ガーディアンズは10月12日(日本時間13日)、敵地トロピカーナ・フィールドで行われたアメリカン・リーグ優勝決定シリーズ第1戦で、レイズに1回裏に0-2とされながら7-3で逆転勝ちしました。MLB公式Statsの勝利確率は5回表の時点で18.8%まで下がっていました。
DiamondStats(ダイヤモンドスタッツ)が注目したのは、この1試合ではなく今季のポストシーズンを通した粘りです。ガーディアンズはここまでの5勝のうち4勝がリードを許してからの逆転勝ち。この割合80%は、2015年以降の12年で5勝以上したチームとしては2番目に高い数字です(DiamondStats独自集計)。
第1戦は1回裏にジュニア・カミネロとジョニー・デルーカの適時打で2点を先行され、先発ドリュー・ラスムッセンに5回まで無得点に抑えられました。流れが変わったのは6回表のチェイス・デラウターのソロ本塁打です。7回表は続投したラスムッセンからパトリック・ベイリーがソロを放って同点。8回表にナサニエル・ロウの2点適時打で勝ち越し、9回表はホセ・ラミレスの適時打とジョー・アデルの2点二塁打で突き放しました。
地区シリーズ第4戦に続いて、0-2から始めた試合をひっくり返した形です。0勝2敗からの巻き返しは、地区シリーズの敵地2連勝の記事でも書きました。
第1戦の勝利確率はイニングごとにこう動いた
MLB公式Statsが試合中に算出するガーディアンズ側の勝利確率を、場面ごとに並べました。
| 時点 | ガーディアンズの勝利確率 | 得点経過 |
|---|---|---|
| 1回終了 | 30.2% | 0-2 |
| 3回終了 | 27.1% | 0-2 |
| 5回表 ラミレスの三振(最低) | 18.8% | 0-2 |
| 6回表 デラウターのソロ直後 | 34.0% | 1-2 |
| 7回表 ベイリーのソロ直後 | 50.0% | 2-2 |
| 8回表 ロウの2点適時打直後 | 86.3% | 4-2 |
| 8回裏 マリンズのソロ直後 | 69.2% | 4-3 |
| 9回表終了 | 98.1% | 7-3 |

数字で見ると、ベイリーの本塁打で五分に戻し、ロウの一打で一気に勝ちをたぐり寄せた試合でした。セドリック・マリンズの1発で17ポイント落ちた直後に、9回表の3点で決めています。
投手陣の働きも数字に出ています。先発フォスター・グリフィンは4回5安打2失点でしたが、2番手以降の5人は5イニングを1失点に抑えました。勝ち投手は7回の1イニングを1安打無失点に抑えたハンター・ガディスです。
投手陣の働きまで見ると、第1戦をもう一度じっくり観たくなります。スカパー!ならスポーツ中継を探せます。
今季ポストシーズン5勝の「どん底」を並べる
ガーディアンズの今季ポストシーズン5勝について、それぞれの試合でいちばん低かった勝利確率を並べました(2026年10月17日現在・MLB公式Statsの勝利確率をもとにDiamondStats調べ)。
| 試合 | 相手 | 結果 | 最低の勝利確率 | 許したリード |
|---|---|---|---|---|
| 地区シリーズ第3戦 | ホワイトソックス | 9-3 | 28.1%(1回裏) | 0-1 |
| 地区シリーズ第4戦 | ホワイトソックス | 9-5 | 21.4%(4回表) | 0-2 |
| 地区シリーズ第5戦 | ホワイトソックス | 2-0 | 50.0%(1回裏) | なし |
| リーグ優勝決定シリーズ第1戦 | レイズ | 7-3 | 18.8%(5回表) | 0-2 |
| リーグ優勝決定シリーズ第3戦 | レイズ | 3-2 | 36.2%(4回裏) | 1-2 |

一度もリードを許さなかったのは、地区シリーズ第5戦の1試合だけです。この試合は9イニング最多21奪三振で勝った試合でした。残り4勝はすべて、相手に先に点を取られてからの勝ちです。
逆転勝ちの割合80%は12年で2位
2015年から2026年までのポストシーズンで5勝以上したチーム39組について、勝ち試合のうち「一度でもリードを許してから勝った試合」の割合を計算しました(DiamondStats独自集計・2026年10月17日現在)。
| 順位 | チーム | 逆転勝ち/勝利数 | 割合 |
|---|---|---|---|
| 1位 | ブルワーズ(2026年) | 6勝/7勝 | 85.7% |
| 2位 | ガーディアンズ(2026年) | 4勝/5勝 | 80.0% |
| 3位 | ロイヤルズ(2015年) | 8勝/11勝 | 72.7% |
| 4位 | ドジャース(2018年) | 5勝/8勝 | 62.5% |
| 4位 | アストロズ(2020年) | 5勝/8勝 | 62.5% |
| 6位 | ドジャース(2017年) | 6勝/10勝 | 60.0% |
| 7位 | メッツ(2024年) | 4勝/7勝 | 57.1% |
| 8位 | アストロズ(2021年) | 5勝/9勝 | 55.6% |
