現地10月15日(日本時間16日)、ナショナル・リーグ優勝決定シリーズ第4戦でミルウォーキー・ブルワーズがロサンゼルス・ドジャースを6-4で下し、4連勝でリーグ優勝を決めました。2024年と2025年にワールドシリーズを連覇し、3連覇を狙ったドジャースは1勝もできずに姿を消しました。
試合後、ブルワーズのパット・マーフィー監督はテレビの中継で「向こうには殿堂入りクラスの選手が大勢いるかもしれない。だがこちらには勝負強い選手が大勢いる。今週勝ったのはその勝負強い選手たちだ」と語りました。同時に「デーブ・ロバーツほど厳しい仕事をしている監督はいない」と相手の指揮官をねぎらっています。
DiamondStats(ダイヤモンドスタッツ)がMLB公式Statsで確かめた結論はこうです。7戦制になった1985年以降のリーグ優勝決定シリーズで、前年の世界一が0勝4敗で敗れたのは今回が初めて。しかもブルワーズは2025年のリーグ優勝決定シリーズでドジャースに0勝4敗を食らった球団で、その借りを1年で返しました。
1年前の0勝4敗を裏返した4試合
2025年のナショナル・リーグ優勝決定シリーズは、ドジャースがブルワーズを4連勝で退けています。今年は立場がそっくり入れ替わりました。

| 年 | 第1戦 | 第2戦 | 第3戦 | 第4戦 | 4試合の得点 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年 | ドジャース 2-1 | ドジャース 5-1 | ドジャース 3-1 | ドジャース 5-1 | ドジャース15 ブルワーズ4 |
| 2026年 | ブルワーズ 2-1 | ブルワーズ 7-4 | ブルワーズ 6-2 | ブルワーズ 6-4 | ブルワーズ21 ドジャース11 |
2025年のブルワーズは4試合とも1点しか取れませんでした。2026年はその得点を4試合で21点まで伸ばし、ドジャースの得点を11点に抑えています。打つ方も抑える方も両方を取り返した形です。
レギュラーシーズンも今年はブルワーズが上でした。10月17日現在の最終成績は、ブルワーズが103勝59敗(勝率.636・得点832・失点618)、ドジャースが100勝62敗(勝率.617・得点801・失点600)。球団史上初の100勝に届いた経緯はブルワーズが球団史上初の100勝 6連勝なしで到達で、103勝の中身はブルワーズが最高勝率103勝の球団史上初シーズンでまとめています。
前年王者の0勝4敗は7戦制で初
リーグ優勝決定シリーズが7戦制になった1985年以降、前年の世界一がこのシリーズで敗れた例をMLB公式Statsの試合結果から数えました(DiamondStats調べ)。
| 年 | 前年王者 | 相手 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 2008年 | レッドソックス | レイズ | 3勝4敗 |
| 2010年 | ヤンキース | レンジャーズ | 2勝4敗 |
| 2012年 | カージナルス | ジャイアンツ | 3勝4敗 |
| 2017年 | カブス | ドジャース | 1勝4敗 |
| 2018年 | アストロズ | レッドソックス | 1勝4敗 |
| 2021年 | ドジャース | ブレーブス | 2勝4敗 |
| 2023年 | アストロズ | レンジャーズ | 3勝4敗 |
| 2026年 | ドジャース | ブルワーズ | 0勝4敗 |
41年間で前年王者がリーグ優勝決定シリーズで負けたのは7回。最も悪かったのは2017年のカブスと2018年のアストロズの1勝4敗で、1勝もできなかったのは今回のドジャースだけです。
5戦制だった時代までさかのぼると、1972年から3連覇したアスレチックスが1975年にレッドソックスに0勝3敗で敗れた例があります。連覇中の王者がリーグ優勝決定シリーズで1勝もできずに終わったのは、その1975年以来51年ぶりです。
ドジャース先発防御率6.50とブルワーズ2.51の差
4試合の投手成績を先発と救援に分けて集計すると、差は先発に集中していました。
| 試合 | ドジャース先発 | 回・自責点 | ブルワーズ先発 | 回・自責点 |
|---|---|---|---|---|
| 第1戦 | タリク・スクーバル | 5回・2 | ジェイコブ・ミジオロウスキー | 4回1/3・1 |
| 第2戦 | 山本由伸 | 2回2/3・3 | ローガン・ヘンダーソン | 4回・2 |
| 第3戦 | ブレイク・スネル | 6回・4 | ロバート・ガッサー | 5回・0 |
| 第4戦 | タイラー・グラスノー | 4回1/3・4 | シェーン・ドローハン | 1回・1 |
| 合計 | ドジャース先発4人 | 18回・13(防御率6.50) | ブルワーズ先発4人 | 14回1/3・4(防御率2.51) |
ドジャースの先発4人は18回で自責点13、防御率は6.50でした。6回を投げ切ったのはスネル1人です。ブルワーズは第4戦でドローハンを1回だけ投げさせ、ダスティン・メイに3回をつなぐ形を取りましたが、それでも先発の防御率は2.51に収まっています。
チーム全体では、ブルワーズ投手陣が36回で自責点9(防御率2.25・被打率.185)、ドジャース投手陣が34回で自責点21(防御率5.56・被打率.250)。ブルワーズの救援陣は21回2/3で自責点5、ドジャースの救援陣は16回で自責点8でした。第1戦と第2戦のブルワーズ救援陣は合計9回を無失点で通しています。
ミジオロウスキーについては地区シリーズ初戦の内容をミジオロウスキーが地区シリーズ初戦で4回88球で取り上げています。
本塁打7本と1本 長打の差が点差になった
打線の数字を並べると、差がはっきり出ます。
