10月25日(日本時間)、米国の報道で、ドジャースの左腕リリーフアレックス・ベシア(30)との再契約を「最優先事項とすべきだ」とする論が出ました。ベシアはこのオフにFAとなる見込みです。2021年からドジャースのブルペンを支えてきた左腕を、球団は手放してよいのでしょうか。
結論から書きます。ベシアの2026年の被打率.147は、60登板以上の左腕救援25人のなかで1位でした(MLB公式Stats・10月25日現在)。一方で、9回あたりの与四球4.97個はドジャースでの6年で最も多い数字です。再契約の価値と課題を、MLB公式Statsの数字で見ていきます。
ベシアの2026年は72登板 ドジャース6年で最多
ベシアは2026年のレギュラーシーズンで72試合に登板しました。ドジャース移籍後で最も多い登板数です。
| 年 | 登板 | 勝敗 | ホールド | セーブ | 防御率 | 投球回 | 奪三振 | WHIP |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2021 | 41 | 3勝1敗 | 10 | 1 | 2.25 | 40.0 | 54 | 0.98 |
| 2022 | 63 | 5勝0敗 | 16 | 1 | 2.15 | 54.1 | 79 | 1.12 |
| 2023 | 56 | 2勝5敗 | 10 | 1 | 4.35 | 49.2 | 64 | 1.39 |
| 2024 | 67 | 5勝4敗 | 13 | 5 | 1.76 | 66.1 | 87 | 0.99 |
| 2025 | 68 | 4勝2敗 | 26 | 5 | 3.02 | 59.2 | 80 | 0.99 |
| 2026 | 72 | 3勝1敗 | 20 | 3 | 2.64 | 58.0 | 74 | 1.07 |

※MLB公式Stats・レギュラーシーズン・10月25日現在
6年のうち防御率が3点台後半を超えたのは2023年(4.35)だけです。DiamondStats独自集計では、ドジャースでの6年間の合計は367登板・95ホールド・16セーブ・防御率2.66になります。奪三振は328回で438個、9回あたり12.02個です。
マーリンズ時代を含む通算では372登板・防御率2.87です。
被打率.147は60登板以上の左腕救援で1位
2026年に60試合以上投げた救援投手はメジャー全体で75人、そのうち左腕は25人でした。この25人を被打率の順に並べたのが次の表です。
| 順位 | 投手 | 球団 | 登板 | 被打率 | 防御率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | アレックス・ベシア | ドジャース | 72 | .147 | 2.64 |
| 2 | エリック・サブロウスキー | ガーディアンズ | 60 | .157 | 2.61 |
| 3 | スティーブン・オカート | アストロズ | 68 | .190 | 2.13 |
| 4 | ディラン・リー | ブレーブス | 71 | .199 | 3.09 |
| 4 | グレゴリー・ソト | パイレーツ | 69 | .199 | 3.63 |
| 6 | ブロック・バーク | レッズ | 77 | .202 | 2.30 |
| 7 | アドリアン・モレホン | パドレス | 76 | .205 | 2.83 |
| 8 | ジャック・ドライヤー | ドジャース | 67 | .206 | 3.20 |
| 9 | タナー・スコット | ドジャース | 69 | .207 | 2.69 |
| 10 | アーロン・アシュビー | ブルワーズ | 75 | .225 | 3.12 |
詳しくはタナー・スコット 年俸14位9.2億円|防御率4.74から2.57へ復権を検証でまとめています。
※MLB公式Stats・2026年レギュラーシーズン・先発3試合以下の左腕・10月25日現在。DiamondStats独自集計
2位のサブロウスキーとは.010差、3位のオカートとは.043差です。防御率で並べるとベシアは25人中5位ですが、打たれにくさでは頭ひとつ抜けています。
FAで左腕救援を探す球団にとっても、被打率1位の左腕は目立つ存在です。パドレスのモレホンをドジャースの補強候補として扱った記事はアドリアン・モレホンがドジャース補強候補ににまとめています。
ドジャース救援陣のなかでの位置
2026年のドジャースで30試合以上投げた救援投手を登板数の順に並べました。
| 投手 | 登板 | 防御率 | 投球回 | ホールド | セーブ | 奪三振 | WHIP |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| アレックス・ベシア | 72 | 2.64 | 58.0 | 20 | 3 | 74 | 1.07 |
| タナー・スコット | 69 | 2.69 | 63.2 | 13 | 25 | 82 | 0.99 |
| ジャック・ドライヤー | 67 | 3.20 | 64.2 | 11 | 2 | 73 | 1.10 |
| エドガルド・エンリケス | 61 | 2.85 | 60.0 | 11 | 2 | 71 | 1.03 |