| 9位 | ナショナルズ(2019年) | 6勝/12勝 | 50.0% |
| 9位 | ダイヤモンドバックス(2023年) | 5勝/10勝 | 50.0% |
この12年のポストシーズン全472勝のうち、逆転勝ちは199勝で42.2%です。ガーディアンズの80%はその2倍近い水準にあります。1位は今季ナショナル・リーグを勝ち上がったブルワーズで、2026年は両リーグの勝ち残りが逆転の多いチームという珍しい年になりました。
ただし、3位の2015年ロイヤルズは11勝してワールドシリーズを制しています。ガーディアンズの5勝はまだ途中の数字で、勝ち進むほど割合は下がるのが普通です。
0-2から勝つ確率は2割 ガーディアンズはレギュラーシーズンから高かった
相手に先に2点を取られた試合を勝つのは、どのくらい難しいのでしょうか。MLB公式Statsのイニングスコアから、相手が先に2点に達した試合の勝率を計算しました(DiamondStats独自集計)。
| 母集団 | 試合数 | 勝ち | 勝率 |
|---|---|---|---|
| 2015〜2025年ポストシーズン全体 | 295試合 | 68勝 | 23.1% |
| 2026年レギュラーシーズン全体 | 1,624試合 | 351勝 | 21.6% |
| 2026年レギュラーシーズンのガーディアンズ | 45試合 | 14勝 | 31.1% |
| 2026年レギュラーシーズンのレイズ | 39試合 | 7勝 | 17.9% |
| 2026年ポストシーズンのガーディアンズ | 4試合 | 2勝 | 50.0% |
0-2から勝つ確率は、ポストシーズンでもレギュラーシーズンでも2割強です。ガーディアンズはレギュラーシーズンの時点で31.1%と、全体より10ポイント近く高い数字を残していました。85勝のうち41勝が逆転勝ちで、割合48.2%は全体の43.8%を上回ります。ポストシーズンの粘りは、今季の戦い方の延長線上にあります。
一方のレイズは今季のレギュラーシーズンで、先に2点を取った試合を52勝9敗(勝率85.2%)としていました。全体の78.4%より高い逃げ切りの上手さを持つチームに、レギュラーシーズンでは9回しか起きなかった負け方をさせたことになります。レイズの勝ち方は期待勝率を8勝上回る不思議な勝ち方を分析した記事でも取り上げています。
DiamondStats編集部の独自視点!
勝利確率18.8%からの逆転は派手ですが、編集部が本当に気になるのは「逆転が続く背景を数字で説明できるか」です。今季のガーディアンズは中継ぎの5人が第1戦で5イニング1失点。先に失点しても試合を壊さない投手陣がいるから、6回以降の1発が生きています。
もう1つ注目したいのは、レギュラーシーズン85勝77敗(勝率.525)でアメリカン・リーグ4位の勝率だったチームが、98勝64敗でリーグ最高勝率のレイズと2勝1敗で渡り合っていることです。地区シリーズの0勝2敗から5試合で4度の逆転。短期決戦では「どれだけ強いか」より「負けている時間をどう耐えるか」が数字に出ます。
シリーズは第4戦が10月16日(日本時間17日)に雨で延期になり、翌17日(日本時間18日朝)に組み直されました。次の試合でも先に点を取られる場面があったら、この記事の数字を思い出してください。
よくある質問
Q. ガーディアンズはリーグ優勝決定シリーズ第1戦で何点差を逆転しましたか
1回裏に0-2とされた2点差を逆転し、7-3で勝ちました。6回表のデラウター、7回表のベイリーの本塁打で追いつき、8回表のロウの2点適時打で勝ち越しています。
Q. 第1戦でガーディアンズの勝利確率がいちばん低かったのはいつですか
5回表のラミレスの三振の時点で18.8%でした。MLB公式Statsが算出する勝利確率で、1回裏に2点を取られた直後は30.2%でした。
Q. ポストシーズンで0-2から逆転して勝つ確率はどのくらいですか
DiamondStatsの集計では、2015〜2025年のポストシーズンで相手に先に2点を取られた295試合のうち勝ったのは68試合、23.1%です。2026年のレギュラーシーズンでも21.6%でした。
Q. ガーディアンズの今季ポストシーズンの逆転勝ちは何試合ですか
2026年10月17日現在、5勝のうち4勝が一度リードを許してからの勝ちです。一度もリードを許さなかったのは地区シリーズ第5戦(2-0)だけです。
まとめ
リーグ優勝決定シリーズ第1戦のガーディアンズは、勝利確率18.8%から7-3で逆転勝ちしました。今季ポストシーズン5勝のうち逆転勝ちは4勝で、割合80%は2015年以降の12年で2位です。相手に先に2点を取られた試合の勝率は全体で2割強ですが、ガーディアンズはレギュラーシーズンから31.1%と高く、この粘りは短期決戦で始まったものではありません。数字の出どころはMLB公式Statsをもとにした独自集計です。
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