| 項目 | ブルワーズ | ドジャース |
|---|---|---|
| 得点 | 21 | 11 |
| 安打 | 32 | 23 |
| 本塁打 | 7 | 1 |
| 打率 | .250 | .185 |
| 出塁率 | .347 | .270 |
| 長打率 | .445 | .250 |
| OPS | .792 | .520 |
| 四球 | 18 | 14 |
| 三振 | 45 | 33 |
| 盗塁 | 5 | 0 |
ブルワーズの本塁打7本は、ブライス・トゥラング(第1戦)、ウィリアム・コントレラス(第2戦)、ジャクソン・チョウリオ、ジェイク・バウアーズ、ギャレット・ミッチェル(以上第3戦)、ミッチェルとデビッド・ハミルトン(第4戦)。ドジャースは第4戦の大谷翔平の3点本塁打が唯一の本塁打で、長打率.250はほぼ単打だけの打線だったことを示しています。
ブルワーズの三振45は相手より12多いのに、得点はほぼ2倍。三振を恐れず長打を狙った打線が、4試合で7本の本塁打として結果を出しました。
第4戦 2回の0-4から6-4に返した6イニング
シリーズを決めた第4戦は、ブルワーズが4点差を追いかける展開でした。
| 回 | 出来事 | 得点経過 |
|---|---|---|
| 2回裏 | アンディ・パヘスの適時打と大谷翔平の3点本塁打 | 0-4 |
| 4回表 | バウアーズの2点二塁打 | 2-4 |
| 5回表 | ハミルトンの適時打とバウアーズの押し出し四球 | 4-4 |
| 6回表 | ミッチェルの本塁打 | 5-4 |
| 9回表 | ハミルトンの本塁打 | 6-4 |
ブルワーズは4回から6回に毎回得点し、6回にミッチェルがタナー・スコットから勝ち越しの本塁打。救援のジョジョ・ロメロが2回無失点、アーロン・アシュビーが最後の3回を無失点で締めて試合を終えました。ドジャースは2回の4得点のあと、7回を無得点に終わっています。
ブルワーズ44年ぶりのワールドシリーズ
ブルワーズがリーグ優勝決定シリーズに進んだのは今回が5回目。これまで突破したのは1982年だけでした。
| 年 | 相手 | 結果 |
|---|---|---|
| 1982年 | エンゼルス | 3勝2敗で突破 |
| 2011年 | カージナルス | 2勝4敗 |
| 2018年 | ドジャース | 3勝4敗 |
| 2025年 | ドジャース | 0勝4敗 |
| 2026年 | ドジャース | 4勝0敗で突破 |
ドジャースとは3度目の顔合わせで初めて勝ちました。1982年のワールドシリーズはカージナルスに3勝4敗で敗れており、球団にとって2度目のワールドシリーズで初の世界一を狙います。ブルワーズの今年のポストシーズンはここまで7勝1敗、得点34に対し失点21です。
ドジャースが3年連続でこの舞台に上がった経緯はドジャースが3年連続リーグ優勝決定シリーズ進出で、地区シリーズの相手だったブレーブスについてはブレーブスが3年ぶり進出 ドジャースとの地区シリーズで書いています。
DiamondStats編集部の独自視点!
マーフィー監督の「勝負強い選手」という言葉を、数字はこう裏付けています。ブルワーズは第1戦を1点差、第4戦を4点差を追う展開から勝ちました。接戦と逆転の両方を取った4試合です。
もう一つ注目したいのはドジャースの先発陣です。シーズン中は失点600でナショナル・リーグ屈指だった投手陣が、このシリーズでは先発が18回しか投げられませんでした。ブルワーズの打線は打率.250と決して高くありませんが、四球18と本塁打7本で先発を早く降ろし、救援陣に長い回を投げさせています。
次はワールドシリーズです。相手はガーディアンズとレイズのアメリカン・リーグ優勝決定シリーズの勝者で、10月17日現在はガーディアンズの2勝1敗。どちらが来ても、ブルワーズの救援陣が4試合で何回投げたかを見ると、短期決戦の形はもう見えています。
まとめ
- 現地10月15日、ブルワーズがドジャースを6-4で下し4連勝でナショナル・リーグ優勝
- 7戦制の1985年以降、前年王者がリーグ優勝決定シリーズで0勝4敗は初めて
- 2025年は0勝4敗で敗れた相手に、1年で4勝0敗を返した
- ドジャースの先発防御率6.50に対しブルワーズは2.51。本塁打は7本と1本
- ブルワーズは1982年以来44年ぶりのワールドシリーズ
ブルワーズの今季の歩みはブルワーズが球団史上初の100勝 6連勝なしで到達から順に読むと、この4連勝までの流れがつかめます。
よくある質問
Q. ブルワーズがワールドシリーズに出るのは何年ぶりですか
1982年以来44年ぶりで、球団として2度目です。1982年はカージナルスに3勝4敗で敗れており、世界一はまだありません。
Q. 前年王者がリーグ優勝決定シリーズで4連敗した例はありますか
7戦制になった1985年以降では2026年のドジャースが初めてです。5戦制の時代では、3連覇中だったアスレチックスが1975年にレッドソックスに0勝3敗で敗れています。
Q. ドジャースの敗因は投手と打線のどちらですか
数字では両方です。先発4人の防御率が6.50で、打線は4試合で本塁打1本、打率.185、OPS.520でした。
Q. 2025年のリーグ優勝決定シリーズはどうでしたか
ドジャースがブルワーズを4連勝で退けました。ブルワーズは4試合とも1点しか取れず、合計4得点でした。
Q. ブルワーズのワールドシリーズの相手はどこですか
ガーディアンズとレイズのアメリカン・リーグ優勝決定シリーズの勝者です。10月17日現在はガーディアンズが2勝1敗でリードしています。
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