| カイル・ハート | 44 | 4.14 | 45.2 | 9 | 1 | 58 | 1.34 |
| ウィル・クライン | 36 | 3.67 | 41.2 | 12 | 2 | 49 | 1.56 |
| ブレイク・トライネン | 36 | 3.64 | 29.2 | 6 | 1 | 31 | 1.42 |
| エバン・フィリップス | 31 | 3.46 | 26.0 | 8 | 1 | 33 | 1.08 |
※MLB公式Stats・2026年レギュラーシーズン・10月25日現在
ベシアは登板数とホールド20でチーム1位、防御率2.64もこの8人のなかで1位です。抑えのスコット(25セーブ)の前を任される左腕がいなくなると、8回の左打者対策を一から作り直すことになります。
課題は四球 9回あたり4.97個は6年で最多
数字が悪くなった点もあります。与四球です。
| 年 | 与四球 | 9回あたり与四球 | 9回あたり奪三振 |
|---|---|---|---|
| 2021 | 22 | 4.95 | 12.15 |
| 2022 | 24 | 3.98 | 13.09 |
| 2023 | 17 | 3.08 | 11.60 |
| 2024 | 33 | 4.48 | 11.80 |
| 2025 | 22 | 3.32 | 12.07 |
| 2026 | 32 | 4.97 | 11.48 |

※MLB公式Stats・10月25日現在
2026年の与四球32個は58回でのもので、9回あたり4.97個は6年で最も多い数字です。9回あたりの奪三振11.48個も6年で最も少なくなりました。
それでもWHIPが1.07で収まったのは、被打率.147で安打をほとんど許さなかったからです。四球が2025年の水準(3.32個)に戻れば、安定感はさらに増します。
ポストシーズン3年で19登板・自責点2
短期決戦でもベシアはよく投げています。
| 年 | 登板 | 投球回 | 奪三振 | 与四球 | 防御率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024 | 7 | 5.2 | 6 | 2 | 0.00 |
| 2025 | 7 | 4.2 | 4 | 3 | 3.86 |
| 2026 | 5 | 3.1 | 4 | 2 | 0.00 |
| 3年合計 | 19 | 13.2 | 14 | 7 | 1.32 |
※MLB公式Stats・ポストシーズン。合計はDiamondStats独自集計
2026年のポストシーズンは5登板で失点0でした。チームはリーグ優勝決定シリーズで0勝4敗となり終戦しています。敗退の数字はドジャース 4連敗の敗因データ分析で詳しく扱いました。
DiamondStats編集部の独自視点!
左腕救援は毎年FA市場に出ますが、「60試合投げて被打率が1割台」という左腕は25人中2人しかいませんでした。ベシアとサブロウスキーです。数を投げられて、しかも打たれない左腕は思われているほど多くありません。
気になるのは四球です。被打率が少し悪くなっただけで、4.97個の四球はそのまま失点につながります。来季の契約年数を決めるのは、2025年に3.32個まで減らした制球を取り戻せるかどうかでしょう。
ドジャースはエース左腕タリック・スクーバルの去就も抱えています。先発の柱とブルペンの柱を同じオフに決める、難しい冬になります。
まとめ
- 10月25日、ドジャースはFAとなる見込みの左腕アレックス・ベシアとの再契約を最優先にすべきだ、という論が出た
- 2026年は72登板・防御率2.64・20ホールド。登板数とホールドはチーム1位
- 被打率.147は60登板以上の左腕救援25人で1位(DiamondStats独自集計)
- 課題は9回あたり4.97個の与四球。6年で最も多い
- ポストシーズンは3年で19登板・防御率1.32
ドジャースの今季の終わり方はドジャースが初の0勝4敗 リーグ優勝決定シリーズでも振り返っています。
よくある質問
Q. アレックス・ベシアの2026年の成績は?
レギュラーシーズン72登板で3勝1敗、20ホールド、3セーブ、防御率2.64です。奪三振74、WHIP1.07でした(MLB公式Stats・10月25日現在)。
Q. ベシアはいつからドジャースにいる?
2021年からです。2020年はマーリンズで投げていました。ドジャースでは6年で367試合に登板しています。
Q. ベシアは左腕救援のなかでどのくらい良い?
2026年に60試合以上投げた左腕救援25人のなかで、被打率.147は1位でした。防御率2.64は5位です。
Q. ベシアの課題は?
与四球です。2026年は58回で32個、9回あたり4.97個で、ドジャースでの6年で最も多い数字でした。
Q. ドジャースのほかの主な救援投手は?
抑えのタナー・スコット(25セーブ・防御率2.69)、ジャック・ドライヤー(67登板)、エドガルド・エンリケス(防御率2.85)などがいます。
データはMLB公式Statsを独自に集計
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