・得点1位タイ」の4連勝でした。
一方で打率.250は6球団中4位タイで、ロッキーズの.222に次いで低い部類です。安打より四死球で出塁を積み、本塁打7本(6球団で1位タイ)で一気に返した形が、他の4連勝チームにない特徴として浮かびます。
出塁率.347を支えた選手|トゥラングの.563とコントレラスの.471
打席数の多かった主力の成績を見ると、ブルワーズはブライス・トゥラングが17打席で四球5個を選び、出塁率.563と突出していました。ウィリアム・コントレラスが.471、ジェイク・バウアーズが.412と続きます。
| 選手(ブルワーズ2026年) | 打席 | 安打 | 本塁打 | 四球 | 出塁率 |
|---|---|---|---|---|---|
| ブライス・トゥラング | 17 | 4 | 1 | 5 | .563 |
| ウィリアム・コントレラス | 17 | 5 | 1 | 3 | .471 |
| ジェイク・バウアーズ | 17 | 4 | 1 | 3 | .412 |
| クーパー・プラット | 15 | 5 | 0 | 0 | .357 |
| ギャレット・ミッチェル | 17 | 2 | 2 | 3 | .294 |
| ジャクソン・チョウリオ | 19 | 3 | 1 | 0 | .158 |
前年のドジャースは大谷翔平が18打席で出塁率.500(四球4・本塁打3)、ウィル・スミスが.471、トミー・エドマンが.375でした。両年とも「出塁率.450以上が2人」という形も重なっており、上位2人が四球で出塁を稼ぎ、下位が本塁打で返す打線の構造まで似ています。
DiamondStats編集部の独自視点!
打席・打数・安打・打率・出塁率の5項目が一致する偶然は確かに珍しいのですが、分解すると「四死球19・犠打2・犠飛0」という細かい部分までそろったことが鍵でした。四死球が1つ違えば出塁率は.342か.351に動きます。
編集部が注目するのは、一致していない得点の差です。同じ出塁率で6点多く取ったブルワーズは、残塁を6つ減らし、併殺打を3つ減らし、盗塁を3つ増やしました。出塁率が同じなら、走者を進める力が得点差を作る。これはシーズン中の「本塁打28位で得点2位」という今季のブルワーズの性格そのものです。
ワールドシリーズでもこの型が続くか、出塁率と残塁の2つの数字を追っていきます。
よくある質問
Q. 2026年ブルワーズと2025年ドジャースのNLCS成績で一致した項目は?
打席149、打数128、安打32、打率.250、出塁率.347の5項目です。本塁打(6本と7本)、得点(15点と21点)、OPS(.808と.792)は一致していません。
Q. 出塁率.347はどう計算される?
出塁率は(安打+四球+死球)÷(打数+四球+死球+犠飛)です。両チームとも分子が51、分母が147で、51÷147=.347になります。
Q. ナ・リーグ優勝決定シリーズで4連勝したチームは何球団ある?
1995年以降では、1995年ブレーブス、2007年ロッキーズ、2015年メッツ、2019年ナショナルズ、2025年ドジャース、2026年ブルワーズの6球団です。
Q. 2026年NLCSの4試合の結果は?
第1戦2-1、第2戦7-4、第3戦6-2、第4戦6-4で、いずれもブルワーズが勝ちました。第1戦・第2戦はミルウォーキー、第3戦・第4戦はロサンゼルスで行われました。
まとめ
- ブルワーズの2026年NLCS打撃成績は、打席149・打数128・安打32・打率.250・出塁率.347の5項目で2025年ドジャースと一致した
- 一致の正体は「安打32・四死球19・犠打2・犠飛0」まで同じだったことで、分子51÷分母147が両年とも.347になった
- 試合ごとの出塁数はドジャースが15・17・8・11、ブルワーズが11・19・11・10と道筋は別
- 得点はブルワーズ21、ドジャース15。盗塁5対2、併殺打1対4、残塁26対32の差が得点差になった
- 1995年以降のNLCS4連勝6球団の中で、出塁率.347は2位タイ、得点21は1位タイ
ドジャースから見たこのシリーズは「ドジャースが4連敗で終戦 最終戦の観客4万910」で、出塁率の今季リーグ上位については「TJ・ラムフィールドが出塁率.390でナ・リーグ」でまとめています。データはMLB公式Statsを独自に集計しました。
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